映像の世紀プレミアム(16)「オリンピック 激動の祭典」

これまでのオリンピックの歴史を、世界のアーカイブから選りすぐった映像でつづるドキュメント番組。

本来ならば今頃は、東京2020オリンピック開催に向けてのラストスパートとなっている筈だったのに。そんな気持ちで見始めたが、もう一つのオリンピックを見せてもらった90分だった。

①1936年ベルリン五輪。ボート競技(エイト)で、ヒトラー期待のドイツを破って優勝したアメリカチームのコックスが、ユダヤ人だったエピソード。爽快な気分になった。

②同ベルリン五輪。マラソン金メダリスト孫基禎のエピソード。以後マラソンを走らせてもらえなかったとは、ひどい話で申し訳ないと思った。しかし1988年ソウル五輪の聖火ランナーとして、競技場に現れた76歳の孫選手の姿にはホッとした。

③1968年メキシコシティ五輪。陸上競技男子200mの表彰式で、アメリカの黒人選手トミー・スミス(金)とジョン・カーロス(銅)が黒手袋を掲げて黒人差別に抗議する姿勢を表した。さらに、銀メダリストの白人選手ピーター・ノーマン(豪)も同調した。 なんてタイムリーな話題かと思ったが、当時も今も根本的には解決されていない問題だと再認識した。このエピソードが一番強烈だった。

果たして来年、東京でオリンピックができるのか不安も残る。どこで開催されるとしても、やはり平和な世の中でなくてはならない。

選手としては無理だが、何らかの形でオリンピックに参加したいと思っている。


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