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自己紹介〈20代前編〉

肩書きを書き連ねない、自己紹介という名の年代別タイムリープ型エッセイです(その他の年代はこちらよりどうぞ)。

このところ、COVID-19というウイルスの名をよく耳にするようになりました。
会社では感染対策を社内全体に講じたり、問い合わせに対応したり、社内ルールを作って発信をするなどしています。

あらゆる情報が飛び交い、変化を続ける中、ルールも次から次へと変更しなければならず、なんだか負の連鎖が続くばかりです。
会社の空気も少し殺伐としていて、あまりいいものとはいえません。

偶然ではあれど良かったと思えるのは、部署異動をして在宅勤務ができる状態だということです。現場仕事を続けていたら不可能でした。
現場仕事は、その場所へ行ってその場所でつくる必要があるからです。

こんな状況でも、現場へ赴いて仕事をしてくださっている職人さんのことを思うと、大っぴらに言えることでもないので、複雑な気持ちになります。

とはいえ、オンラインでの会議が増えると同時に、偶発的なコミュニケーションをとる機会が無いに等しくなりました。
あの場所に行けば大体あの人がいるから楽しく話せるかもなあ、なんて考えることがなくなったからか、どことなく息苦しさがあります。

これは、オンライン上のやり取りで起きている弊害のようにも感じます。
思いのほか、face to faceのやり取りに充実感や安息を見いだしていたことに気づきました。

私の場合、シェアハウスに住んでいるということもあって、同じタイミングで在宅勤務をしている人と軽く話すことができています。
そういう意味ではラッキーなのかもしれません。

それにこの前、トイレットペーパーが入手困難になった時も、シェアハウスのメンバーで協力して売っているのを見かけた人が購入し、それを皆でシェアすることができました。
買い占めることなく協力できる体制がシェアハウスで実現できたことに感動を覚えました。

トイレットペーパーがお店から無くなる。
いつだったか、歴史の教科書で見たような現象が今まさに起こっていて驚きです。
きっと今の現象も、歴史に刻まれる出来事なんだろうなと思います。
日本だけじゃなく、世界中がこのウイルスに過敏になっています。

出社時にたまたま通りがかったドラッグストアでは、開店前から人だかりができていたりします。
店員に対して、怒りの感情をぶつける人もいるようです。
そんなことをしたって、何も解決しないのに。
人間がいちばん怖い、と言う声を耳にします。

不要不急という言葉もよく聞くようになりました。
無駄な外出をするなということです。
ふと、これは誰から見た時の「無駄」なんだろう?と考えてしまいます。

この世に必ずしなきゃいけないことなんて、突き詰めてしまえば何ひとつないのに、他人を指さして不要不急だと非難する人がいます。
その人のものさしはその人専用なのであって、誰かに強要したりする道具なんかじゃないのになあ、なんて思ったりもします。

これからどうなるかを予想し始めた人もいます。
遠くを見据える先見の明も才能だし、今ここに集中できるのも才能なのかもしれません。
私はどちらかというと、今ここに集中するのが向いている気がします。

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