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…とりあえず年内に出來た。

今年も残すところあと半月を切りました。
そろそろ年賀状だの大掃除の段取りだの正月用品の賈い込みだの何かと忙しくなってくる頃合いです。
これを称して「暮れを濟ます」の意の「クレスマス」とはよく言ったものです。

さてそんな中、余暇の一環として密かに作っていたRPGの件でございますが、到底完成しないのであれば最初の方だけ完全な形にして「軆驗版」として出してはどうだとの意見があり、ここ数日間再序盤の冒險だけ繰り返しテストプレーを重ねて漸くマトモなものに仕上がりました。

私は面倒な事を後廻しにすると云う極めて惡質な癖があるので、ゲームの不具合を随分放置してきたものでございました。

イベントの動作ミスは勿論、敵の強さが妥当でないだの物価がおかしいだのヒントが不適當だの色々ありましたが一つずつ潰していくと「嗚呼、こう云うものが作りたかったのか」と改めて實感するものでございます。

こうして一応は完全な形を見たゲームを最初から通しで遊んでみると自分で作ったものの癖に随分と手古摺るものでございます。
私の作品は豫てより申し上げている通り、イマドキの流行りとは相容れぬ内容で恐らくは「クソゲー」であろう事は言う迄も無いのであります。

そこでクソゲーRPGならばそれらしく制作側で自ら「オススメRPG」を名乗る事に致します。
その物語の幕開けを少々ご覧になってやってくださいませ…。

本當は動画を載せられゝば一番綺麗に収まるのですが、残念乍ら私はその方面に疎いので静止画をコマ送りに致します。

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開始第1声のメッセージウインドウはこの文言。
よく御大層なテロップを流して見せられる「プロローグ」を作らないのが私の作品です。
物語とは日常の何氣ないところから始まるものなのです。

なにやらお堂か何かの様な小屋に佇むのが今作の主人公。

↑この主人公のキャラクターにつきましての參考記事がこちら

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主人公およびその仲間となる人物の多くはプレイヤー自身でお名前を附けて戴きます。
「ロールプレイング」なゲームなので、各々が役になり切るのが大事だと思います。

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人それぞれの人生に於いて何を以て「物語」とするかは誰にも解らない事であります。
この主人公もただ何氣無くこうして特段の理由も無く過ごしているところからとりあえず物語が始まるのです。

この導入は、かの有名な『ドラゴンボール』を倣っております。
いつもの様に山で過ごす悟空がどうしてあの壮大な運命を辿ると解るでしょう。
單行本第1巻の1コマ目の「とりあえずそんなところからはじまります…」と云うあの言葉はとても素晴らしいのです。

さて、主人公のお名前を附けたところで早速何やら「事件」が起こります。
事實は小説より奇なりなのです。

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なにやら悲鳴が聞こえます。

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白々しく主人公の眼前で女の子が山賊に襲われようとしています。

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そして案の定、助けを求めてきます。
謂わばこれは「お約束」なのです。

ところが…

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普通、主人公と云う存在は所謂「勇者」なので何かを頼まれると強制的にそれをやらなければいけないところでありますが、残念乍ら本作の主人公はそう云う人種ではないので、助けるかどうかはプレイヤー次第となります。

主人公とはプレイヤーの分身の様なものなので、プレイヤーの意思表示はしっかりとしましょう。
勿論、拒否する事だって出來ます。當然です。君子危うきに近寄らず。

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豫想外の意思表示に困惑する女の子。
これはもう「はい」を選ぶ迄、進みそうにありません。
でも、断ってみます。

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かの名言「そんな、ひどい」が出ました。
お姫様ではないので言い方が少し雑ですが、こうなると助ける意志を見せる迄延々と同じ事を言い續けそうです。

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尚も断り續けると怒りだしてしまいます。
折角だから最後迄丁重にお断りしましょう。

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段々必死の形相になっていきます。
だが断る。このゲームの主人公はとっても自由なのです。

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…すると、とうとう女の子は諦めてしまいこの1枚繪が表示されて物語が始まる前に終わってしまいます。

こう云う演出は昔のゲームでは割とよく見かけたものでございまして私も御幼少の頃に『ドラえもん』のゲームで同じ様な事をして遊んでいました。


一応はこれもエンディングの一種なのですが、これでは余りにも可哀想なので助けてあげる事にします。

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判り切った事ですが當然、斗う事になります。

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最初のイベント戰闘なので主人公が絶對に勝ち………とは限りません。
安全が約束された斗いなんて無いのです。
敵はいきなり本氣で來ます。

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油断しているとやられます。そして、そのまゝゲームオーバーに。
物語開始早々にゲームが終わるなんて事はよくある話です。

…とは言え、余程変な斗い方をしなければ負ける方が難しい様に出來ています。

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敵を倒して、めでたしめでたしです。

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そしてこの女の子の住んでいる村に連れて行かれます。
とりあえず物語はこうして續くのでありますが、大切な事は「一本道でない事」であります。
筋書きは確かに存在するのでありますが主人公のその時その時の行動によってその進み方は微妙に変わってきます。
決められたレールの上だけしか動けない主人公なんて嫌いなのです。

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その為、4回以上断ってから助けると台詞が変わります。

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村へ行くのは同じですが、態度と状況が全く違ってきます。

さて、こんな感じで物語が進んで行くのでありますが、氣が向いたらいづれ續きをキリの良いところ迄載せようかとも思っております。


一応は年内に仕上がってよかったと胸を撫で下ろす次第であります。
終わり。

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