#166:斎藤慶典著『危機を生きるー哲学』
斎藤慶典著『危機を生きるー哲学』(毎日新聞社, 2021年)を読んだ。著者の本は、以前に『中学生の君におくる哲学』(講談社, 2013年)を読んだことがある。そもそも著者を知ったのは、野矢茂樹編著『子どもの難問』(中央公論新社, 2013年)を読んだことがきっかけ。
本書はおそらく若い読者を想定して、直接語りかけるスタイルで書かれている。哲学の専門用語を使うことは極力避けられており、使われている語彙そのものは平易であるが、内容は部分的に相当難解である。正直なところ、私の