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プロムへの招待:TWICE「The Feels」

ITZYのカムバから息をつく暇もなく、TWICEが「The Feels」で戻ってきた。見るからにBTSのバカ売れを意識した、英語歌詞のディスコチューンにいやらしさがないわけではないが、いいものはいいのでこれでいいのだ。

「More & More」はシンプルにしょうもなかったし、「I CAN'T STOP ME」はEVERGLOW「LA DI DA」の後追いとしてはやや力不足だったが、今夏の「Alcohol-Free」はわるくないカムバだった(残念ながらnot for meだったが)。「Feel Special」はどう考えてもめちゃめちゃ良かったのだが、唐突にティーンエージャーを辞めてしまったかのようなゴージャスコンセプトは、まだ暗中模索という感じで、なかなかバシッと決まるカムバがなかった。それも今回の「The Feels」で、実にTWICEらしいリラックスしたかたちで昇華できており、いやはや同グループとしてはひとつの到達点という趣がある。


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カジュアルな友達同士の集まりから、ドレスアップしてプロムのパーティへ。「The Feels」のMVは、いまや中堅グループとなったTWICEが歩んできた道のりを総括していて、だいぶとエモい。なんだかこう、良かったときも悪かったときも含めていまのTWICEがあるのだ、という強い意思が垣間見える作品だ。(こう書くともうまもなく解散みたいだが、そんなことはない…はず)

アップテンポなディスコチューンに、いい意味でスカスカの歌詞(ディスコの歌詞なんて99%スカスカなのだ)。サビの腕をピンと伸ばしてバユンバユンさせる振り付けが戦隊ヒーローの変身シーンみたいで死ぬほどダサいのだが、思えば「Dynamite」の振り付け(「ダイナナナーナナーナ」etc.)もそうそうダサいので、印象に残るという意味ではぜんぜんアリなダサさなのだろう。まだパフォーマンス全体の映像が上がっていないので、そちらも楽しみだ。

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結局、メンバーが肩肘張らずのびのびとアクトできるような曲が最高なのだ。両手にドライヤー持ってドヤッてるツウィも崇高だし、エンドロールで妖しげに手招きするミナには視線という視線がことごとく奪われる(これもIdol Roomでの伝説のパフォーマンスのセルフパロディだろうか)。

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ダヒョンの誇張しすぎた伝線タイツもインパクト大だ。「LOCO」のユナも変なタイツを履いてたが、JYPのマイブームなのだろうか。

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1サビあとのキャッチーなブリッジを半分にして、唐突に入ってくるサナのラップは間違いなく今回のMVPだろう(ツウィと抱合せにしているのも定石通りで素晴らしい)。「caught your eye」の発音がやたらと小気味良い。誰が欠けても別物になってしまうTWICEだが、毎回トリッキーな立ち回りをするサナは、やはり基幹メンバーであり、ゲームチェンジャーであることを思い知らされる。あとはジョンヨンの健康を祈るばかりだ。


あと、関係ないが、ITZY「LOCO」のおかわりダンスブレイクが曲構成としてかなりうれしい、という話を前に日記に書いたのだが、番組だと前半が短縮されているらしく、「分かってねぇな」という気持ちになった。

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