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田んぼの準備

3月の4日啓蟄の頃をすぎるとそわそわ、もぞもぞ、体も心も動き出す。毎年なら冬はタイのコーヒー農園に収穫に行っていて、帰ってくるのもちょうどこの頃。頭も体も季節を覚えているのか。とは言っても自然に沿った暮らしと農作業色々動き出すけども、ゆっくりと。自然のスピードで。

稲作において今意識していることは、苗の本数と種降ろしの日程くらい。作業としては畔切りを出来るところからちょくちょく。今回は、作付け面積と苗の計算方法、種降ろしまでの準備をまとめてみます。

去年は4反5畝ほどの作付け面積で、一昨年から比べると約4反も一気に増やし、かなり苦労した。昨年クログアイ(水生の雑草)の大繁殖した田んぼ1反を畑に転作し、今年は3反5畝の作付けとなります。

o-coffee自然農園の田んぼは3箇所で、1箇所は1反(圃場①)で日照が一番少ない圃場で特に秋になると森の陰に入り日照不足に陥り、ハザ掛け天日乾燥となると晩生は乾燥不足となるため、今年は中生を少し早めに作付けすることにします。もう一箇所は8畝(圃場②)で7年くらい前から機械は一切使わず3本鍬で起こし、平鍬で畦塗りし、手植え、手除草の田んぼ。水生の生態が豊かになってきた今年からは不耕起・自然農で中生のもち米を中心に育てます。最後の1箇所は2枚で1反6畝の田んぼ(圃場③)で田んぼのワークショップの会場になる場所。去年一番生育が良かったが、作付け時期が少し遅かった(6月26日 田植え)ため今年は約1ヶ月早めに田植えをする予定です。

3箇所の田んぼそれぞれに田んぼの一角に畝を作る畑苗代で苗を育苗します。それぞれ田植え時期を少しずらすため、種まき(種降ろし)時期がずれます。今年は去年の生育状況を見て、株間を少し狭く植え付けします。例年45cm間隔(条間・株間共に)で1本植えしていて、その計算だと1反の田んぼに3合の種籾と1坪の苗床が必要となる。今年は35cm間隔(条間・株間共に)で1本か2本植えで作付けするため、苗の本数、苗床の面積が変わってきます。

35cm間隔に作付けする場合は、1本植えなら5.4合の種籾を1.8坪の苗床に蒔きます。丈夫な苗を育てるポイントは苗の密度です。あまり密になりすぎず、それでいてスカスカになりすぎず。それでも一坪3合の割合はかなり疎植になります。今年は35cm間隔2本植え出来る苗を準備するため、一反分の苗で10.8合を3.5坪の苗床に蒔くことにします。例年の3.5倍量、3.5倍の面積の苗床となります。

☆o-coffee農園では、苗作り、田んぼ方法は2017年に九州の本田謙二さんという方のワークショップを聞いた時のものを基本に、そこから地域にあったやり方に少しずつ変えてきました。自然栽培、自然農で稲を育てる場合、元気で丈夫な苗であることが大切になってくる。丈夫な苗を作るために大切なのは、疎植で自然の力を最大限引き出すこと。よほどのことが無い限り、灌水はせず雨水のみ。もちろん肥料も入れずに育てます。苗半作という言葉があるように、稲作において苗作りがとっても重要!です。

※写真は昨年の5月の田んぼ( 田植え2週間前)

※3月18日 更新 準備する種籾の量が間違っていたため編集しました。
(45cm間隔で一本植えする場合、1反に必要な苗を作るためには種籾2合を1坪の
苗床に降ろすとなっていましたが、正しくは種籾3合を1坪の苗床に降ろすです。
従って、35cm間隔の1本植えの場合は、種籾5.4合、2本植えなら種籾10.8合を、
それぞれ1.8坪、3,5坪の苗床に降ろします。)
編集部分は、太文字にしております。

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