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朝起きられない、物忘れひどい、空気読めない、予定忘れる、納期守れない。

「みんなが当たり前にできることが、どうして自分にはできないのか」と頭を抱えた経験のある人、いませんか……?

「みんなが当たり前にできること」と言っている時点で少数かとは思いますが、僕はその一人です。

ざっと振り返っただけでも、「自分だけができないように感じていたこと」が山のようにあります。

たとえば小学生のとき、野球部の最後の大会にグローブを忘れて父親にぶちギレられたことがありました。

たとえば中学生のとき、絶対に教科書を忘れて投稿してしまうので、すべての科目の教科書を机の中にパンパンに詰めていました。

たとえば高校生のとき、忘れ物が多いから」とカバンの中にお弁当を入れてもらったのにもかかわらず、わざわざ確認するために取り出して、そのまま玄関に忘れて母親に絶望されたことがありました。

たとえば大学生のとき、入学して早々に大学がつまらなく感じて、1ヶ月後には不登校になり、そのまま退学して親族に破門されそうになりました。退学後に入り直した大学も、卒業できずに退学しました。

たとえばはじめてのアルバイトでは、遅刻癖がどうにも直らず「財布を忘れた」「ノロウイルスになった」という嘘をめちゃくちゃついてごまかしました。途中から何も言われなくなってしまいました。

「遅い時間から出勤できる」という理由で始めた喫茶店のアルバイトでは、「商品の値段 × 商品数」というレジ打ちのルールが全く覚えられず、滝のようにレシートが出てきたことがありました。「どうしても理解できない」と言われてしまいました。

たとえば正社員として入社した会社では、オフィスで仕事をすることがどうしてもできず、コアタイム以外はカフェで仕事をしていました。代表の高橋さんにはとてつもないご迷惑をおかけしてしまいました。

たとえばフリーランスになってからは、原稿の納期が全然守れませんでした。組織的に動いていなければ、猛烈なプレッシャーがなければ、一旦先送りにしてしまい、そのまま動けなくなってしまうのです(本当にすみません)。

「ダメな自分」とどう向き合えばいいのか?

……少し前から「大人のADHD」がバズワードになっていますが、あえて分類するのであれば、僕もそちら側に該当する人間だと自覚しています。

ざっと人生を振り返ってみても、思い当たる節が山のように出てきますし、現在進行形で「みんなができるのに、自分にはできないこと」がたくさんあります。

たとえば、自分で言ったことを忘れてしまいます。書類管理も全くできません。再配達の依頼もなかなかできません。知らない電話番号からの着信は取れません。一度番号を検索してから掛け直します。正直なところ、自分に悲しくなります。

きっと周囲からしてみれば、あまりにも奇妙な行動を無意識に取っていることもあると思います。それに気がつけていないのも、怖い……。

それでもこうして、まがりなりにもライターとして生きられているのは、僕のこうした「ダメな部分」を許容し、「できること」に目を向けてくれた、みなさんのおかげでしかありません。

そのうちのひとりが、インフルエンサープロダクション・VAZの創業者である、森泰輝さんでした。

森さんとは、彼がVAZの代表を退任する以前からのおつきあいがあり、かれこれ一年半ほど情報発信をお手伝いさせていただいています。

しかし、自ら指定した納期通りに原稿を納品できたことは、おそらく数回程度しかありません……。

「余裕を持って納品できる」スケジュールを組んだはずなのに、一人でそれを遂行するとなると、どうしても納期通りに物事を進められないのです。

ただ、森さんには、その失態を一度も咎められたことがありません。

一度、対面でしっかり謝罪をしたことがあります。

そのとき森さんは「それはオバラさんの特性だから、無理して自分を変えようとしなくていいよ」と言ってくれました。

納期通りに原稿を納品してほしくて、オバラさんに仕事を頼んでいるわけではないんです。僕が伝えたいことをそのまま理解してくれて、それを素敵な文章にしてくれる技術に対して仕事を頼んでいるんです。

その能力に頼っているのだから、交換条件の「タスクのマネジメントが苦手なこと」を否定するのはナンセンスだと思っています。もちろん、納期通りだと嬉しいけどね(笑)。

僕の理解として、オバラさんは「納期が守れないやつ」なのではなく、「タスクのマネジメントが苦手なことと引き換えに、ライターとしての技術をギフトとして手にしているだけなんです。

だから、無理して自分を変えようとしなくていいですよ。納期を守ることが最優先に置かれる仕事に、オバラさんをアサインする方が間違っています(笑)。

自分で書いていて、本当に恥ずかしくて仕方がないのですが、森さんは僕に、こう声をかけてくれました。

申し訳ない気持ちでいっぱいですが、「自分にできることで、できないことをカバーできるくらい価値を出そう!」と気持ちを切り替えられたことを覚えています。

そんなこんなありながら、僕は森さんと、二人三脚で一年半ほどお仕事をしてきました。これまでに発信したコンテンツは、どれも森さんの考えを僕が記事にしたものです。

これまでに僕が書かせていただいたコンテンツは、平均およそ20,000PVを記録しています。森さんは僕に、「ダメな自分」でも輝ける舞台を提供してくれたのです。

発信してきたコンテンツの一部は、僕が社会人として生きる上で抱える悩みを森さんにぶつけ、そこでいただいたアドバイスをそのまま記事にしたものです。

つまり、ほかでもない「僕のための仕事」でもありました。

そしてこのプロジェクトが、書籍というアウトプットをもって、完結します。

できないことが多く、周囲と比較して「自分はダメなやつだ」と絶望している人たちが、自分の特性を曲げることなく、ありのままの自分で輝く方法を解説した『ダメな自分でも武器になる』です。

実のところ、著者の森さんも、『ダメな自分』に悩んだひとりなのだそう。

友だちが全くできず、大学入学早々に引きこもり生活を送ることになった。

コンビニのアルバイトを一ヶ月でクビになり、次にはじめたカフェのアルバイトも同様にクビになった。

再起をかけて起業するも、構想していたサービスが早々に頓挫し、いきなり1,000万円の借金を背負うことになった。

あまりにもできないことが多いので、「できないことは、できないんだから、仕方ないだろ!」と諦め、得意なことだけにフォーカス。

人生のリソースを経営に振り切り、VAZを一時年商14億円を超える会社に成長させました。

本書に綴られたのは、全て森さんの経験談であり、経験を通じて学んだ「ダメな自分でも武器になる」という教えです。

ありのままの自分で輝くための具体的な方法論だけでなく、メディアでは報じられていない、VAZの創業から現在に至るまでのエピソードまでを赤裸々に語っていただきました。

制作をご一緒した僕だから分かることですが、きっとこの本に救われる人がたくさんいます。

苦手なことを無理して克服しようとするも、それができず、むしろどんどん負のループに陥ってしまう……。そんな経験、ありませんか? もしかしたら、今その状態になってしまっていませんか?

もし思い当たる節があるのであれば、ぜひ一度、本書を手にとってみてください。

引きこもり生活から這い上がった森さんのように、自分が生きる道を見つけられた僕のように、「自分なりの人生の戦い方」がきっと見つかるはずです。


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