映画見に行ったんです。


「ザ スクエア 思いやりの聖域」を見に行ってきました。

主人公はスウェーデンの現代美術館のキュレーター人生は上り調子、「The Square」というインスタレーションアート展示を前にスリにあう。
それからその腹いせにしたことが思わぬ事態に彼を陥れることとなる。

これが大まかなあらすじ、
なにもいってないに等しいので
少しでも気になった方がいるならぜひみてほしい。

しかしこれをなんとなく読んでる人全員におすすめできるかと言われると微妙。

なぜなら僕はこの映画を渋谷文化村6F、「Le Cinema」でみた、これを書いている前日の話である。
隣の席にはカップルが座ってた。
聞こえた会話の感じとしては彼氏の方が見に行きたいと言って来た感じ、見た目年下の彼女は言われるがままついてきたため、別に興味はなさそう。
男はそれに気づいてない。
夕飯を食べてから来たみたいで彼女は何度か彼に「(お腹いっぱいだから)寝ちゃったらごめんね」と彼はそれに対してそれはやめてよ、映画で寝るのはあり得ない、この映画は相当面白いから寝ないよきっと。などとごちゃごちゃといっているうちに19時20分、時間になり映画は始まった。

始まってから約30分、シュールな画が続く。
気づくと隣から聞こえる寝息、
ちらとみると自分で振り撒いたあらゆるフリを自ら回収する彼氏の姿が。

何が言いたいかといえば、この映画は予告編をみてどんなに「この映画はきっと面白い」と思って見ても開始30分から残りの2時間起きない、なんてこともあるということ。
最近の映画あるあるとして映画全体をみたあとの「あれ、思った話じゃなかったな」という現象。
これが起きる原因として最近の予告編がとてもうまく面白そうにみせることが考えられる。
この映画でも少しその現象が起きている気もする。

例えば、1分から2分のこの映画の予告編からはまさか思いもよらないが、この映画は2時間半の超大作Avengers級にもかかわらず、テンポは遅め、1シーン1シーンが永遠を感じるほど長い。

逆を言えば、この映画の弱点である1シーンの長さを隠すかのようなテンポの良い予告編。ともいえる。
その術中に彼はハマったのだ、かわいそうに。

もう一つエピソードを紹介するとしたらすこし衝撃的なことが上映中に起きた。

物語中盤少しずつ話は展開に展開をかさね大きくなるなかでいわゆるベッドシーン、ラブシーン、濡れ場いろいろ言い方はあるとは思うがそういう行為に至るシーンがある。

事件はここで起きた、
ベッドのなかで二人、見つめあい、男が準備をし始めたところ、僕の後ろの席から「インチキが…」と吐き捨てるような独り言が何度も聞こえる。しゃがれた年を取った男性の声だ。
インチキとは何がインチキなのだろう。
これから見せられる濡れ場がインチキ(嘘、演技)であると言いたいのか、ゴムをしっかりつけてすることをインチキと彼のなかでは呼ぶのか、それともここまで黙ってみていたがこんな映画インチキだとこのタイミングで言いたいのか、
今となってはいろいろ考えられるが、
その時はただ迷惑と思ってるだけだった。

しかし行為が本格的になり、この濡れ場もクライマックスってとこで後ろの席のおじいさんはバタンっと立ち上がり、すごい大きな声で「こんなインチキ映画みてられるか!」と言い放ち、出ていった…

なんだったんだ!
おじいさん何が言いたかったんだ…
何を見にきたの…

正直なところビックリした、そのあとも頭から離れない「インチキ」の4文字。
なんだったんだろう。
もし、なに対するインチキだったかわかる人はぜひ教えてほしい。

寝る人、途中退出する人はまぁ仕方ないとしても、ちゃんとみた人それぞれに感想は持つだろう、でもその時みた人全員が「面白かった」と同じすっきりした顔で劇場を出ることはこの映画においてはありえないと思う。
映画はこうでなきゃとは思わないけどたまにはこういうスッキリしない映画もいいなって思った。
1人で観に行って、誰とも話ができないのは悲しい。20になったし、Hubとかで白熱議論を繰り広げたかった、とくにあのラストシーンについて…

「ザ・スクエア 思いやりの聖域」
はそこまで多くの映画館で公開はしていません、よく調べ、観てみてください。
白熱議論を繰り広げましょう。

おすすめです。
http://www.transformer.co.jp/m/thesquare/

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