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Excelとkintoneは仲良くすべきだという話

「脱エクセル」という言葉が世に出回り、当たり前に使われるようになっています。

「ヒョウケイさんの呪い」
「Excelの時は天文学的な時間を使って…」
「今使っているExcelをそのまま取り込んでアプリにできる」

こんな謳い文句で脱エクセルを勧めるツールもあります。

果たして脱エクセルは勧めるべきことなのか、
またExcel業務はkintoneに置き換えられるのか、
kintoneのヘビーユーザーであり、Excelの愛好家でもある私の考えを残しておきます。

Excel業務は全てkintoneに置き換えられるのか

kintoneの導入によって私の業務がkintone内で完結することも多くなっています。
そういう意味でも私の中で脱エクセルは大きく進んでいることも事実です。ではこのまま業務がkintone化すると、Excelを使うことはなくなるのでしょうか。

答えはもちろん「No」でしょう。

私がExcelからkintone化をしてきたのは、「Excelでやるべきではない」「kintoneでやった方がいい」業務たちです。
業務の流れの中でExcelを使うべきところは今でももちろんExcelを使っています。
大切なのは「目的に応じたツールの選択」なのです。

つまり、私はずっと脱エクセルを進めようとして進めてきたのではなく、kintoneの導入によって無理矢理Excelにやらせていた部分をkintone化することで、Excelの負担が減ったばかりかkintoneの特性を活かして個人はもとより組織全体のワークフローにいい影響をもたらした。と思うのです。

「脱エクセルとは目的ではなく結果であるということ。」

これが私の「脱エクセル」に対する考えです。

Excelとkintoneの共通点と使い分け

Excelとkintoneは敵対関係にある、という印象を抱きがちなんですが実は違います。
先日Twitterであるやり取りをしました。

データベースとして使うという点で、Excelとkintoneはほぼ同じであると考えます。共有する際ファイルを共有するかデータそのものを共有するかの違いはありますが。
その後のデータの活用方法に特性を活かした使い分けが必要になってきます。
kintoneは集計が不得意なので、どうしてもkintoneでやりたい場合は拡張機能やJavaScriptを使う必要が出てきます。それらを極力使わないとすると、そこはPower PivotやPower BI等を使った方がスマートだと思います。
また、kintoneはレコード単位で申請〜承認などのワークフローを回すことができたり、コメントでコミュニケーションを取ることができるのがExcelとの大きな違いです。この機能を利用するのがkintoneを利用する意義みたいなものかと思います。

そして私が一番重要視しているのが他ソフトとの連携にあります。
APIで直接連携できない場合、kintoneからExcelに取り込んで加工し、目的のソフトにインポートします。Power Queryを使うとkintoneから直接データを取り込むこともできます。この作業はExcelなしでは成り立たないと言っても過言ではありません。

「業務の目的とツールの特性を理解してツールを選択する」

これが大切なのですね。

Excelとkintoneの役割分担イメージ

最後に

以前別の記事で書いたことがありますが、kintoneで簡単なデータベースを学んでから、Excelでデータベースを使ってスキルを伸ばしていくことも有効だと思います。

また、数種類ではありますがExcel関数をkintoneのフィールドで使うこともできます。つまりExcelでの知識でkintoneを有効に使えることになります。

このように、Excelとkintoneは敵対関係にあるどころか、共存していくべきなのです。
共存し、得意分野を活かしお互いを補い合ってこそ業務の質を高められると思っています。

私はkintoneを使い始めたことで、Excelの利便性や汎用性を改めて感じています。これからもしっかりと正しくExcelを使いながら脱エクセルを進めていく所存です。

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