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「無限の住人」沙村広明

漫画の紹介。
完結30巻です。
映画化?そんなことあったっけ?

本作魅力はたくさんあるけれども、ある1点だけ紹介したくて、記事を書くことにしましたよ。
その他のもろもろの魅力は読んで知っていただければと。

まずあらすじから。
主人公は2人。
1人はかつて自分を捕縛しようとした役人を100人斬った男。
自身も役人だったが、騙されて悪行を行っていたことを知り、命令した上司を斬り捨てた為に追われる身に。
その中で謎の老女から不老不死になる体にされる。
もう1人の主人公は年ごろの少女。
剣術道場の一人娘、父と母を別流派の道場破りによって亡くし、復讐を願っている。
不老不死の男は少女の相棒・用心棒となって、ともに復讐の為に戦うことになる。
というストーリー。

不死の主人公がいろいろな特徴のある剣士たちと戦ったり、少女と兄妹のような絆が生まれたり、と見どころはたくさんあるのだが、今回紹介したい見どころはこちらです。

”これにて一件落着!!”
なのだ。

このセリフ、時代劇が好きかお祖母ちゃんっ子だったりすると知っているかもしれない、大岡越前や遠山の金さんででてくる名台詞。
お奉行様が事件を解決した際にお白洲で放つお決まりのセリフなのだ。
もういつものセリフだし、パロディでいじられたりするセリフ。
なのだが。。このセリフをかっこいいと思う時が来るなんて!!

主人公のもう1人、復讐を求める少女が復讐ゆえに関所破りを企てるエピソードがある。
昔は、「入り鉄砲に出女」という言葉があるように、江戸から女が関所を抜けるということに対しては非常に厳しかった。
大名は1年のうち半年は江戸に駐留しなければならない、そして奥方はたしか1年いなきゃいけないんだった気がする。
つまり人質なので、江戸から出ないように目を光らせていたのだ。
※間違っていたらごめんなさい。

まっこうから奉行様の取り調べに応じて、彼女は事態をなんとか切り抜けるのだが、このやり取りが剣での戦いが数多あるこの作品の中で、1・2位を争う名バトルなのだ。
そして奉行様からでる”これにて一件落着!!”、このセリフがこんなにすごいなんてと感嘆。
このシーンだけでもこのシリーズを読む価値がある!!
ええ、断言しますとも。


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