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【みちしるべ#11】伊藤樹さん~自分の道 ~ (前編)

はじめに

 こんにちは、みちしるべのお時間です。この企画は、学生オリエンティアが社会人の先輩オリエンティアとの対談を通じて、自分なりのオリエンテーリングに向き合う企画となっております。今回のゲストは伊藤樹さんです。


ゲストプロフィール

伊藤樹さん
静岡県浜松市出身。横浜国立大学2015年入学。設楽町地域おこし協力隊として、オリエンテーリングと設楽町の魅力を広める活動を行なっている。2016年に世界ジュニア選手権、2018年に世界学生選手権、2019年、2021年、2023年には世界選手権に出場した。現在は三河OLCに所属している。
シチューはご飯にかける派。

インタビュアープロフィール

柴田日向
名古屋大学2年(2022年入学)
所属クラブ:名椙OLC/OLCルーパー
シチューはご飯にかけてもいい派。

岩崎壮馬
大阪大学2年(2022年入学)
所属クラブ:阪大OLC/OLC東海/てれゴンの会
シチューはご飯にかける派。


海外でのオリエンテーリング生活

─初めての海外遠征について教えてください!
 2016年のJWOC(世界ジュニア選手権)が初めての海外遠征です。やっぱり代表として行くからには結果を残したいし、そのために目標を設定したいと思っていました。当時はまだフォレスト種目は絶対に下手だと思っていたから、スプリント競技で少しでも良い結果が残せるようにと思って、海外遠征に行きました。結果としては、当時の日本人最高順位の67位でした。それがあったからJWOCが終わった段階で、2年後に4年生で行けるユニバシアード(世界学生選手権)でまたスプリントを頑張りたいなと思っていました。結局、2018年のユニバシアードも行ったんですけど、そのときも海外で結果を残したいと思っていました。

─海外遠征で訪れた国について教えてください!
 環境に恵まれていることもあり、数ヶ月海外に行って現地の大会に出たり、色々な国を回ったり、そういったことをさせていただいています。例えば、2020年にはフランスに行きました。コロナが大流行する前は、八ヶ岳レジャーセンターというオリエンティア御用達の宿があったんです。オリエンテーリングに理解がある人が経営していて、僕はそこに住まわせてもらってバイトをしながら生活をしていました。でもコロナの大流行が始まって、宿が閉まってしまったので、静岡県オリエンテーリング協会さんから仕事をもらって生活していました。そういう状況でフランスに行ったんです。2020年の8月はまだコロナの水際対策みたいのがあまりされていなくて案外簡単に入国できましたね。当時はお金もなかったからレンタカーも借りずに自転車を担いでいって、山にこもって練習していました。

海外のオリエンテーリングの魅力

─海外オリエンテーリングの魅力について教えてください!
 一番良かった国だと、スウェーデンのO-Ringenをおすすめしたいです。オリエンテーリング中心の日々になるので、すごく充実していたし、良いトレーニングにもなりました。O-Ringenは5日間大会で、4日目までのタイムがいいと、5日目はチェイシングという時差スタートのレースを走れるんですが、それがすごく印象に残っていますね。まずスタート前で、周りがヨーロッパ人だらけの中で日本人がいるからJapaneseかChineseかみたいな感じで絡まれて、頑張れよみたいなことをおっちゃんに言われるんですよ。実はそのおっちゃんが森の中だとすごく速かったりして、O-Ringenは荒波に揉まれるみたいな体験ができますね。ちなみに、現地の会話はスウェーデン語なんですよ。国によって特色はあるんですけれど、北欧は結構英語は話していますね。東とか南の方に下りてくると、ちょっとオリエンティア以外の人は話せなくて、フランスとかだと英語が通じないんです。だから、頑張るしかないんですよね。そうはいっても、オリエンテーリング関係だったら意外と困らなくて、宿にチェックインするときや、スーパーに行ったときに英語が通じなくて困るぐらいしかなかったですね。

─今後の海外遠征の予定はあるんですか?
 今後の海外遠征だと、2024年のWOC(世界選手権)はスプリント種目の年なので、それより前に海外に行く予定はないですね。WOCはイギリスで開かれるので、代表に選ばれたら行くつもりです。2年後はフィンランドでフォレスト種目のWOCがあるんですね。フィンランドは地形や森が独特なので、来年フィンランドに行けたらいいなとは思っています。やっぱり日本の森と海外の森は全然違って、すごく楽しいですね。ちょっと明るくて、地面が苔むしてモシャモシャしていて、日本の森を走る感触と違うんです。普段と違うところを走るのも面白いし、広大な地形が広がっているところを走ると、非日常を味わって冒険しているような気持ちで楽しいし、楽しいところはたくさんあります。

─スプリントも日本と海外で差はあるんですか?
 スプリントは、みんなが楽しいと言っているからそれに引っ張られているのかもしれないんですけど、海外は建物の形が細くて狭いから、ナビゲーション的に楽しいのはあるかもしれないですね。いろんな街並みを走れて楽しくて、一番綺麗なところだと、スイスの町並みが思い浮かびました。すごく綺麗な町並みで、井戸や噴水みたいなものがいたるところにあって、それでナビゲーションしていたので、町並みとしては印象に残っています。それに比べると、日本のスプリントはちょっと複雑ですね。例えば大会は開かれていないけど、都内の品川とかをNaviTabiで走れたりしますよね。そういったキャノピーとかの立体構造がたくさんあるみたいな複雑すぎるスプリントテレインで走れることは、競技性は置いておいて、やっぱり日本の楽しさだと思います。

次回予告

 後編は12月22日(金)に公開予定です。
 後編では、タイツの魅力、伊藤さんの町おこしにかける思い、今後の活動の見通しなど様々な話題について深堀していきます。
 お楽しみに!

 インタビューの続きはポッドキャストにて先行配信中です。
 感想お待ちしています!


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