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小さい夢は見えない糸で、大きな夢へと繋がっている

鳥取に住むある男性Aさんは「いつかアメリカに行きたい」という夢を持っていた。しかし彼にはお金がなかった。
Aさんの次の夢は「幸せな結婚をしたい」。しかし彼には彼女がいなかった。

それでも何か、自分にも叶えられそうな夢はないかと考えたところ「美味しいコーヒーをゆっくり味わう」だったらできそうだと思い、美味しいコーヒーで有名なカフェに通うことを始めた。

そのカフェでコーヒーを楽しむ日々を送っていると、Aさんはその店で昔の友人とたまたま再会する。
その友人と遊びに行った先で素敵な女性と知り合い、とんとん拍子に結婚。そしてその奥さんの親戚がやっている会社の人から「英語ができる人を探している」と声をかけられ、Aさんはアメリカで仕事をすることになった・・という話を聞いた。

この話の大事なところは「まずはできることをして『夢を叶えている自分』に身を置くこと」のように思う。

私たちは夢というと、たいていビッグで努力の果てに叶えるものというイメージがある。だが星を見るときは暗闇とセットであるように、大きい夢というのは「叶えられていない現実」もセットで見なければいけない。それに耐えられず大抵の人は夢を諦めてしまう。

もしこの男性が「アメリカに行きたい」の夢に最初から向かって、クラウドファンディングだったり親戚中からお金を借りたりなんかしたら、もしかしたらうまくいったかもしれない。でもコーヒーの道より険しかったろうなと思う。

まずは「ああ、私は今夢を叶えている」という波長の中に自分を置くこと。美味しいコーヒーを飲むといった、すぐに・無理なくできる夢を一つずつ叶えていくことが、大きい夢に近づくコツらしい。

わたくし事であるが、自分には紙の本を出版したいという夢があった。

あったというのは、30社に営業をかけてお断りがあったので諦めたということだ。安くない大金を支払って出版スクールというのにも通った。

そこでは出版業界で有名な先生が「ブログも自費出版も、やっちゃダメです!もうすでに世に出ている本には、何の価値もありません!」と強く言い切っていた。商業出版を成功させるためには企画書持ち込み一択。その方法を愚直に守って30社に行ってもダメだったのだから、自分には出版の夢なんて無理だったんだ。

・・そんな風に思っていたのだが、最近よく読んでいる本の生まれを聞いて驚愕した。なんとその本はnote記事、つまりブログからスタートし記事をまとめた自費出版が好評となり、商業出版されたとのことだ。おいおい先生、言ってること違うじゃんよ!

もちろん戦い方に定石というのはある。この本が生み出されるまでのプロセスは、他の出版本と比べると特殊だったのかもしれない。

それでもあんなに強く先生が否定していた方法で生み出された本があるのを知って、何だよという失望とともに「そうか、定石以外の戦い方でもいいんだア」と大きな安堵を感じた。

「とりあえず、は夢を叶える魔法の言葉」と聞いたことがある。とりあえず、無理なくすぐにできることをやってみる。

夢を叶えるというと険しい山を苦しみながら登るイメージがあるかもしれない。でも先ほどのアメリカ行きの夢を叶えた男性の話などを聞いていると、実際のところは心地よい川の流れに身を委ねていたら、自分が本当に望んでいた流れに合流した、という感じなのかもしれない。

いつか大きい夢に合流する日を夢見て、自分に出来る小さい夢から始めていきたいと思う。







今日もお疲れさまでした。
こちらのコロッケエッセイもぜひ。

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今日も関東はすごい暑さでした。外に出るときは覚悟を決めてからでないと出れない。。
無理せず自分のペースで、適当にしっかり参りましょう。

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