リーダーの器は、どのように広がっていくのか？②

前回の続きで、リーダーの器はどのように広がっていくのか、についてお話します。

前回は、①特定の意識に偏ることなく「ありのままの自分」を捉えることが大切であることをお伝えしました。もう少し詳しく説明すると、思考意識の固定概念に捉われることなく、身体意識の快不快を無視せず、直感意識の主体的真理とつながる。さらに、メタ意識を活用してこの3つの意識の全体を見守る。つまり、特定の意識に偏ることなく「ありのままの自分」を捉えることが精神的成熟に向けたスタート地点であるということです。

②メンタルモデルの脱構築・再構築

意識を自由にして「ありのままの自分」を捉えられるようになると、結果として、自分のメンタルモデル（信念体系・価値観体系）を意識化して、柔軟に調整することができるようになります。

メンタルモデルとは、思考意識に存在する、様々な物事に対する価値観です。「自分とは？」「家族とは？」「 顧客とは？」「仕事とは？」「お金とは？」・・・あらゆる物事に対して、私たちは何らかの価値基準を持っています。

例えば「仕事とは何か？」ということを考えてみましょう。これに対する答えには様々なものが考えられます。

▼仕事とは、上司の期待に答えることである
▼仕事とは、お客様の期待に答えることである
▼仕事とは、新しい価値を創造することである
▼仕事とは、楽しいものである（辛いものである）
▼仕事とは、お金を稼ぐためにするものである
▼仕事とは、自分の夢を実現するためのものである

「仕事とは」というテーマを1つだけとっても、その答えがたくさんありえるように、価値観は多様です。そして、どの価値観が良いもので、どの価値観が良くないものという絶対的な基準はありません。

なぜ、価値観が大切かと言えば、私たちが何かを判断したり、何かを感じたりするときに、価値観が前提となっていることが多くあるからです。先ほどの「仕事とは」という価値観の例で言えば、「仕事とは楽しいものである」という価値観をもっている人は、上司から追加の仕事の依頼をされたときには前向きな感情を抱きやすいでしょう。一方で、「仕事とは辛いものである」という価値観をもっている人は、同様の場面においてネガティブな感情を抱きやすくなります。

ここまでメンタルモデル（信念体系・価値観体系）が大切であるという話をしてきました。ここから、さらに詳細をお話していきます。

まず、アイデンティティとビリーフという2つの概念を定義します。自分自身に対する価値観、すなわち「自分とは何か？」を「アイデンティティ」、自分以外に対する価値観「XX（例：仕事、部下、お金など）とは何か？」を「ビリーフ」と呼びます。

アイデンティティ・・・自分自分に対する価値観。「自分とは何か？」という問いに対する自分なりの答え

ビリーフ・・・自分以外のモノ・コトに対する価値観。「XXとは何か？」という問いに対する自分なりの答え。XXには、仕事、部下、お金、などの対象となるモノ・コトが入る

ここで、なぜアイデンティティとビリーフを分けて扱うのかについて、疑問に思われた方もいるのではないでしょうか？どちらも広義で考えば、価値観であることには変わりないからです。アイデンティティは「自分とは何か？」についての価値観であり、ビリーフは「XX（自分以外のもの）は何か？」についての価値観という違いに過ぎません。

それでも、やはり、アイデンティティとビリーフを分けて扱うことに意味があります。それは、アイデンティティがより芯に近く、ビリーフがより表面に近いということです。アイデンティティもビリーフもどちらも価値観という意味では同じカテゴリに入る概念ですし、相互に影響し合うという関係性にあります。その中でも、アイデンティティが因果の「因」となり、ビリーフが因果の「果」となるという構図があります。

例えば、「自分は他者に貢献することで喜びを見出す人」というアイデンティティをもつ人がいるとすれば、「仕事は、他者に貢献すること」というビリーフを持ちやすくなります。「自分は、自分の夢の実現に挑戦する人」というアイデンティティをもつ人がいるとすれば、「仕事は、自分の夢を実現するためのもの」というビリーフを持ちやすくなります。

さて、このアイデンティティとビリーフは、3＋1意識モデルにおいては、思考意識に属します。思考意識は、認知して判断するという意識過程と、その前提となるメンタルモデルから構成されており、そのメンタルモデルの要素としてアイデンティティとビリーフがあるという構図になります。

そして、このアイデンティティとビリーフは、主体的真理から形成される面と、過去の経験から形成される面の両面があります。別の表現をすれば、主体的真理に生きることと、社会との調和を両立させる調整弁として、私たちはメンタルモデル（信念体系・価値観体系）を自分の中に築き上げています。

そして、ここが最も重要な点になりますが、アイデンティティやビリーフは変わりうるものであり、自分で意識的に選択することができます。アイデンティティやビリーフは主体的真理から形成される面がありますから、自分が心の底から願っていることがあれば、その願いにつながったものに調整していくことが可能です。

一方で、アイデンティティやビリーフは、過去の経験から形成される面があり、例えるならば、地層の連なりや、樹木の年輪のように、誕生してからの経験の積み重ねによって形成されていますから、全てを一気に変えることは困難です。また、これまでの経験から、主体的真理に生きることと、社会との調和を両立させる最適点として、今のアイデンティティやビリーフがありますから、変えることが良いというわけでもありません。

主体的真理の社会実装におけるテンションの中で、現時点のアイデンティティやビリーフでは対応できないような矛盾や葛藤に直面する中で、アイデンティティやビリーフの変更や調整することを決断する、あるいは余儀なくされる。

アイデンティティやビリーフの変更や調整を、登山で例えるならば、その場で登る道を変更するというイメージではなく、一度下山してから別のルートで登り直すというイメージに近くなります。一度「手放してから」、「新しいものを試着する」というイメージになります。それを、アイデンティティやビリーフの脱構築と再構築と言います。

このアイデンティティやビリーフの脱構築と再構築を繰り返した結果として、精神的成熟の段階が進んでいるように見え、「リーダーとしての器がひろがった」と言われるようになります。

アイデンティティの脱構築と再構築

ここからは、私自身が社長としてうまくいかなかった時期の話を例に説明していきます。必要あれば、次のnoteを参照してみてください。

意識の自由度が高まると、主体的真理につながることができ、快不快の感情にも気づくことができるようになりますので、自分の内面と外面の不一致やギャップ、捻れのようなものを感じやすくなります。

そして、自分の思考意識にあるメンタルモデルを自覚化する、喩えるならば、自分がかけているメガネを自覚することができると、アイデンティティやビリーフの脱構築・再構築の準備が整いつつあると言えます。

私の例で言えば、元々の社長としてのアイデンティティとして、

▼社長とは強くなければならない
▼社長は自分ひとりで決断できなければならない
▼社長はわからないことがあってはいけない
▼社長は、自分のエゴは捨てなければいけない

と考えていました。考えていたというよりも、無意識にそういうものだと思っていた、というニュアンスが近いかもしれません。

うまくいかないことが増え、周りの社員も離れていき、さらに独りよがりになっていく悪循環に陥ってしまいました。独りよがりになってしまった根本的な原因は、上記の「社長たるもの」の固定概念だったのです。

転機となったのは、社員がプレゼントしてくれたコーチングセッションです。後から解釈すると、自分をメタ的に捉え、主体的真理を見つけるきっかけになったのです。

数年の時間をかけて、自分の主体的真理は「普遍的な真理の探究」であること、そして、アルーの社長としてやりたいことは「人の可能性を拓く源泉をつくる」ことだと気付きました。そして、これを実現するためには、「社長たるもの」の固定概念は全く必要ないことに気付き、自然に外れていきました。（アイデンティティの脱構築）

このようなアイデンティティの脱構築が進むにつれて、次のようなアイデンティティの再構築が起きました。

社長であっても・・・
▼弱さを見せていい
▼社員と一緒に決断してもいい。むしろ、一緒に決断した方がいい。
▼わからないことは周囲に聞けばいい
▼自分のエゴがあってもいい（うまく付き合う必要がありますが・・・）

周囲の人から距離を置かれることは少なくなっていきました。実際に、若手社員からは「よそよそしく見えなくなった」と言われたこともあります。

私自身の現時点の社長としてのアイデンティティは次のようなものです。これは、意識の意識化について探求する中で、自分のアイデンティティについて言語化してみようと思い立った時に、たどり着いた表現です。少し大げさな表現になっていますが、自分の中ではしっくりきているので、そのままにしています。

▼SDG4・教育の民主化（全ての人に質の高い教育を）を実現する教育インフラを構築する生態系の主体的存在として生きる
▼社員がそれぞれの主体的真理に生きることをサポートすると共に、会社が自然なる全体性を体現することに身を委ねる

まとめると、意識を自由にすることで、自分で勝手に思い込んでいた「社長としての固定概念」から解放されました。そして、素に近い自分を出しながら、社長としての立場も全うするという、より自分らしい社長のカタチに近づくことができたのです。

ビリーフの脱構築と再構築

アイデンティティが変わると、ビリーフも変わっていきます。アイデンティティが変わる前の私は、次のようなビリーフを持っていました。

▼社員とは守るべき存在
▼お金とはビジネスや生活が成り立つために不可欠なもの
▼コミュニケーションとは情報伝達すること
▼顧客は、課題解決のニーズをもつ存在
▼ビジネスとは、自分の夢を実現するための手段

このようなビリーフは、「社長としての強く完全な自分」というアイデンティティから派生しています。このように書くと、これらの価値観はエゴの要素が強いことがわかると思います。私自身の勝手な「社長とはこうあるべき」という思考によって、周囲の人からすると、「コントロールされてしまう」感覚を持ってしまいます。

アイデンティティの再構築と共に、ビリーフも再構築されていきました。こちらは、アイデンティティの言語化と同じタイミングで、ビリーフを言語化してみたもので、その一部を記載します。

▼社員とは、それぞれの主体的真理を生きながら、生態系を共同創造する仲間
▼ビジネスとは、自己が主体的真理に生きると共に、仲間や周囲の人の主体的真理と重ね合わせて、生態系を構築していくストーリー

ここまで、アイデンティティとビリーフの脱構築・再構築という話をしてきましたが、最後に注意点をいくつか述べたいと思います。

まず、アイデンティティやビリーフには、正解や不正解というものはありません。自分にとってしっくりくるか、こないか、という話になります。

また、アイデンティティやビリーフの脱構築や再構築は、「目指すべきこと」「やるべきこと」ではありません。あくまでも、主体的真理につながったときに、必要に応じて「おこるもの」と捉えるのがちょうど良いと思います。主体的真理につながらずに「やるべきこと」という考えからスタートしてしまうと、変化のプロセスを経るエネルギーが続かずにうまくいかなくなります。

そして、アイデンティティやビリーフの再構築は価値観の転換を意味しますから、一朝一夕に変えることは難しいですし、やろうとするべきことでもありません。少なくとも数年単位で徐々に進むことが大半です。

価値観とは、いまの自分が寄って立つ土台のようなものですから、手放すのは非常に勇気がいることです。そこに踏み出すための自分のブレない軸として、主体的真理とのつながりが必要という解釈もできると思います。

本日の問いとなります。（よろしければ、コメントにご意見ください）

・これまで、アイデンティティの変容があったことがあるとすれば、それはどのような変容でしたか？

・これまで、ビリーフの変化があったことがあるとすれば、それはどのような変化でしたか？

How does a leader become mentally mature? vol.2

Continuing from the previous article, I will talk about how How a leader becomes mentally mature.

In the last article, I referred that 1) it is important to perceive ourselves as we are, without being biased towards any particular consciousness. To elaborate a little more, we can connect with the subjective truth of the intuitive consciousness without being caught up in the fixed concepts of the thinking consciousness and without ignoring the positive and negative feelings of the bodily consciousness. In addition, we utilize the meta-consciousness to look after the whole of these three consciousnesses. In other words, the starting point for mental maturity is to perceive the "self as it is" without being biased towards a particular consciousness.

2) Deconstructing and reconstructing the mental model

When we can free our consciousness to perceive "the real us," the result is that we can become aware of our mental models (belief systems and value systems) and flexibly adjust them.

A mental model is a value system for various things that exists in the thinking consciousness. The question, "Who am I? "What is family? "What is a customer? "What is work? "What is money? We have some standard of value for everything.

For example, Let's consider the question "What is work?" There are many possible answers to this.

▼Work is to respond to his/her superior's expectations.
▼Work is to respond to customer expectations.
▼Work is to create new value.
▼Work can be fun (or painful.)
▼Work is something to do to earn money.
▼Work is the realization of one's dreams.

The values are so diverse that there can be many answers to just one theme, "what is work". And there is no absolute standard for which values are good and which are not.

The reason why values are so important is that they are often assumed by us when we judge something or feel something. To use the previous example of the value of "what work is", if you have the value of "work is fun", you are more likely to have positive feelings when your boss asks you to do additional work. On the other hand, people who believe that work is hard are more likely to have negative emotions in the same situation.

So far we have talked about the importance of mental models (belief systems and value systems). Now I will discuss this in more detail.

First, let's define two concepts: identity and beliefs. Values about ourselves, or "who am I?" is called "identity." Values for other than ourselves or "what is XX (e.g., work, subordinates, money, etc.)" is called "beliefs".

Identity....values about oneself. One's own answer to the question, "Who am I?"

Beliefs - Values of things other than oneself, and one's own answer to the question, "What is XX?" (XX includes subjects such as work, subordinates, money, etc.)

Some of you may be wondering why we treat identity and beliefs separately here? Because both are, in the broadest sense, values. Identity is the answer to the question "Who am I ?" Beliefs are the answers to the questions "What is XX (something other than oneself)? It's just a difference in what the values are about.

Nevertheless, it still makes sense to treat identity and beliefs separately. Although Identity and belief are both concepts that fall into the same category in terms of values, and they are interrelated in that they affect each other, we can still say that identity is closer to the core and beliefs are closer to the surface. In other words, identity is the cause-side in cause and effect relationship, and beliefs are effect-side in it.

For example, if a person's identity is "I am a person who finds pleasure in contributing to others," it is easy to have the belief that "work is to contribute to others". If a person's identity is "I am a person who tries to achieve my dream," it is easier to have the belief that "work is for the realization of my dream.

Identity and beliefs belong to the thinking consciousness in the 3+1 Consciousness Model. The thinking consciousness is composed of the mental model and the mental process of cognition and judgment, and the identity and beliefs are the elements of the mental model.

Identity and belief have two sides: one side is formed from the subjective truth and the other side is formed from past experiences. In other words, we build mental models (belief systems and value systems) within ourselves as a regulating valve to balance living in subjective truth and harmony with surroundings and society.

And, and this is the most important point, identities and beliefs are changeable and can be consciously chosen by ourselves. In some respects, identities and beliefs are formed from subjective truths, so if we have a deep-seated wish, we can adjust it to something that is connected to that wish.

On the other hand, identities and beliefs are formed from past experiences, like a series of geological strata or the annual rings of a tree, which are formed by the accumulation of experiences since birth, so it is difficult to change everything at once. In addition, based on past experience, our current identity and beliefs are the optimal point for balancing living in the subjective truth and harmony with surroundings and society, so it is not necessarily good to change them.

In the midst of the tension in the social implementation of subjective truths, the decision to change or adjust identities and beliefs is made or forced in the face of contradictions and conflicts that cannot be addressed by current identities and beliefs.

If we compare changing or adjusting identities and beliefs to climbing a mountain, it's not so much about changing the path you climb on the spot, but more like descending the mountain once and then climbing back up by a different route. It means that once you let go you can try on a new one. It's called deconstruction and reconstruction of identity and beliefs.

As a result of this repeated deconstruction and reconstruction of identities and beliefs, it appears as if they have advanced to the stage of mental maturity, and it is said that they have expanded their capacity as leaders.

Deconstruction and Reconstruction of Identity

I will now use my own story of a time when I did not do well as president as an example. If you need it, please refer to the following note.

As your level of freedom of consciousness increases, you are able to connect to subjective truths and become more aware of your feelings of comfort and discomfort, so you are more likely to feel things like discrepancies, gaps and twists between your inner and outer self.

And when you become aware of the mental models in your thinking consciousness, or, metaphorically, the glasses you wear, you are ready to deconstruct and reconstruct your identity and beliefs.

In my example, my original identity as president is...

▼The president must be strong.
▼ The president must be able to make decisions on his own.
▼ The president should not be unsure of what to do
▼ The president must put aside his ego

It's probably closer to the nuance of subconsciously thinking that way than consciously thinking that way.

However, as more and more things went wrong, the employees around me began to drift away, and I became even more complacent. The root cause of this complacency was the stereotypical view of what it means to be a president.

The turning point was a coaching session given to me by an employee. In hindsight, it was an opportunity to take a meta-conscious view of myself and find subjective truth.

Over the course of several years, I realized that one aspect of my subjective truth was the "search for universal truth" and that what I wanted to do as president of Alue is to "create a source that opens up people's potential". And in order to do this, I realized that I didn't need the stereotype of "being a strong and perfect president" at all, and it came naturally to me to deconstruct the Identity.

As this deconstruction of identity progressed, the following reconstruction of identity occurred

Even as the president...
▼ I can show my weaknesses
▼ I can make decisions together with employees. In fact, it's better to make decisions together.
▼ If I don't understand something, I can just ask around.
▼ It's okay to have my ego (of course, I have to get along with it though.)

The people around me have become less and less distant. In fact, younger employees have told me that I don't seem distant anymore.

My own identity as president at the moment is as follows. This is an expression I arrived at when I decided to try to verbalize my identity in my research on "ISHIKI(consciousness) management". It's a little exaggerated, but it's so comfortable for me that I'm having it as it is.

▼Living as a proactive player in an ecosystem that builds an educational infrastructure to achieve SDG 4, democratization of education (to ensure quality education for all).
▼Supporting employees to live their own subjective truths and letting the company embody its natural wholeness

To sum up, freeing my consciousness freed me from the "stereotypical concept of being a strong and perfect president" that I had assumed for myself. By freeing my consciousness, I was able to free myself from the "stereotypical president" that I thought I was, and I was able to come closer to my own style of president, where I could express my true self while also fulfilling my position as president.

Deconstruction and Reconstruction of Beliefs

As the identity changes, the beliefs change as well. Before my identity changed, I had the following beliefs...

▼ Employees are the ones to protect
▼ Money is an essential part of business and life
▼ Communication is the transfer of information
▼ Customers are the ones with problem-solving needs
▼ Business is a means to realize one's dreams

Such beliefs are derived from the identity of "a strong and complete self as president". As I write this, you can see that these values have a strong element of ego. My own self-centered view of what a president should be, causes people around me to feel "controlled".

Along with the reconstruction of my identity, my beliefs were also reconstructed. Here is a partial description of the verbalization of the beliefs at the same time as the verbalization of identity.

▼ Employees are comrades co-creating an ecosystem, while living their own subjective truth
▼ A business is a story of building an ecosystem in which one can live in one's own subjective truth as well as overlaying it with the subjective truths of one's comrades and those around one.

Now that we have talked about deconstructing and reconstructing identities and beliefs, I would like to conclude with a few remarks.

First of all, there is no right or wrong answer to identity and beliefs. It's a matter of whether they are comfortable for oneself or not.

Also, deconstructing or reconstructing identities and beliefs is not something we should aim for or do. I think it is best to think of it as something that will happen when we connect to the subjective truth, as necessary. If we start with the idea of "what should be done" without connecting to the subjective truth, the energy to go through the process of change will not continue and it will not work.

And since the restructuring of identity and beliefs implies a shift in values, it's not easy to change overnight, nor is it something we should try to do. It is mostly a gradual process, at least over several years.

Values are like the foundation on which we stand now, and it takes a lot of courage to let go of them. I think it can be interpreted as the need for a connection with the subjective truth as the center of our own unshakable commitment to step out into it.

Here are the quests of the day. (If you'd like, please share your thoughts in the comments.)

・What kind of transformation of identity, if any, has there ever been?

・What changes, if any, have there been in your beliefs?

Bunshiro Ochiai