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アイドルと親善大使

 今日、僕の住んでいる愛媛県宇和島市の広報を担当している市役所の職員さんと話す機会がありました。
 宇和島市は、市の良さを内外に広める宇和島アンバサダーという親善大使的なものがあります。
 地元出身のアイドルであるSTU48の兵頭葵さんを今年はアンバサダーに加えていただけないでしょうかね、とおススメしているんですがね。

 宇和島の魅力を発信するツイートが多く、それは宇和島に住んでいないファンの方や兵頭さんをフォローしているマスコミ関係やイベント関係の方のアピールにもなっているのでは、と僕は考えています。

 今日した話の中で印象に残っている言葉があります。

「アンバサダーになった後の展開ってどんな感じなんでしょうね?」

 確かに、アンバサダーに良いですよ、とおススメしているばかりではなく、その後の展開が想像できないと希望が持てません。そこで、僕はSKE48の地域振興課の活躍を語りました。

① それぞれの地方の名産品をフォロワー1万人以上のアイドルがSNS等で発信してくれる。これはちょっとした市長や知事、なんなら市町村の公式アカウントよりもフォロワーが多いし、届く層のエリアも広い可能性が高いです。

② 異なる街の親善大使同士でイベントをすることで、市や町同士のつながりが生まれる。

 簡単に書くとこの二つぐらいだったんですが、話し終わってしばらく経っても、なかなかその言葉が頭から離れずに、アイドルが町の親善大使になる意味について考えることにしました。それは突然の問題提起だったのもあるかもですが、答えとしてもっと深く語れたのではないか、と思ったからです。

 そこで僕は、ある人物を考えるヒントにしました。
 それは元SKE48の3期生、松村香織さんです。
 彼女の活躍を知る人はSKE48ファンの方なら多いかも知れませんが、このnoteは主な読者層が映画好き、本好きの方なので、簡単に説明すると、持ち前のバイタリティーで決して恵まれた環境からのスタートではなくても、自分の工夫と他者への心配りで、唯一無二の価値を生み出して行った人だと言えます。

 彼女のことは様々な文脈から語れるのですが、今回は親善大使というところから考えてみたいと思います。

 彼女は震災にあった岩手県山田町への訪問をきっかけに、プライベートでも山田町に訪問。動画などで町の様子などについて全世界の48ファンに伝えていきました。そして、震災にあった子供たちを勇気づけたりということも大きかったと思います。
 町の用心棒である特撮キャラクター「マブリットキバ」さんの2014年10月10日のGoogle+の投稿を参考にすると「町の大人の方々で決めて依頼したこと」で彼女が親善大使に決まりました。

 2014年10月26日、かおたんの「山田町ふるさと大使」任命式が行われます。2014年12月22日のかおたんのGoogle+では、任命式の報告書がアップされていました。
 ううむ、凄まじい効果ですね。
 「ファンとおぼしき集団」って、表現に笑ってしまいました。

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 ちなみに、彼女の出身地は埼玉県の和光市です。
 思えば、アイドルという笑顔の交換をする仕事だからこそ、被災地への慰問コンサートがあったんだと思いますし、普段は山田町を意識しない層にも届いたのではないか、と思います。
 

 さて、2015年9月18日、彼女は「和光市応援団長」に就任します。
 まずは、こちらをご一読あれ! 

 応援団長になったきっかけは、「ファンのみなさんが市長のTwitterにわたしの存在を教えてくれたから」ですって!
 そんな手があったか、と衝撃を受けましたが、確かに一番ストレートに伝わるルートではありますね。
 また、岩手県山田町の物産展を和光市で出来たら良いなというアイディアも面白いですね。
 そこから、彼女は二つの親善大使を務めつつ、町や市の魅力を実際に体験してもらったり、発信をしていきます。

 更に、6期生の青木詩織(静岡県焼津市出身で『やいづ親善大使』に2015年8月12日に就任)、ドラフト1期生の福士奈央(栃木県佐野市出身で2015年に『佐野ブランド姫』に就任)と時には、SKE48の「地域振興課」として同じステージに立ったこともありましたね。ゆるキャラたちのコラボも素敵です!
 


 ちなみに、おしりんを紹介するやいづ親善大使のページはこちら!


 さらに調べて行くと、和光市のHPではこれまでの歩みがまとめられているじゃないですか!! 
 ううむ、これは色々と勉強になりそうです。
 「日本全国鍋グランプリ2018」の写真、カッコ良すぎでしょ!!

 ううむ、果たして我が町宇和島市にどれぐらいの予算があるか分かりませんが、STU48の公演に我が町のゆるキャラ伊達にゃんよ君とか、みきゃんとかが出ることも想像できるかも知れませんね。市役所にメッセージボードってのも斬新ですね。
 こうしてみると、かおたんって破天荒なイメージがありますが、地方自治体の方から信頼される、一つ一つの仕事への誠実さもあるのかな、とレポートを読みながら考えました。

 さてさて、かおたんの例から考えられることは、冒頭の①と②の内容に加えて、その町にアイドルという新しい「文脈」が加わることだと思います(彼女の場合、自分だけでなく周りのものの価値を高めることが本当に上手いと思います)。かおたんがPRするということで、直接訪れるファンの方もいらっしゃると思いますし、通販で取り寄せる方もいらっしゃったと思います。

 あと、ここからは僕の想像を出ませんが、自分の町からアイドルが出たと知ることは、一つの希望になると思います。こんな田舎の町からも芸能界への道は開いていると、今、アイドルを目指している子たちの目標にもなるのでは、と思います。更に、「アイドルなんて知らんわい」という地元の人たちのアイドルへの入り口になるかも知れません。
 関西に住んでいた頃、東大阪の斉藤真木子さんが親善大使を務めるイベントに行きましたが、工場地帯での知名度の高さに驚きました(お手上げララバイの馴染み度も)。 

 そういえば、STU48は「勝手に!四国親善大使」という県をまたいだユニットもあるので、他のメンバーも親善大使になることでSKE48の地域振興課のような活躍もできるかもしれません。
 もし、可能だったら、宇和島市は真珠の名産地なので、何かコラボとか出来ると面白いかな、とも勝手に想像しています。そういえば、松井珠理奈が作詞したユニットが「Black Pearl」でしたね。黒真珠。こちらの可能性も面白そうかもです。

 色々と書きましたが、アイドルがきっかけで好きな街が一つ増えるというのは、とても素敵なことだと思います。好きな人が好きな町。あなたの推しがアンバサダーになった町をあなたも好きになりますように。
 
※SKE48の方の推しメン、五十嵐早香先生には、埼玉とフィリピンの親善大使になってほしいです!! 

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