ふわふわと秋の道を走ってる
秋になって、また走るようになった。9月のよく晴れた日曜日、足は以前のランニングコースに向かった。夏の間、元気のよかったツクツクボウシの声はなく、涼しい風をまとって走ることのできる季節になっていた。ランニングをしていた頃からだいぶ間が空いている。重い身体を支えている足は、意外にも軽快に地面を蹴り上げていく。一連の動きと感覚は身体に残っているのだろう。そのことに少しほっとして、それからは、仕事の帰りにも走って帰ってくるようになった。鈴虫の鳴き声の中をタッタッタッと移動する。自分の