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きれいな水と空気と自由は当たり前じゃない

◉狂った国で暮らしています。 

 前回、有栖川有栖作品の感想ついでにコロナ対策やマスクへの嫌悪を少しばかり吐き出しました。本当は帰国後に全部まとめて書こうと思っていたのですが、私がコロナ禍を海外(の中でも制限が異常に厳しい国)で過ごしてどう思ったのか、現段階で書けるだけ書きます。

 まず、コロナ以前から海外で感じていたこと。きれいな水ときれいな空気は当たり前に存在しているものではありません。この国の空気は酷く汚れていて、水道水には頻繁に異物が混入し、とても飲めたものではありません。
 そして、この国でコロナ禍を生きて気がついた、当たり前でないもの。それは、自由。自由というものは、黙ってぼーっとしていたら「非常時」という名目のもと簡単に奪われてしまいます。しかも、一度失うと取り返すことは困難です。
 きれいな水、きれいな空気、自由。全て日本で生活していた時は当たり前に存在しているものだと思っていました。平和ボケ、脳内が花畑と言われても仕方ありません。

 現在私は、正直「頭がおかしいのではないか?」と疑うレベルの、世界最狂のコロナ対策が行われている場所で生活しています。規制内容については大体以下の通りで、違反すれば罰金十万円以上、逆らえば勿論逮捕です。そして、街中には違反者を取り締まるための警察や私服部隊がウヨウヨしています。

<規制内容>
・自分の家以外の場所は全てマスクが必要。例え一人ぼっちで登山していてもノーマスクは違法。
・レストラン内での夜間飲食禁止。テーブル人数制限2人。
・市民の行動を徹底追跡。
・ワクチンパスポート制度→レストラン、スーパー、マーケット、ショッピングモール、学校、宗教施設、理美容店、ジム、各種娯楽施設など、多数の施設へのワクチン未接種者の立ち入りを禁止。
・上記施設のうちのほとんどがワクチンパスポート施行後も絶賛営業停止中。学校も閉まってます。
・この国に入国できるのはワクチン完全接種者の市民のみ。入国時は14日間隔離。少し前までは驚きの21日間隔離でした。勿論ホテルは自腹。
・陽性者は強制収容所に入れられる可能性あり。いつ脱出できるかは神のみぞ知る。(現在オーバーフロー中。)

 どうですか。頭がおかしいと思うでしょう。オーウェルやハクスリーもびっくりしてR.I.P.してる墓から飛び出しそうな制限・管理です。しかも、ここまでやって新規感染者数が一日あたり万単位なので笑えます、正直マスクもワクチンもワクチンパスポートも意味があるようには見えません。加えて、多数の国民が政府同様に狂っています。二重、三重、四重にマスクを重ね、マスクとフェイスガードを乳幼児にまで付けさせ、近隣住人の中に陽性者がいないか探し出そうとします、ばい菌扱いするために。(他にも書き出せば色々あるのですが、今回はこのぐらいにしておきます。)
 しかし、日本の「コロナの為の、厳格な制限支持者の皆さん」のネット書き込みを見ていると、こんな世界を実現したいんだろうな、と思えてきます。超管理型の全体主義国家。ライバルは北朝鮮。

 頭がおかしい等とここまで散々書きましたが、ここはリアル・ディストピア、あまり細かく書くと逮捕されるので(実際SNSに不都合なことを書いて逮捕された人たちがいます)、詳しいことは帰国してからまとめて書こうと思っているのですが、いつまで我慢できるかはわかりません。黙っているのは苦しいものです。

◉日本人に言いたいこと。

 日本にいる人たちには自由と権利について考えることを決して放棄せず、権力をきちんと監視し続けて欲しいと思います。せっかくの民主主義国家なのですから。
 狂った市民自身によって人権が完全に放棄された私の滞在国では、外国人や海外移住可能な国民がどんどん脱出しています。優秀な人々の流出が凄いスピードで進んでいます。私の周囲でも移住や帰国をしてしまった人たちが複数います。移住できない人たちには、権力に踏み躙られる未来しか残っていません。
 これは他人事ではなく、目を逸らしてはいけない問題です。でも、私の滞在国の人権について今までワーワー言っていたはずのリベラル・マスコミはだんまり、別の国の話題でもちきりで忙しいようですね。当然ですね、そっちの方が(物理的に)燃え上がった絵が撮れるし、盛り上がるので。マスコミにしてみれば、全体主義国家の気狂いじみたコロナ対策を批判すれば、自分達が今まで叫んできたコロナ対策をも否定することになるので、今更何も言えないのでしょう。それに、かつて暴動が起きた私の街はもう(物理的には)燃え上がっていないので、報道する価値もないのでしょう。市民の生存権が脅かされている今の方がもっと危険な状態なのですが。この国が燃え上がっていた頃には、日本のマスコミが散々片側からの偏った報道を垂れ流していたのをしっかり覚えています。彼らマスメディアの人間には報道人としての矜持は無いのでしょうかね。無いのでしょうね。
 また、在外邦人の中でも、せっかく海外に移住したにも関わらず全く何も学習していないような人も見かけます。カナダのトラック運転手のデモに対する在カナダ邦人の「テロでは?」の書き込みには衝撃を受けました。テロというのは、私がいる国のように街中の駅が片っ端から放火されたり、信号という信号が破壊されたり、爆弾が仕掛けられたり、人が殺されたりすることを言うと思うのですが。そんな状況でも多くの日本人の皆さんは「●●人、頑張れ!」と、放火して歩く人たちを応援していたのを、私は忘れていません。(最寄駅が放火されて喜ぶ人、います?そんな暴動を応援している人に対しては腹が立ちますよ、そりゃ。)そういえばトルドーも暴動を応援していましたね。自分の国では権力で押さえつけたようですが。見事なダブルスタンダードです。
 さて、件のカナダ在住の方は、私の国で激しい暴動が起こったときも「テロ」と言っていたのでしょうか。


 まさか自分がこんなディストピアに何年も家畜のように閉じ込められるとは思ってもみませんでした。書くことが好きな人間なのでこの体験を創作に昇華できたら良いのですが、ストレスによる心身症も出てきてしまい、もうコロナ対策や制限のことは極力考えたくありません……。考えたくないんですが、生きるため現地ニュースを追わねばならぬ日々、とほほ。
 一方、私の親族が暮らす国ではコロナ政策を撤廃しました。日本も早く現実と向き合って欲しいです。「うつさないように・他の人のため」と言いますが、本当にそうでしょうか?ディストピア全体主義国家の政府も同じことを言っていますが、そういう組織が言っていることを日本人は信じますか?

 コロナについては、このぐらいにしておきます。もう、うんざりです。疲れました。

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