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こどもの定期接種ワクチンを円滑に接種する方法

「予防接種だけ別の病院でいいですか?」

こんな質問が多いので、お答えします。

この質問、非常にわかります。院長の日比です。

ワクチンは、どこで接種してもモノは一緒でしょ?だったら、いろいろ電話して今すぐ打てるところでいいでしょ?

そうなんです。製品同じですね。

それでも、、、

「かかりつけ医院で継続して行うことを強く推奨します」

というのは、、、ワクチンの供給は常に不安定だからです。

2021年4月

2021年1月

2020年1月

2019年4月

もう、おわかりでしょうか。

ワクチンの供給は意外にも不安定です。なぜなら、安全性の確認が最重視されているからです。

今もコロナワクチンが連日話題になっていますが、ワクチンが皆様に接種されるまでに、実に多くの場所を経由しているのです。

そして使用期限が短いため、大量の在庫も置いておけません。

ざっくりいうと、

製造元 ⇒ 販売元 ⇒ 薬品卸 ⇒ 医療機関 ⇒ 被接種者

このどの経路に問題があっても皆様のところに届かなくおそれがあるのですね。流通ストップのリスクがそもそも高いのです。

話を戻しますね。

ワクチンの供給は、そもそも不安定。

ということは、供給がストップすると様々な問題が生じます。

1.予定どおり接種できない

現在の定期接種は数も多く、一般的に推奨される標準接種のタイミングで接種できないこともあります。かかりつけ医で継続して接種していれば、修正が容易です。施設によっては、システムで履歴管理をしているところもあります。バラバラの医院で接種されていると、情報もバラバラになり、スケジュール確認や調整に時間がかかることがあります。

2.定期接種の期限が切れる可能性

定期接種には期限がありますので、供給ストップの間に期限が切れてしまうことがあります。そうなると、通常は自費で接種することになります。(救済措置がとられることもあります)限られた在庫のワクチンを、かかりつけ患者さまに案内した段階で予約終了になることもしばしばです。

3.在庫管理が不十分だと、ワクチンの品質に問題が生じる。

コロナワクチンで話題になりましたが、ワクチンは温度管理が品質管理のために非常に重要です。ワクチンごとに至適温度が決められています。

以前は、一般用冷蔵庫でワクチンを管理するクリニックもみたことがありますが、それでは厳密な管理は不可能です。上記のように出荷が止まると、在庫管理が鍵になります。ワクチンなどの薬品専用の冷蔵庫があると安心ですね。停電対策があれば、文句なしです。かかりつけ医院の冷蔵庫をこっそりチェックしてみるといいかもしれませんね。

最後に、なぜかかりつけ医が必要か?

上記のようなワクチンの供給ストップは、突然医療機関に連絡がきます。各医療機関もすぐに予約中止せざるを得ないので、各施設の方法でかかりつけ患者様に連絡をいれるのです。ホームページ、メール、窓口、最近ではLINE、インスタグラム、FacebookなどのSNSの連絡が多いようです。つまり、情報がはやいため、初動もはやくなる。そして、何よりワクチンに副反応はつきものです。副反応時の相談や対応もかかりつけ医に任せた方がスムースですね。受診しなくても、医療機関とSNSでつながっているだけで情報が得られる時代です。上手に利用しましょう。











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