日々のこと10 単眼鏡持って’特別展やまと絵’
病は自分の一部。
こちらは日々の暮らしのいろんなことの記録です。
特別展「やまと絵」へ
11月某日、東京国立博物館 特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」へ。
国宝や重文が多く展示内容の入れ替えも多いのでいつ行こうかと思っている間に終了が近くなってしまったので、これは勢いと出会い!と予習なしで行ってきました。
今回はとうとう単眼鏡を導入してのぞんだのでまとめておこうと思います。
没入ねらいの単眼鏡デビュー
今回の最大のお楽しみは「単眼鏡」。
美術館や博物館へ足を運ぶのが好き、そして展示の好みや自分の鑑賞スタイルから単眼鏡を購入した秋の始め。
最近の好みは東洋の絵画、螺鈿細工や蒔絵、アジアやエジプトあたりのガラス細工。
こつこつと特別展や常設展通いをした結果、遅ればせながら単眼鏡を導入することに。主な理由は
・常設展示では人が少なく好きなだけ凝視できるのが、特別展の人ごみではそれがなかなかかなわない。
→ちょっと後ろからゆっくり作品がみえ(そう)
・自分の目ではみきれていないだろう細部をみたい
→テレビの美術番組のようにみたいところを拡大できる
ずっと欲しいと思い続けてためらっていた理由は、「やっぱり肉眼で実物をみて感じる」スタイルがいいんじゃない?という謎のブロック。
前回のトーハクの特別展「京都・南山城の仏像」で光背の模様をじっくり見たいとやきもきしている自分の横で単眼鏡をのぞいてうっとりしている(私の主観)お方をみて決意できました。
ブロックを外して、いざ単眼鏡を導入です。
マイ単眼鏡
美術鑑賞を目的とした単眼鏡でメジャーな4倍のケンコーのギャラリーアイとビクセンのアートスコープ。
さまざまな口コミや比較を参考に、実際にヨドバシでお試ししてギャラリーアイにしました。
単眼鏡で観た「やまと絵」の感想
率直、シンプルに、とてもよかった!なぜ今まで持っていなかったのか!
照明が暗めと感じる展示でぼやーとしがちな作品を鮮やかに観ることができました。
絵巻物の人や動物の様子、その表情、筆使い、細かいところを鑑賞できることがこんなに楽しいとは。
細部が楽しい、引き込まれる、没入感、鑑賞中ほくほくしっぱなしです。
自分の鑑賞スタイル
混雑する今回のような特別展では入口の説明から人だかりが出来て行列が出来てゆるゆると進んでいくことになるわけですが、これが苦手。
なので、会場にするすると入り展示室の真ん中あたりに立って辺りを見渡し、空いている場所から展示物に近づいて鑑賞。壁展示は少し遠くから鑑賞します。
まず作品を引きでボーっと観てへーと味わったら、気になる部分、ここ気になる、製作者の気合を感じる!と思った場所に焦点をあわせてじっくり観ます。
この焦点をあてていた部分に今回は単眼鏡を向けてじーっくりと観ました。
空いているところをくるくると鑑賞し、途中や最後で気になる展示があれば戻って何度も鑑賞。
これまで私目線の焦点合わせに神経を使って疲れていたのが、観たい部分を細かく観ることができたおかげで滞在時間は普段より長めだったにも関わらず体の疲れが少ない、という思わぬメリットも。
気になった展示
浜松図屛風
人々の様子や山々、鳥の美しさ、雲の様子、大きな屏風全体の構図から部分部分の細かい観察が面白く感じた。
帰宅後ジュニアガイドを観たら確かに、と納得。ジュニアガイドはわかりやすい。
土蜘蛛草紙
引いてみても拡大してみても気持ちの悪い人のような蜘蛛。
気持ち悪いんだけど、なんか笑えもする。顔のせい?
百鬼夜行絵巻
漫画だなあとほくほく。
竹生島祭礼図
人が米粒より小さい。照明も暗い。(しょうがないけど)
肉眼だと「・・・もしかして人がいる?」という小ささ。
単眼鏡があってよかったと一番感じられた作品。
とにかくいろんな人々の様子が楽しい。
他にも金屏風の花鳥系のものは鳥や花の描写が美しかった。
何百年も前に誰かが紙に向かって描いた世界を今の私が味わえるありがたさ。
遠目で満足、細部で満足な展示でした。
図録に後ろ髪ひかれつつ、いつものように記念にマグネットを買って帰路へ。
次の展示も、お正月の新春展示も楽しみ。
新しい楽しみを見つけて心が喜んでます。
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