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果てしない漢方の旅

本を借りて知識を入れる事と同時にしたことは
漢方医を探すことでした。

西洋の薬より、漢方の方が身体に良い。
漠然と、そんなイメージがあったからです。

結論から言いますと
漢方が、西洋の薬に優っているわけではない。
身体に合わなければ副作用もあります。

同じ潰瘍性大腸炎でも、100人いれば100通りの
一人一人の体質に合う漢方を処方してもらう必要があること。

そういう意味では、西洋医学の病院よりも
診断する医師を見極める難しさは、漢方の方が上回るのではないかと
そう思うこの頃でございます。

漢方を処方するにあたり
望診(ぼうしん)顔色、態度、姿勢、体型、舌の状態を診る
聞診(ぶんしん)声の大きさ、咳の出方、痰のつまり具合、呼吸音を診る
問診(もんしん)病歴、生活習慣、食生活、月経など。
切診(せっしん)脈や、腹部に触れて状態を診る。
などから
その人の「証」を診断し
さらに「血」「気」「水」のバランスを見ます。

ワタクシが、どこの漢方医で診てもらっても同じく診断されることは

腎臓が弱い。体内に水が溜まっている=冷え&むくみ」でした。

水分をきちんと排出しないと、どんなに外側から温めても
身体は冷えるそう。
どうりで、生姜紅茶やホッカイロなどで
外側からさまざまにアプローチしても
一瞬温まっただけで、冷えの根本治療にはならない筈でした。

これまでいくつかのクリニックにお世話になりましたし
素晴らしい先生にも出会えました。

ただ、ワタクシの身体が厄介なのか
長く服薬しても、これといった改善が見られなく
漢方では効果を感じることが出来なかったのです。

どれもワタクシの体質には合いませんでした。。。残念です。

そんな訳で
自分に合った漢方を見つけることの難しさを痛感していた時に出会ったのが

北京の行知堂でした。

ここへは、医療気功でお世話になった
O先生が連れて行って下さったのですが
(医療気功のお話は、別で書かせて頂きます)
その時は医療気功で潰瘍性大腸炎の症状はおさまり
寛解を維持していたので、そこまで深刻な症状はありませんでした。

悩みと言ったら
納豆や、牛蒡を頂くと、腸内にガスが溜まるなぁ…でも食べたいな…。
くらいのもの。
より体調が良くなればいいなといった程度の軽い気持ち。

さて、行知堂のK先生
(ワタクシが日本語しか話せないからでしょうか?)
問診や聞診などは一切なく
診察室に入ってすぐ、脈診に入りました。

今まで診て頂いたどの先生より、長い時間脈診をして
出た言葉が

「胃と腸が弱い」(想定内)
「腎臓が弱い」(よく言われる)
性格は明るいけど、気が小さい。気が弱い」(なぜ分かる!)
乳腺にしこりが出来やすい」(昨年の検診で良性のしこりが見つかりました)

でした。
仮に、O先生がワタクシの性格を予め伝えていたとしても
乳腺のしこりについてはO先生にも言ってなかったことです。
大変驚きました。

そして処方されたこちらの漢方

日本に帰って煎じて飲んだら
病気になって初めてくらいのお腹の軽さ!
寛解を維持していて体調が良くても尚、その上を行く感覚ははじめて。

これが本当の健康というものでしょうか?
もしかして、今なら牛蒡いけちゃうかしら?
納豆はどうでしょう?
試してガッテンあら不思議
何ともないどころか、お腹、絶好腸。
行知堂、何の魔法ですかと。

しかし、行知堂の方針として
漢方は即効性があるので、同じ種類を長く飲むものでは無いもの。
1つのものを飲み終えた頃には体調が変わっている筈だから
また違う処方にしなければならないという考えから
5日分しか処方してもらえなかったのです。

また5日後に北京に行くわけにもゆかず
絶好調はしばらくは続きましたが、また気がつくと
元に戻ってしまったのでした。

そのような経験がありますから
ワタクシ、切診をしない医師は信頼に値しないと考えるようになりました。ところが。

ご自身が漢方医であるのにも関わらず
「切診」という診断技術はどこまで正確なのだろう?
と、疑問を投げかけているクリニックを発見したのです。

しかもワタクシ
煎じ薬は面倒なうえに不味いし、
エキス剤は、煎じ薬に比べて成分が薄いし…と
ワガママにキーボードを打っておりましたら
そのクリニックは、エキス剤より効果が高く、
煎じ薬より手軽な、丸剤(丸い粒)で処方してくれるのだそう!ブラボー!

その先生のコラムを拝読するに、大変研究熱心で、強い信念を持ちながらも
決して東洋医学に偏った見解ではないところに、信頼を感じました。

ワタクシの中で信頼するポイントとして
専門外のことを悪く言わない。
というのがあります。

ご自身の道を一生懸命に研究、精進されている人ほど
他の世界を決して悪く言わない。
医療の世界に限らず、何度か目にして参りました。

中国の漢方の生薬の煎じ方と日本のそれとの違い
(中国は硬水。日本は軟水なので、成分の出方に違いがある)
その他のコラムも大変勉強になりました。

そろそろ周りで更年期の声も聞こえはじめて参りましたし
季節ごとに、さまざまに揺れ動く体調の変化にも
漢方を味方に出来たら、心強く、安心して生活出来るのではないでしょうか。
いざとなったら、そのクリニックに行ってみたいと思います。
行きましたらまたご報告いたしますわね。

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