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会社が「人財」と謳う割に、休職直前の社員への対応がシステマチックで復職の可能性を潰してる。保健室をつくってみたら?

会社に勤務して驚いたことのひとつに、休職者や休職直前の体調不良の社員が多いことが挙げられる。どれぐらい多いかと言うと、私の会社では毎月1名以上の休職者が出る。様々な部署で。

休職者が続出する部署は、なんとなく労働環境や組織環境が良くなさそうだと社内で噂になる。実際に組織が上手くいってないケースもあるけれど、そもそも休職者が出たり、会社を休みがちになったりした時の対応が適切か疑問がある。

今回はそんな休職や精神負担に悩んでいる会社員に対して、会社がとるべき圧倒的な解決策を書こうと思う。因みに、私は会社の片隅で存在感を消して生きているので、休職や無断欠勤などなく、たまに二日酔いで体調を崩して休むぐらいだ。

メンタル不調社員に対する初手ミス

まず最初に愚痴から。
メンタル不調を訴えて休みがちになった社員の存在が一番最初に発覚する組織の長(部長や課長、係長やチームリーダーなど)の対応が「めちゃくちゃ終わってる」

明確な原因があって、部長や課長級まで出世する人に休職経験者が殆どいない。つまり、精神的肉体的に強い人種である可能性が高く、極論すると人の痛みに全く共感できない!
だから、メンタル不調者が出ても軽く考えて、すぐに手を打つのではなく、「様子見しようかな」となる。これが「めちゃくちゃ終わってる」。会社の勤怠が不安定になっている時点で「本人は会社行けないぐらいキテる」状態なハズだ。

仕事の成果を出すために最適化された組織にメンタル不調者を救出する仕組みは存在しない。しかし、良いところもある。仕組みがないから、メンタル不調者に対して、1vs1でマニュアルもなく向かい合う必要がある。これは親身になって話を聞いて、メンタル不調の原因を探る。

しかし、仕事のために組織されたチームのため。いつまでもメンタル不調者の側でケアをする訳にもいかないので、人事部といった包括的な部署に案件はパスされる。

マニュアル化された塩対応で「孤独」

メンタル不調者や休職者は、在籍組織で戦力としてカウントされている場合が多く。大切な仲間や重要な役割を担った人物だったりする。プロジェクトが10人で、メンタル不調者が1名出ると1/10で失う穴も大きい。

しかし、人事部といった「事務作業をメインとした部署」にバトンが渡ると、母数は会社全体となり、1/800とかになる。(800人規模の会社の場合)また、様々な部署から休職者の対応を任されるため、ひとりひとり親身に対応している訳にもいかず、マニュアル通りのメールや電話での質問、病院の診察や診断書提出の話になる。

人事部にいるのは会社員で精神科医でもない。人の話を聞く物腰柔らかい人があつまっている訳でもない。なんなら、1年中採用活動やってるので、減ったら取れば良いじゃんとまで思ってる。(言い過ぎだが、人事部側は未来ある若者の採用対応と比べて休職者の対応する方が疲れる)

メンタル不調者は人事部から「事務的な処理」を促される。システム化された塩対応が、組織に必要な人間なんだという「人財、尊厳」のピースを奪い取り、「自分なんて復職しても意味ない」という感じになる。復職の道すら閉ざしにきている。

余談だが、休職から復帰した仕事ができる社員が人事評価で過去の休職を理由に今後出世できないことはないか?と質問したケースがあった。会社は現在の成果を評価するとして、出世させた。しかし、実態は要職の横道にある謎役職にスライドさせられて王道の出世ルートからはずれた。

過去に精神不調をきたした事が、要職の仕事の負荷に対する不安要素であったためだ。理屈はわからなくもない、出世すれば責任も重くなり精神的にキツくなる。でも、復職できる精神力は評価されない。これが現実だ。

だから、保健室が必要だ!

精神科医は人事部にも他部署の組織にもいないと書いたが、そんなことは会社も承知だ。だから、最近ではメンタル不調やパワハラなどの相談窓口をアウトソーシングしているケースも多い。でも、職場で問題があるのに自席で窓口に連絡するなんて器用なことできる人は少ないと思うし、会社に行けない状態で会社のアウトソーシングした所に連絡するパワーも残っていないだろう。

私は解決策をずっと考えて続けていた。そして全ての会社が望む素晴らしい答えに辿り着いた(気がしている)。それが「保健室」だ。

学生時代、保健室があったと思うがどんな役割だったか思い出してほしい。代表的なケースとして体育の授業中の怪我や他授業中に体調が悪くなった時に行く場所。また、不登校になったりした生徒が保健室で自習したりして、出席日数を確保したり、学校生活での悩みを保健室の先生に相談したり。

学校という施設の中で、唯一厳しい教育環境から離れた場所が保健室。保健室の良さは、学校の成績(評価)と無関係であり、保健室に何度行こうがマイナス点はない。

会社に保健室ができたら、もたらされる良さげなことを以下に箇条書きで列挙する。
・メンタル不調はチリツモだから、気軽に相談や雑談ができる保健室の先生が必要。
・評価と離された保健室では、仕事で体調が悪くなったら一時的に休憩してもいい。
・保健室の先生は、美人であることが望ましい、白衣を着ている方が雰囲気があって良い。
・偉い人も保健室にいたら面白い(むしろたまにいて欲しいまである)
・素性がわかる保健室の先生だからこそ、親身に相談できる環境がつくれる。

学校は保健室の設置が義務化されている。
だから、会社にあっても良いじゃん、と思う。暴論だけど、同僚や先輩、後輩とか関係なく元気で仲良かった人が急に暫く見ない間に会社を去っている。休職から退職ルート。むしろ、転職で挨拶くる方が稀だ。

まとめると
会社はメンタル不調の社員に対して、対応が事務的で復職に向けた親身な対応ができない。なぜなら、メンタルケア専門の部署がなく、対応の限界がある。(出世してる人ほど、精神的にタフで休職者への対応が遅くなる)相談窓口をアウトソーシングするものの、そこへ駆け込む勇気やパワーがないことがほとんど。だから、保健室をつくろうよ。

保健室がある会社、あったら教えて!

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