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最期の晩酌 西荻窪 田毎

2020年9月10日
精神科のクリニックの診断を受けて、
酒を止めなければ、取り返しのつかないことになる、
というニュアンスの診断の結果を受けて、
期日を決めての断酒を決意した。

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最期の酒を飲む場所、
まさに人生の最後の酒場を考える

断酒開始の期日は、明日11日。
よって本日が最後の酒を楽しむ夜になる。

どこで最後の酒を飲もうと考えた。

選択肢は二つしかなかった。

サイゼリアでワインを飲むか、
あるいは、
もう数年来の行きつけのおでん屋、
西荻窪の田毎か。

まあ、サイゼで最後ってのも、味気ない。
さんざん一人サイゼでお世話になったけどね。
ありがたかった。

とはいっても、別にワインを飲まなければ、
いつでも食事に行くわけで、
まあ、気張っていく場所でもないだろう。

だから、やはり、
この数年、何か凹んだり、心が寒かったりした時、
ふと立ち寄れる酒場、おでん屋の田毎(たごと)に行こうと決めた。

田毎だって、別に、酒の飲まなくても
開店してればいつでも行けるわけだけど。

明日から酒を断つ、と言いながらも、
やはり酒飲みにとっての酒場は、浪漫の場所である。

西荻窪の田毎は、確かに浪漫の場所なのである。

じっくりと
いつものカウンターの席に腰を下ろして、
冷えたビールをグラスに注いで。

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ぐいっといくわけなのですが、
残念ながら、あまりおいしくない。

実は、7月に入ったあたりから、
少しずつ味覚障害が出ており、
塩味と、苦みがあまり感じられなくなってきているのでした。

そんなわけで、大好きなビールも、
ちょっと、若干苦みが入った炭酸飲料のような感じで、
あまり楽しめない。

が、

おでんはどうだろう。

注文したのが、季節商品の「トマトのおでん」

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これは酸味と甘いつゆの味が絶妙にミックスして、美味しい。

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そして、「ふくろ」を注文。
油揚げのふくろの中に、根菜がやこんにゃくが入っていて、
これがまたダシが聞いて、美味しい。

そして最後に、田毎オリジナルの日本酒「田毎」。

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じっくりと瓶を眺める。

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お猪口のグラスに注がれた日本酒「田毎」。
何度、キミに癒されたことか。

じっと、見つめて、キミ飲み干す。

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この味覚よ、さらばだ。

2011年の12月にはじめて、この店に訪れた時のことを思い出す。
(が、長くなるので、別の機会にしよう)

ともあれ、人生最後の晩酌は、
西荻窪 田毎にて、
無事終了。

勘定をして、店を出た。

そして、

この後、帰宅、っする途中のコンビニで
900mlの日本酒「一ノ蔵」を買い込んだ。

そして、自宅で最後の飲みなおし。

ベロベロに酔っぱらって寝るまで、

飲んだ。

翌日の朝、
出かける前に、
残った酒を台所に流し捨てて、

飲酒、無事、終了!!

そして、断酒生活がはじまった。

いや、しかして、
問題はこれからだ。

私は、次回、田毎に来た時、

何を飲めばいいのだろう!?

ウーロン茶?
水?


味気ない!

カラダのために、断酒は仕方ない!

が、大好きな田毎で酒が飲めない!

それが大問題だ!


と思って、いろいろ考えながら
おでんを食べていたら、
フェイスブックにこんなことを
書いたときのことを思い出した。

「もし、自分が断酒バーを作ったら、
 ノンアル専門バーにする」

そしたら、一人の女性が、

「カルピスも置いてほしい」

とコメントしてきたのだった、

はっ閃いた!

よし、カルピスだ!

次回、田毎に来る時は、

カルピスをメニューに入れてくれないか?

と、マスターに打診してみよう!

イメージが沸いた!

「カルピスとおでん」

これならいける!
いけそうだ!
かっちょいい!

「カルピスとおでん」

よし!カルピスだ!

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出典:Discover Japan

というわけで、

つづく


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