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うそ VS ふたりのおばちゃん【思い出】2
那奈もだいぶチームに馴染んで、皆の輪に入ってよく話すようになってきた。
そんな中、驚きの那奈の家族構成が判明!
☆母 40歳。医者。
☆父 年齢不明。 パイロット。
☆母方祖父母 京都在住。私の出身地と同じ。
☆父方祖父母 パリ在住。
【心の声】
おばちゃん2 『どんな金持ちなんだー-----』
おばちゃん1 『え?ん? 那奈19歳。お母さん40歳。21歳で子供産んでお医者さんなれるの?どゆこと???』
なんか、違和感を感じつつも、皆の驚きに打ち消されあまり気にしなかった。
そして、弟が4人。
☆弟① 大学生。サッカーで日本代表候補に入りそうらしい…
☆弟② まりと 7才。まりりん(本名 まり)と名前が似てる…
☆弟③ まお 5才。私の娘と同じ名前…
☆弟④ あおい 3才。
【心の声】
おばちゃん2 『兄弟多いな。そんな歳離れた弟いっぱいいるんかあ』
おばちゃん1 『そんな名前二人も似てるなんてすごい偶然やなあ』
彼氏に続いて、またマンガに出てきそうな金持ちの子だ。
そして、次の練習日。
那奈から両親が出かけるので、弟たちをつれてくることになったと連絡があった。
でも、当日練習に弟たちがいなかったので那奈に確認すると
『弟たちが騒ぐので体育館の外で遊ばせていたんですけど、
いなくなったので、帰ったんだと思います』
『小さい子たちだけで大丈夫?帰れるの?』
私は、小さい子たちだけでこのうす暗い中帰ったのかと心配になった…
すると練習後、那奈から電話がかかってきた
『実は… 』
何か言いたそうで何も言わない。
『どうしたの?』
『いや、やっぱりいいです』
『気になるやん。どうしたん?』
『実は、弟たちがいなくなってしまったんです』
『え?家に帰ってないの?』
時計をみると22時を過ぎたとことだった。
『探しに行ってきます』
『私も探しにいくからどの辺いけばいいかな?』
『迷惑かけるので大丈夫です』
『心配だから、探しにいくよ。でも、結局会ってないから、顔がわからないんだよな』
そして、急いでまりりんにも連絡して探しにいく準備をしていた。
ママチャリを出動させようとしたところでまた電話が鳴った。
那奈だ。
『みつかりました。すみません。ありがとうございます。』
『よかったよー--どこにいたの?』
『知らないおじさんに家まで送ってあげるって言われて、隣の駅まで連れていかれたみたいで』
『ええええ、本当に?』
『そして、ここで待っててといわれて、待っていたけどずっと誰も来なくて。
なので歩いて帰ってきたみたいです』
『歩いてって、そんな小さい子が?1時間以上かかるよ?
ってか、警察に話した方がいいんじゃないの?』
『はい、とりあえずもう大丈夫です。すみませんでした』
『わかった!とりあえず、よかったよ』
とまた何かモヤモヤしながら、でもとりあえず一安心して電話を切った。
そしてすぐにまりりんへ連絡して事情を説明した。
『みつかってよかったよ。でも、知らいない人に連れていかれたって怖くない?』
『そうやねん。警察に言いなっていったんやけど。しかもそこから子供たちだけで歩いて帰ってこれるものなのかな?』
『たしかに、よく道がわかったよね』
『てか、那奈の両親は?まだ家にいないのかな?』
『たしかに…』
なんか奇妙な気がしながら、とりあえず何事もなく良かったと思って、おばちゃんたちは眠りにつきました。
この日の違和感を感じながらもおばちゃんたちの惨敗です。
そうなんです。
那奈には彼氏もいなけりゃ、弟もいないし、両親が医者でもパイロットでもないんですよ!!!
まだまだ、この嘘が見破ることができないおばちゃんたちです。
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