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リモートでフラットも撮影する!フラットボックスのELシート加工

はじめに

 半年以上まえにフラットボックスの自作レシピという記事を公開していたのですが、今回はそれをリモート対応するというものです。

課題定義

 遠征であれば、撮影終了後に機材をそのままにしておいて、フラットを撮影することができるのですが、リモート撮影だといつものようにフラットを撮影することができないのです。

 もちろん、機材をバラスことはないので、一度撮影したマスターフラットは何度も繰り返して使用することができるのですが、反射望遠鏡の主鏡にゴミが落ちたりとか、どこかからセンサー面にゴミがついたとか、いろんなトラブルが考えられるので、リモートでフラットを撮影できる環境を構築してみました。

仕上がり

 言葉で説明しても難しいので、出来上がりをまず見てください。(奥の機材は同居人のものです)

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 赤道儀をPoleポジションにしたときにフード面にフラットボックスが数センチの感覚で並行であるようにしてみました。

 実際の撮影風景?はこんなのです。

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作り方

①ELシートを調達
 ELシートを購入しました。こういうのは大陸のほうから手にいれるのが一番安くていいですね。12VのACアダプターとレギュレータ付でしたので、とどいたものだけで光りました。

②抵抗を追加
 このままだと明るいので、可変抵抗を挟みました。

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 これで明るさを調整できます。簡単な半田作業です。

③フラットボックスに装着
 すでに制作して使用していたフラットボックスにELシートを張り付けました。(背景がきたない)

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④設置
 あとは、高さを合わせ、ACアダプターをすでに使っていた明京電機のリブーターに接続すればOKです。このような感じです。これで観測所のPCからフラットボックスのオンオフができるようになりました。

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実際につかってみて

 フラットを撮影して評価してみたのですが、特に問題なく使うことができました。ただ、いまの可変抵抗で抵抗値を強にしても、Lフィルターの1x1ビニングで3秒で30000カウントです。本当はもう少し光を弱くして5秒以上は撮影したいのですが、いったんOKとします。
 逆にHaの半径値5nmのナローバンドフィルターだと、30000カウントいくのに600秒かかりましたw。いつも、ライトフレームを600秒で撮影しているので、同じ時間かけてフラット撮影することになります。

 本来は抵抗値を制御するか、電圧をPCから制御できる基盤があればいいのですが、、、良いものが見当たりません。

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