自動翻訳できる時代だから「豊かになるための英語」のススメ
帰国子女、英語学習の是非を問う!実体験をもとに、英語ができるということの本質について考えました。英語を始めるきっかけ、もしくは続ける気力が欲しい方に、読んでもらえたら嬉しいです。
英語圏の帰国子女(高校・大学)、おちあいゆうこです。
それにまつわる3つのあるある:
① 日本で就活をして、有利だと感じたことは無かった
② 大学は海外だと話すと、手放しで優秀だねと言われる
③ どうすれば英語を習得できるのか、学習法について質問される
これらを通して推察する、多くの日本人と英語の距離感:
① 実践的に英語が必要なTPOは限られる
② でも、海外コンプレックスがある
③ 漫然と英語はできた方が良いと思っている
そんな空気を受け、英語は非スキル、習得する意義は教養となる豊かさにある、という実体験をお伝えすることで、英語をはじめる「種」や続ける「芽」になれば幸いです。
もう、英語はできなくても良い
7年ぶりに本帰国し新卒入社した私には、内定獲得に至るまでの苦い思い出があります…
休学・一時帰国し、単身挑んだ就活当時。
情弱で準備不足、孤独だった上に(「みん就」だけが頼り)、アピールした英語力や海外経験が直接的に評価されることは、まずありませんでした。
海外コンプレックスが招いた「おごり」から社会人生活がスタートし、20代を通し仕事で英語を使う機会はほぼ無し。
にもかかわらず、出身大学の話題になり海外であることを伝えると、情景反射的に“凄い”と返される現場。(特に感想は持たれず、気だけ遣わせる経歴…)英語に寄せる根拠のない期待、の好事例ですね。
転職した30代は、専門性を英語で活かすことが叶いました。英語ができることで、業務がワンストップで完結し効率が良かったり、貴重な経験や思いがけないチャンスに恵まれました。
すると、周囲に英語は強みと映るのか、仕事仲間や子どもを持つ教育熱心な友人から「どうすれば英語が身につくのか」相談されることもあります。
定型回答:
仕事で英語が必要なら、プロに外注したら良くない?
日進月歩の自動翻訳に任せたらいいんちゃう?
英語のための学習時間を他にあてる選択肢もあるよね
だって…
外国語の習得って、ほんっっっまに根気のいる作業やもん!
代替策が身近にあるのなら、自分はできなくても問題なし。
素晴らしい通訳者と共に羽ばたく、こんまりさんを見て!
英語を使って「何を」「どうしたいのか」不在問題
裏を返せば、英語ができても、世界と繋がって視野が広がって人生が変わることはありません。(じゃないと英語ネイティブ全員成功者になってまう)
英語はスキルではありません。スキル以前の道具。
バイリンガールのちかさんも、度々取り上げるトピックです。英語学習や海外経験について発信するインフルエンサーがここを投げかけるのは、フォロワーに寄り添う素敵なアクションだと思う。
04:26~05:48
・外資系で働きたいとか、海外の会社で働きたいと思ったときに“英語を話せたら入れる”ってなっちゃうけど、そこじゃない
・パッションとスキルで貢献できることを、いかに強気でアピールするか
11:01~13:23
・英会話力以前に「対話力」
・とりあえず英語ってなっちゃって、自分が言いたいことをそもそも整理できていない
「てこの原理」に置き換えてみます。
道具である英語は「支点」のひとつ、目的意識こそ「力点」、縁と継続が「作用点」。スキルは「棒」かな。
「支点」は、ときに通訳・翻訳のプロ、あるいは自動翻訳という道具の代替で事足りるもの。
なのに、刷り込まれた海外コンプレックスから英語を「力点」と勘違いし、英語を使って何をどうしたいのかという、肝心の目的が欠けているケースは日本人に多いのかもしれません。
「支点」にいくら力を加えても、大きなものは動かないし、目的が備わっていなければ、なんとなく・とりあえず外国語を学ぶのって苦行でしかない。
外国語である英語とは教養
そもそも、外国語を学び理解する意義とは何か?
私は「知る」「考える」の機会最大化、だと考えています。
英語の場合、情報の量・速さが日本語のそれを上回ることはもちろん、
自動翻訳においても、AIのディープラーニングがデータ量に依存することから英語が優位。(実際にドイツで使っていると、日独と英独では格段に精度が異なります)
が、これらは「知る」に関する表層的なほんの一部。
英語ができるということの本質って、例えば
好きな本の原作を読んで対訳とは違う感想を持つ・日本語より主張しやすいという英語の性質に気づく・一次情報や一次メディアからの情報が増える・英語の使い方のくせから各国の文化を体験する・心に響く格言英語バージョンが貯まる…
オールジャンル、満ち満ちて「知る」「考える」チャンスが生まれます。
総括すると教養。
それがあるだけでは、社会に貢献しないし、経済活動もできない。それ自体は答えですらない。
ただ、英語ができるようになったことで、私の人生は豊かになりました。
帰国子女の場合、その教養は親から与えられたものです。自分は何も凄くない。だから、私は両親にいつまでも感謝しています。
人生100年と言われ「学び直し」に注目が集まる中、短中期のキャリアアップや経済的メリットではなく、誰しもが抱える問い(善悪とか、生死とか、自分とか)に向き合う「生涯の一助」として、英語を学ぶアプローチに伴走する、そんなnoteを書いていきたいな。
英語って、ぶっちゃけどうですか?
まとめ
・英語はあくまで道具、目的によっては自ら習得する必要はなく代替も可能
・それでも、英語を身につけることは教養となって、人生を豊かにする
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