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「戦争はいつだって老人が始め,若者が犠牲になる」(追記あり)

あまり父の話はしないのだけれど,久しぶりにそうだなぁと思った一言があったので.(下記の書籍の章タイトルがまるまる上の文章)※3/5追記あり(詳しくは下の方)

「戦争はいつだって老人が始め,若者が犠牲になる」※

落合信彦,狼たちへの伝言

昔年の思いが老人を駆り立てて戦争を起こし,若者は知らないままに死んでいく.そしてそれが降り積もった若者はやがて老人になり,老人はまた戦争を始める.その繰り返しが人の歴史.

この繰り返しについての言葉は他にもいろいろあると思うんだけれど,この系の元ネタは一体なんなんだろう※.それともこれがオリジナルなのか,果たして全くわからん.ここ数日そういった考えでいろいろ調べていた.プーチンの論文とか,ホロドモールの歴史とソビエトの政策とか.

国際政治は個人の一時の感情で動くものじゃないし,そこで長い期間かけて行われる用意周到な準備と合理性によって成り立つ関係性を人間の直感で理解しようとするのは難しい.
勧善懲悪な世界観もないし,戦いが終わってすぐに消え去る経済制裁もない.
願わくば戦争がなくて,多様性や炭素排出や持続可能性のことを考えて暮らせた日々に戻れることを.
そしてそのためにやれることをしよう.

ここがメタバースだよこんにちわ.(ユニバースになってしまった暗喩)

追記:3/5 

この繰り返しについての言葉は他にもいろいろあると思うんだけれど,この系の元ネタは一体なんなんだろう.それともこれがオリジナルなのか,果たして全くわからん.

上に書いてあったこれ,やっと元ネタを見つけた.下記の意訳だと思う.

Older men declare war. But it is the youth that must fight and die.
直訳:年寄りが宣戦布告する.しかし戦わねばならずそして死ぬのは若者だ

Speech to the 23rd Republican National Convention (June 1944)
Herbert Hoover(※2)
23回共和党全国大会でのスピーチ(1944年6月)ハーバート・フーヴァー(※2)

フーバー大統領に敬意を表しつつここで引用させていただいておく.というか狼たちの伝言には引用があったか覚えていない.大学教員の落合陽一としては適切な引用をお願いします,というのが36年前の落合信彦さんに伝えたいところではあります.

さて,第二次世界大戦の状況を思うと確かにフーバー大統領のような政治家が宣戦布告のプロセスと,その後の戦争について指摘するのはよくわかる.いいフレーズだと思う.原文のスピーチも読んでみたい.

※2  しかし,またここで問題なのは原文がなかなか出てこない.1944のシカゴでの共和党全国大会のスピーチ1944/6/27という情報が出回っているのだけれど,出席者やスピーチの情報までまだ辿り着けていない.また見つけたら追記しておく


上記,落合信彦本の「戦争はいつだって老人が始め,若者が犠牲になる」は「War is always started by the old and sacrifice by the young.」のニュアンスだと思うが,fightとdieがsacrificeになったところと,宣戦布告が始め,になったところの簡略化の歯切れの良さは確かにあるが,まぁこれは意訳の範囲内だと思う.(元ネタを知らなかった可能性は確かにある.

つまるところ引用もしくはアレンジであることを書いておいて欲しかったところである.(本には書いてある?:これに関しては未チェック→チェックしたら追記します)


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