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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督記:28 クライマックスの予感

広島地裁に入廷する原告団、弁護団のみなさんの行進を撮る。横断幕やノボリを掲げる行進は、今はあまり大きく報じられない原発訴訟を可視化させるパフォーマンスだ。
原発をとめなければならない理由は、樋口理論だけで十分だと自分は思うし、知れば誰もが思うだろう。2000年から20年間に起きた地震の加速度(ガル)と各原発の耐震基準地震動(ガル)とを見比べれば、一目瞭然、地震の当たりどころが悪ければ過酷事故に至る。極めてシンプルな理論で福島第一原発事故以外に事故が起こっていないのは単なる偶然であることが解る。
それくらいに解りやすい理論であるために、広島地裁に申し立てられた伊方原発運転差止仮処分は原告が主だって申立書を書いたそうだ。これまでの原発裁判の争点は、活断層がどう原発に影響するのか?という予測合戦で、いつ起きるか分からない地震の予測をホンマに割り出せるんかいな?と思ってしまう難しい計算が正しいのか違っているのかということをやってきた。そんな難しい裁判は、地震学者でもない一般の市民である原告はついてゆけないし訴状を書くことなど無理だ。もちろん裁判官も実は理解できていない。
対して、樋口理論を軸にすれば過去の地震記録と原発耐震基準を照らし合わせることが争点になるので、申立ての結果もシンプルに出てくるに違いない。つまり、運転は差止められるはずである。
この仮処分、決定か否かは、2021年秋には決着がつくという。
間違いなく映画のクライマックスシーンになるのだ。

映画公式サイト
https://saibancho-movie.com

宣伝費を募るクラウドファンディング
https://motion-gallery.net/projects/saibancho-movie


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