見た目も声もその人の全てではないんですよ

こんばんは


最近やっと身体が動かせるようになり、動かうと思える日々が増えてきました。

ぼくはLGBTQの当事者であり、うつ病をもっているややこしい人間です。
そこでこの前のバイト先でのお話がしたいと思って書いています。


ぼくはftxといって性自認はどちらでもない、またはどちらでもあり、流動的である。簡単に言うと戸籍は女だけど見た目はかわいいかんじの男の子で(自分で言う)ぼくはメンズもレディースの服も着るし化粧もするし髪も伸ばしたいときもある。そんな感じです。


社会人として面接を何度か経験しましたが、久しぶりに何も知識のない人に出会いました。
ぼくは履歴書の男女欄には基本丸をしません。
しなくても男性として見られそのまま話が進んでいくからです。
そして今までは正社員だったので、面接で自分の性の話をし、偏見もなく受け入れてくださる会社ばかりで、逆にどんな対応をして欲しいかと聞いてくださる会社が多かった印象です。


今回はバイトでの面接だったので自分のことは話さずそのまま面接を合格しました。
そもそも性別の有無が必要なのがぼくにはわかりません。
面接時は髪が長くウルフで襟足が長く、その際に「男らしく髪を短くしてきて」と言われました。
さすがにウルフでは働けない職業ではあったので、もともと髪を切る予定もあり、承諾し面接には受かりました。


逆に自分のうつ病のことは、応募したときの電話で伝えていて、理由を説明し納得してもらい「何かあれば相談して」という言葉をもらいました。
すごくありがたかったです。


それとは逆に性に関しては全く想定してないびっくりした顔をされました。
一通りの書類を本社に出すために性別欄に「女」と書くしかありませんでした。
戸籍上は女なので健康診断、会社側の給料や役所への段取りで名前と性別が合わないと〜という想定があるからです。


上司が何気なく確認している書類の性別欄に「女」と書かれていることに気づき「これは…?」と聞かれました。

ぼくは慣れているので、「性同一性障害で戸籍は女なんですけどホルモン注射を打っているので男性として扱っていただければ特に配慮していただくことはありません」とそのような感じのことを簡単に話したときにびっくりして声が出ないみたいな状況が起きていて固まっていたので、そのまま適当に話を流しその場を終わらせました。

特に誰にも影響しなく迷惑かけることも無く関係ないことだからです。
ぼく自身が問題なければ会社にとって問題はあるはずないので知識がなさそうだと感じたら話を流します。


その数日後のことです。
「お前、トイレどっち使うんや」と聞かれました。これは確認が必要なことなので普通に「男性の方を使います」と答えました。
わざわざ小声でその言い方は、とは思いましたけどまぁかわいいほうです。

そのあとのことです。
「他の人には言わんといてくれ」
このようなニュアンスのことを言われたのです。


このパターンは初めてでした。
別に言うことじゃないので自分から言うことはほとんどないですが、「言ったら混乱するかもしれないし〜」と続けて話された時、この会社にはまだ時代が止まってるんだなって感じました。
しょうがない世代ではあるかもしれないけど、僕じゃなかったらショック受けてるのが普通の発言だと思います。


多様性の時代に規則は男と女で分かれていて制服も一部わかれている。高校生の時にアルバイトしたときとひとつも規則が変わっていなかったのでそうゆう会社なんだと思うしかなかったです。

周りにいないから〜と言う人は相手があなたには言いづらい、言いたくない人です。
理解がないか、差別的な発言を聞いたことがあるからです。

ぼくは見た目が男に近く、特に他の社員さんにも問題なく働けていますが、ホルモン注射をしていないftmさんや、他にもいろんな方がいます。


ただ言いたかったのは相手の気持ちは理解は出来なくてもいることを把握することはできるし普通に接して欲しい、それだけです。


これからの世代にぼくのように何を言われてもこうゆうパターンの人だね、と慣れて欲しくありません。ぼくらが一方的に受け入れるだけじゃなくただそうゆうひとたちもいるということだけ知って欲しいです。


長くなりましたが、LGBTQ、またはそれ以外の事情や気になっていることがあり働きだすことすらむずかしいと感じてしまう世の中がなくなりますように。

男女では収まりきらないそれぞれの個性と特性があります。ただありのままで何ができるのか何を配慮して欲しいか、全ての人に聞いて全ての人が配慮し合いいい空間をつくりましょう。

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