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自分と遊ぶ

私は3歳
いつも貧乏屋敷でばあちゃんと二人で過ごしてる
友達はみんな幼稚園に行って誰も相手してくれない
ばあちゃんは遊ぶのが嫌いだから構ってくれない
新聞のチラシの裏の白いところが私の大事なスケッチブック絵を描いてばあちゃんに見せると 決まって
「うまいな、もう一枚描け」と言う
また絵を描く…

そのくらいの時期から私には友達ができた
私と同じ長い髪 お揃いのお兄ちゃんのおさがりのジャージ
なんでも一緒
ずっと二人で絵を描いた
「女の子描こうよ」
「こんな髪ね」
「色はピンクだね」

またばあちゃんに見せる
「うまいな、もう一枚描け」
また二人で話しながら描いていくの繰り返し…

その友達は 誰か幼稚園から帰ってきた友達や お兄ちゃんが帰ってくると消えちゃうのがいつものことだった
挨拶なんてしないし 喧嘩もしたことがない
私は現実の友達と自分の中の友達を両方持っていた
だから寂しくなかった
どちらかというと 自分の中の友達と遊んでる方が楽しかったりした
私はジュンコ 
その子の名前もジュンコ
何もかも一緒だった

私はジュンコちゃんが大好きだった!
ずうっと一緒!




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