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私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン
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2022年10月の記事一覧

秋の山村集落で「砂漠」に思いを馳せながら、歩く

よく晴れた秋の日は、柔らかに照りつける日差しが心地よい。足を動かしていると体がじんわり暖まってきて、太陽のありがたさを実感する。 そんな日に集落の小道を歩きながら、こう考えた。 私が住む集落には、空き家になって久しい古民家や蔵をはじめ、いつ作られたのかしれない石垣や石碑、石仏などが至るところに残っている。いや正確には「残されている」というべきか。 多くの人々がここで暮らしていた一昔前(遠い昔では決してない)、それらの建造物は住民の暮らしの中にあり、視界の中で息づいていたはず

ふわふわと秋の道を走ってる

秋になって、また走るようになった。9月のよく晴れた日曜日、足は以前のランニングコースに向かった。夏の間、元気のよかったツクツクボウシの声はなく、涼しい風をまとって走ることのできる季節になっていた。ランニングをしていた頃からだいぶ間が空いている。重い身体を支えている足は、意外にも軽快に地面を蹴り上げていく。一連の動きと感覚は身体に残っているのだろう。そのことに少しほっとして、それからは、仕事の帰りにも走って帰ってくるようになった。鈴虫の鳴き声の中をタッタッタッと移動する。自分の

2022年夏、青春18きっぷを使った伏線回収旅 ” 旅先で『日常』を走る ~spin-off⑫~ 後編 "

【前回のあらすじ】 お盆休みを使って、かつて日本海側を旅した際に行きそびれた場所へ足を運ぶ「伏線回収旅」を決行した。ここまで、" 銀山温泉入浴 " と " 万代バスセンターのカレーライス " を回収した。 8/15 終戦記念日に新潟県を横断する 万代バスセンターの立ち食いそば屋で無事にカレーライスのブレックファーストを摂った私は、その後新潟駅に戻り各駅停車で一路長岡駅へと向かった。この区間で上越新幹線を使わなかったのは、この旅では『青春18きっぷ』を使って移動しているから