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#8 インターン選考落選は問題ない件

こんにちは、OBたきです。
オリンピックが終わって、甲子園が始まりましたね!高校まで野球をやっていた身としては毎年楽しく見ています。私がやっていたのは軟式でしたので、目指す全国大会は甲子園ではなく、「明石トーカロ球場」でした。笑

さて、最近は23卒学生さんの話を聞くことが多くなりました。その中で、「志望企業のインターンに落ちてしまった・・」という話をよく耳にするので、「インターン落ち」のリアルについて、営業時代の話も踏まえて綴ってみます。

第一志望のインターンに落ちても気にするな

今日も結論から書きました。ズバリ、志望企業のインターンに落ちても気にしなくていいです。

学生さん的には、「志望企業からNOを突き付けられた・・」「これは本選考を受験しても受からないだろうから、別の企業を優先しよう・・」という思考回路になるのではないでしょうか?私が学生の時に落選を経験をしたら、同じように思ってたと思います。ただ、私の人材広告営業時代、大手企業の人事担当から聞いていた話はまさにその真逆。彼らから聞くのは「インターン落選組をどうやって採用しよう」という悩みでした。

学生の8割がインターン参加経験あり

説明の都合上、話はガラッと変わりますが、今や学生の8割がインターンに参加しています。インターンの当たり前化については、採用スケジュールの変遷を理解する必要がありますので、簡単に解説しますね。

図2

↑出典はこちら
私が就活をしていた2014年卒(下から2段目)は、3年生の12月に広報活動(募集要項に言及する説明会等の開催)が解禁になり、採用選考(面接等)は4年生の4月に解禁というスケジュールでした。22卒(上から2段目)に関しては広報活動の解禁が3年生の3月ですので、当初よりも3か月後ろ倒しになった計算です。

14卒では、12月から企業の説明会に行きまくることになるため、その手前のインターンシップ開催は夏しかありませんでした。当時、夏インターンを受け入れる企業はあまり多くなく、参加する学生も32.1%と、完全に少数派。「インターンに参加する=意識高い系」というのが共通認識だったように思います。

16卒から広報解禁が3か月後ろ倒しになったことにより、夏インターンを受け入れていた企業の「広報解禁まで学生を繋ぐ期間」が3か月伸びたことになります。さすがに学生を放置するわけにいかず、「秋冬にもインターンやっちゃえ!」と企画されたのが始まりです。

3か月の後ろ倒しになったことで、学生側には不安が募りました。「スケジュール変更で先輩たちの情報がアテにならない・・」と。早くから準備をしておきたい学生のニーズにもマッチし、インターンへの参加率が58.2%と、飛躍的に向上します。

2016年あたりから、インターン参加者がマジョリティになっていったことで、表題のとおり「インターンに参加することは当たり前」となっています。

図1

上のグラフは、過去6年間の学生のインターン参加率、参加数などを表していますが、22卒は実に92.0%の学生がインターン応募をしていて、79.8%が参加経験があります。平均参加社数も4.5件と、毎年増加しているようです。

インターンはだんだん高倍率になってきている

ここまで、インターンに応募する学生が増え続けている件についてお伝えしましたのである程度お分かりかと思いますが、希望者が年々増えているので競争は激しくなってきています。特に複数日程のインターンに関しては、体験できる内容が濃いこともあって志望者はより多いです。また、Web実施が普及したことで、開催地の制限を受けないため全国から応募が集まることも、企業のインターン応募者増加に拍車をかけているでしょう。

一方で、インターンは受け入れ人数・実施回数に制限があります。ある種無制限に受け入れが可能なWeb説明会と違い、インターンシップは対面であれWebであれ、グループワークの運営やフィードバックするための人員を考えると、学生を受け入れる数には必ず上限があります。通常1回あたり30名程度、多くても50名程度。また実施回数を増やすことも同様の理由で難しくなります。

応募者という分母がどんどん増加していて、受け入れ人数という分子が変わらないので、倍率が上がって受かりづらくなるのは当然の結果でしょう。

※先のグラフでは、17卒の方が「応募者」に対して「参加者」が少なく、合格率が低く見えますが、応募すれば参加できる1Dayインターンがこの辺りから急激に増えたため、22卒の総合的な合格率が上がっているものと思います。

企業の「インターン落選者」のとらえ方

インターンへの参加が簡単ではなくなっていることは理解いただけたかと思います。では、企業は落選者についてどのように考えているのでしょうか。
前提として、インターン合格者の方が有利であることに変わりはないです。複数日程のインターンを経験すればより深く企業を理解でき、ワークなどを通して企業にも評価されます。インターン参加組向けの早期選考を実施する企業もありますから、当然合格しておくに越したことはないです。

ただ、先ほどもお伝えした通り、ほとんどの学生が落選者になる世界です。インターン合格者のみで採用を充足させられる企業はありません。(一部、外資コンサルのようにインターン参加が選考参加の条件になる企業もありますが、超少数事例です)
企業にとって、インターン参加者の次に優先すべき存在が、実は「インターン落選者」です。なぜでしょうか。

まず、企業側は「インターン落選者=能力がない」とは考えていません。高倍率で仕方ないという点に加え、夏インターンの選考時期(3年生の6・7月)時点で自己PRや志望動機がはっきりしている学生は多くなく、本選考までの間に仕上げてもらえればいいと考えている企業が大半です。多くの企業でインターン落選メールを送る際「受け入れ枠少なくてごめん!」と記入がありますが、あれは心からの本心と聞きます。笑

また、インターン応募者は得てして優秀かつその企業への志望度が高いです。
学歴がすべてではありませんが、早期から動き出す学生と大学のランクは一定の相関があります。大学ランクが高くなくとも、早くからしっかりと準備できる学生は優秀な方が多い印象があり、インターン応募者という早期行動組を蔑ろにはしたくないと考えています。
志望度の方については皆さんも実感があると思いますが、基本は志望度が高い順に情報収集をするものです。就活を重ねていくうちに、第一志望だけでは不安になり「滑り止め企業」に選択肢を広げていくのではないでしょうか?
上記の前提に立てば、企業側からすると、インターン時期から関心を寄せてくれている学生は「優秀で志望度が高い」ので、当然優先度を上げて対応することになります。

私が担当していた大手企業でも、内定者の7割はインターン時期にMypage登録をした学生、ということは複数社ありましたので、インターン時期に活動してくれた学生を大事に考えていると考えてていいと思います。
※ここでいう「インターン時期」は学部3年生の6月~2月
※Mypage登録=プレエントリー(≠ES提出)

落選者への企業の対応

インターン落選者を諦めさせず、本選考で再度応募してもらうために、企業側はあの手この手を使います。

先ほどのようなメールはその一例です。「あなたが落ちたのは能力ではなく倍率の問題だよ・・!」というのが強調されていれば、企業側は謝りたい気持ちがあると思っていいと思います。笑

対応が早い企業であれば、落選者向けの限定イベントを用意することがあります。よくあるのがWebセミナーです。
Webセミナーは基本的には視聴上限がないので、落選者が仮に1000人いても工数は最小限で対応できます。Webセミナーで得られる情報自体に大きな価値がなくても、「この企業は落選者にもイベントを企画してくれるんだ・・優しい・・」「僕はまだ落ちてないんだ!」と思ってもらえれば企業的にはOKなんです。

また、複数日程のインターン落選者であれば、秋冬に実施する1Dayインターンを案内してくれるケースもあります。1Dayは比較的たくさんの人数を受け入れられるので、案内があればなるべく参加したほうがいいと思います。


以上のように、企業側は落選者対応に結構手間をかけています。早くも落選が重なって「もうダメだ…」と思っている学生さんがこの記事を読んで、活力を取り戻していただけることを願っています!

ではでは〜

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