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きのこパワー

低カロリーで、ミネラルやビタミン、食物繊維が豊富なきのこ類。
きのこの栄養と効果についてのメモです。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を促して骨や歯の発育を促します。
また、筋肉の合成を促進する作用があります。
肥満予防、がん予防、骨粗しょう症予防効果があります。

まいたけに多く含まれています。
しいたけは乾燥させることでビタミンDがおよそ11倍になります。

食物繊維

きのこには不溶性食物繊維が多く含まれています。
水分を吸収し便の量を増やすことで腸を刺激して便通を促します。
便秘、大腸がんを予防します。
水溶性食物繊維は、血糖値上昇の抑制や血液中コレステロール濃度を整えます。
動脈硬化、高血圧を予防します。

不溶性食物繊維はしいたけ(特に原木栽培)に多く含まれています。
水溶性食物繊維はなめこや菌床栽培のしいたけに多く含まれています。

β-グルカン

水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンによる抗腫瘍活性は、きのこが持つ特性の中でも極めて重要なので、別枠を設けました。

β-グルカンは免疫にかかわる因子を活性化することで免疫力を高めます。
アレルギー症状を予防・改善する効果、がんを抑制する効果などが期待されています。きのこ全般に多く含まれています。

注意点としては、あくまで生体が持っている免疫細胞の活性化を通じて現れるということです。
直接がん細胞をやっつける成分ではありません。
免疫細胞の働きには個人差があります。β-グルカンに対する免疫細胞の活性化反応にも個人差があります。

日常的に摂取することでがんの予防効果を高められる、くらいの認識がちょうどいいようです。
がん治療に利用する場合は、一般的な治療行為によって極力がん細胞を減らしながら、きのこの抗腫瘍活性も利用して有利な方向に持ってゆくという使い方が効果的とされています。

ビタミンB1

疲労回復のビタミンです。糖質の代謝を行い、脳や神経系の働きを維持します。

えのきに多く含まれています。

ビタミンB2

美容のビタミンです。皮膚や粘膜の健康を保ち、発育を促進します。

きのこ全般に多く含まれています。

ナイアシン

皮膚や粘膜、髪の毛の健康を維持してくれます。
うつ病や統合失調症を改善するという動物実験の結果もあります。
幸せホルモンであるセロトニンを増やす効果もあります。

きのこ全般に多く含まれています。

きのこ別の補足

しいたけ

・グルタミン酸…脳の老化防止。
・エリタデニン…動脈硬化予防。
・レンチオニン、グアニル酸…血栓症予防。
・レンチナン…抗がん作用。

まいたけ

・ビタミンB2、ナイアシン…肌荒れ防止。
・トレハロース…肌の潤いを保つ。
・チロシナーゼ阻害物質…メラニンの活性化を抑える(シミ・そばかす予防)。

ぶなしめじ

・オルニチン…アセトアルデヒドやアンモニアの分解。睡眠改善。肌質改善。
※オルニチンといえばしじみが有名ですが、ぶなしめじにはしじみの5〜7倍のオルニチンが含まれているそうです。

調理方法と保存方法

水洗いせず、汚れはキッチンペーパーで拭き取りましょう。
茹でて調理するときは茹で汁も使いましょう。
炒めるときは強めの火加減で水分を飛ばすように香ばしく焼くことで、水っぽくなるのを防げます。

きのこは冷凍保存に向いています。
冷凍することで細胞中の水分が膨張し、細胞が壊れます。
その際に旨味成分が生じ、味わいが増します。
解凍せずにそのまま調理するのがポイントです。

ちなみにきのこの過剰摂取はほとんど考えなくて大丈夫です。
ビタミンDは摂りすぎると高カルシウム血症が起こりますが、一度に20パック以上といった極端な量でない限り起こりません。

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