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ヨーロッパ大学院進学への道-その3:奨学金-

海外大学院進学への大きな壁の一つは、”お金”だと思います。特に大学から直で大学院に行く場合は、自分で賄うのは基本無理だと思うので気になりますよね。イギリス大学院に行っている方々のブログなどでも奨学金の紹介を見かけますが、この手の話がTwitterでも一番聞かれるトピックなので、今回は奨学金の制度について私の知っていることを共有します。

目次
1. 奨学金の種類と探し方
2. 奨学金の申請方法
3. デンマークで奨学金をもらっている私の事例

1. 奨学金の種類と探し方

まず大まかに分けると、奨学金の種類は〔3種類〕あります。
A. 一定の条件を満たせば大学や国関係なく募集できるもの
B.   各国の政府が募集しているもの
C.   各大学が募集しているもの

まずは奨学金の探し方について、Aから詳しく説明します。
A. 一定の条件を満たせば大学や国関係なく募集できるもの
これは主に日本人で各団体が設定している条件に当てはまれば誰でも申請できるものです。一定の条件とは、IELTSの点数(7.0以上が多い?)/分野(理系が多い?)/国(イギリス多め?)等です。各団体で設定している条件がいろいろあるので、自分がその条件にあてはまるか確認しましょう。
そして探し方。ごく当たり前のことを言います。まとめサイトを見ましょう(笑)色々な団体がまとめてくれてるので、1つや2つ確認すればほぼ網羅できてると思って良いと思います。例えば・・
(参考)留学ネット
    beo
等は信頼できる情報を掲載していると思います。ただ日本語でアクセス可能であることや(ものによっては)誰でも申請できるものもあるので、かなーり倍率は高いと思っていた方が良いかと思います。また、応募締め切りが一年以上前のものもかなり多いので、留学を考えている方は、大学選びと同時に奨学金探しをすることをお勧めします。

B.   各国の政府が募集しているもの
これは国によってあるところとないところがあると思いますが、一部留学生へ奨学金をサポートしている国もあります。例えば私が留学しているデンマークは、日本と"Danish Government Scholarships under the Cultural Agreements"を結んでいます。ただし条件は結構厳しめです。学部レベルだと「2年以上デンマーク語を学んでいることが必須」「Ph.D. レベルだとフルでデンマークの大学院で研究をすることが必須」などなど。また最大で2semisters(10ヵ月)のサポートみたいなので、フルでこちらの大学院に来る方には適用されない(または一部しか適用されない)のかもしれません。
(参考)デンマーク政府の奨学金紹介サイト(英語)

C.   各大学が募集しているもの
これも大学によりけりだとは思いますが、優秀な生徒を獲得するために大学独自で奨学金制度を設けている大学も結構あります。各大学の募集要項に掲載されているので確認しましょう。もし確認できなかったら、大学担当者に個別に聞くのも良いと思います。奨学金希望者へは願書の締め切りが早い場合もあるので、そこは注意した方が良いと思います!

2. 奨学金の申請方法

奨学金の申請方法は、結論から言ってしまえば奨学金によりけりです。専用の募集用紙があるところもあれば、大学募集の奨学金のなかには、願書を出す=奨学金を申請したと見做されるところもあります。でも、高い倍率のところが多いと思うので、きちんと求められている書類を出すことに越したことはありませんね!(当たり前のことしか言えずすみませんw)

3. デンマークで奨学金をもらっている私の事例

私は【C.   各大学が募集しているもの】の枠の中での奨学金をもらっています。一年前のことなのであわーい記憶ですが「EU以外の生徒には基本的に奨学金制度はないけれど、一部学生にはデンマーク政府からの奨学金が用意されています。願書提出が奨学金応募と見做されるので、特に個別の申請は必要ありません。」みたいなことが書いてあって、願書を出したら、ありがたいことに合格通知とともに奨学金のお知らせが届きました。("あなたが要らなかったらほかのひとにあげるから早く言ってね。5日以内に返信なかったら断ったとみなすよ"みたいなコメント付きで)
おかげで、年間100万ちょいの学費の免除(もともとEU圏内の子はタダなんですけどね)と生活費(の一部)を毎月卒業するまでもらえることになっています。(しかも初月は色々準備などで大変だから倍あげるね!という優しさ付。有難し。)
ここで「なんで奨学金をもらえたんですか?!」という質問が出てくると思います。正直デンマークにくる前は”私の職務経験が評価されたのかな〜”とか思ってましたが、結論としては、謙遜でもなんでもなく、Japaneseであることが理由だったと思います。というのも、私のクラスにはかなり面白い経験をしてきて頭もキレるAmericanがいるのですが、彼女をはじめ誰一人と奨学金をもらっているクラスメイトはいません。(正直英語も流暢でないし頭もキレない私は、奨学金をもっていることをあまりクラスメイトに言ってません。なんだか申し訳なくて。。。)そして、デンマークで知り合いになった他の大学院に行っているJapaneseの子(大学から直で大学院できた子)も、私と同じ枠組みの奨学金をもらっており、その子のクラスメイトは誰も奨学金をもらっていないことが発覚したためです。
あくまでこれは私の推測ですが、多様性の担保のためにも、日本等まだデンマーク内における学生が少ない国からの応募者には、奨学金をあげる流れになっているのではないかな〜と勝手に思っています。ただこれは私の推測と経験に基づくものであることと、今後どうなるかは分からないので、一つの参考としていただければと思います。

以上、何か参考になればと思います!


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