春の毎日

春、というものがいつぐらいから始まるのかいつも曖昧なのだけど、今年は随分と遅くて、短いような長いような、騒がしいような静かなような矛盾を含んだ春だ。

上京してからというものの、桜が咲く時期になると新宿御苑に行くようになった。もともと地元が春に大きなお祭りをやっていたから、桜を観に来る人で賑わう春の御苑に通ずるものがあって行きたくなるのかもしれない。写真を撮ったり、お花見をしたり、散歩をしたり、かけっこをしたり、いろんな人がのびのびと過ごしている風景を見るのは平和そのものを見ているような気持ちになる。

今年もギリギリ、外出自粛の要請が出る前に御苑に行っていたのは、本当に運が良かった。来年も無事行けるといいな。

私が働いている会社でも在宅勤務の指示があり、家で過ごすことが多くなった。在宅勤務にあたりワークスペースが必要になったから新しくワークデスクを買ったり、模様替えをしたり、しんどいなんて思わずに料理を作ったり、会社の雑務を簡潔化したり、意味もなく飼っているイモリに話しかけたり。結構色々やっている。勤務時間も短くなったので、自分の時間が増えた分を、意識して生活の豊かさに当てようとしている。より豊かにするべく以下のことをやってみた。

その１、ずっとクリアせずに放置していたゼルダの伝説ブレスオブザワイルドをクリアした。すっごく警戒して逃げ腰だったラスボスはあっけなく倒され、無事にクリアした。お前はこんなにあっけなくやられてしまっていいのかとも思ったけど、別要素のやり込み内容がすごくあって、ゲーム自体はまだまだ続くのでこれからも楽しませてもらおうと思う。クリアに伴ってちゃっかり「あつまれ　どうぶつの森」も購入して現在プレイ中、三軒の家の家具を集めているところである。

その２、ちょっと手の込んだ料理にも挑戦してみようと、ラザニアを生地から作ることもやってみた。前回の記事にも少し書いているけれど、参考にしたレシピの生地が本当に硬くて、硬いのに1mm厚に伸ばすというのはやるもんじゃないなとしみじみ感じた。パスタ製麺機？があれば頻繁に作りたいんだけどなあ。しかも量が多くて２日間に分けて食べた。２日目の方が生地が水分を吸って食べやすかった。

その３、絵日記はもともとよく書いていたのだけど、バレットジャーナル（手帳にある枠線や項目を全て自分でカスタマイズ・手書きした手帳のこと）というものにハマりなかなか絵を描く時間が取れなくなって描かなくなっていた。ごくたまに出かけた時なんかは書いていて、やっぱりもう少し高い頻度で書きたいと思って書いてみた。昔書いた絵日記を見返すと、楽しい思い出が蘇り鮮明に記憶を辿ることができる。なので可能な限り書いて行きたいところ。

社会と触れ合う機会が少なくなって、自分と向き合う時間が増えた。好きなものってなんだったっけと自問自答したり、些細なことを思い出して落ち込んだりしながら、自分という存在を私の中で具体化しようとしている。

私は具体化することで行動を起こしたくなるんだけれど、いつも気がついたらやりたいことを忘れてしまっているから、たっぷり時間があるこの機会にやってやろうという気持ちで生活を豊かにすることに取り組んでいる。行動に起こしたという事実はそのまま形になって残るから、自分のできることや好きなことを考え込まなくても見つけることができるんじゃないかと期待している。

世間はいろんなことが忙しなく渦巻いていて、だからと言って関係ないとそっぽを向くこともできないけど、その間できる限り取りやりたいことや好きなことに取り組んで、この騒ぎが落ち着いた時には、外でしかできないことや人と関わりながらできることに挑戦していってみたいと思う。