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一昨日死んだ話(部屋は綺麗にしておこう)

最近はなんだか気分が鬱蒼としてしまって、ネガティブ思考が捗る。その鬱蒼とした気分のせいにして、この上なく堕落した生活を送ってしまっている。掃除、洗濯、洗い物など全部手をつけられなくて部屋が大荒れだ。

こんな、なんか何もかも気だるい、なんて期間は定期的に訪れる。そしてそんな時は大体金縛りに合う。私には可愛気がないので、金縛りが幽霊の仕業じゃないことは理解している。金縛りになると上からぐっと強く押さえつけられるように体が重くなって動けない。最近はその圧力を利用して自分をマッサージしているくらいだ。ウケる。

まぁそんなことはどうでもいい。金縛りに合うくらいとりあえず怠い。一回死にたい。一回死んで3日目に生き返りたい。イエスキリストばりに。

なんて、しょうもないことを考えていると一昨日死んだ。正しくは一昨日、妙にリアルな死ぬ夢をみた。

いつものようにパソコンで作業をしている私。椅子から立ち上がった瞬間に見慣れた部屋がぐるんぐるんと歪んで回って私はふにゃふにゃとその場に倒れた。起き上がろうにも身体と意識が切り離されたように力が入らない。あ、これやばいやつだ。死ぬのかな。脳梗塞的なやつ?知らんけど。死ぬタイプのやつだ。とりあえず救急車、と思った私は机の上のスマホに手を伸ばすものの、届かないし掴めない。腕が床から10cmくらい浮いてまた床に落ちる。意識がゆっくりと遠のいていく。救急車救急車、あ、でも救急車呼んだらこの最高に汚い部屋見られるのか。それは嫌だ、どうしたものか。さらに意識が遠くなる。汚い部屋を見た救急隊の人はどう思うのかな。とりあえず入った瞬間、汚な!これが女子大生の部屋か?!ってなるんだろうな。いや違うんです、いつもは綺麗なんですけどねって言い訳しなきゃ、、、

そこで意識がなくなった。翌昼、普通に目覚めた。生き返った気持ちだった。イエスキリストばりに。が、清々しい気分ではなかった。

普通死ぬ時、走馬灯を見て、あぁいい人生だったなぁとか悔いが残るなぁとか死にたくないよぉとか、そういう考えを巡らせるのだろうという私のロマンは見事に打ち砕かれた。もしも部屋を綺麗にしていたら、どうにかしてすぐ救急車を呼んだか、もう少し死ぬ瞬間のセンチメンタルな気分(?)を味わえていただろうに。

とりあえず怠いなと思いながら、部屋を綺麗にしました。一生に一回しか死ぬことは体験できないので、いつ死んでもいいように部屋は綺麗にしておくことをお勧めします。

obake



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