見出し画像

「Know&Can」と「Do」のGAP

「Know & Can」は簡単?

あなたの組織において研修を実施したとする。

「Know(知る)」
までは、Inputさえすればたいてい可能だ。
「Know」とは、知っている状態。それが重要だとも知っている状態だ。

しかし、この段階で終わってしまうと、
大事だけどね、私には無理かな。
にとどまることが多いかな。

↓↓↓

「Can(できる)」
にするにはどうすればいいのか?
「Know」の状態から、わかりやすく、かつ、ロジカルな解説も含めて受け取れることで「納得」している状態。どうすれば、それが実施可能なのかが理解できている状態だ。

しかし、この段階で終わってしまうと、
できることはわかったけど・・・。
と、実施するに至らないことが多いんだ。

ケン・ブランチャード氏によると、「研修における最も大きいギャップは「できるCan」と「実践するDo」の間にあるという。

では、「Know&Can」と「Do」のGAPをうめるための解説も含めて、いざ!ワンポイント組織論♪


今回のワンポイント組織論♪
「研修設計のゴールは自己効力感を高めること」



❶研修設計の落とし穴

「楽しかった!」で終わると、うまくいった感じに錯覚することがある。

ただ、ここが落とし穴。

いい雰囲気だったのに、実践がうまれない・・・。
こんな経験ありませんか?

西ミシガン大学の名誉教授Brinkerhoff博士によると、62-80%が研修後90日間、活用されないままになっているという。つまりは、研修の62-80%は無駄になっていると言われているんだ。

❷研修設計のゴールは「自己効力感を高める」こと?

ウェル・タルハイマーの言葉を借りれば、「研修設計のゴールは、自己効力感を高めること」と言えるかな。

「できる」と「実践する」のGAPをうめるには、関連度/有用度/自己効力感を高めることで、実践度が高くなると言われている。
関連度:この研修は、自分の仕事に関連していると思う
有用度:この研修は、自分の仕事に役立つと思う
自己効力感:この研修で学んだことを、自分の仕事で活用できると思う

中でもとりわけ重要である自己効力感とは、あることに対して「自分はできそう」「自分ならやれそうだ」と感じる期待感のこと。

「できる」と「実践する」のGAPをうめるには、自己効力感を高めればいいんだ。では、どうしたらうめられるのか?
バンデューラ師匠(勝手に師匠認定)から学んでみた。

❸自己効力感の4要因

スタンフォード大学の心理学者アルバート・バンデューラ教授が提唱した『自己効力感の4要因』がある。
1達成経験
⇒過去に自分自身が何かを達成・成功できた経験のことで、言い換える「成功体験」。
2代理的体験
⇒他者の行動を観察し、自分にもできそうだと思える経験。
3言語的説得
⇒「自分にもできる」と思えるような言葉を他者から掛けてもらうこと。
4生理的情緒的喚起
⇒心身の状態を良好にすること。これは心理的安全性も関わっていて、「失敗しても、大丈夫!」という雰囲気が大きく影響する。

※詳しく話すと複雑になってしまうので、これらの解説としては以下の情報を参考になったよ!

❹どうやって自己効力感を高めるの?

では、どうすればよいのか。
自己効力感を高めるための5つのポイントがあると考えるよ。
研修の中で、このポイントを押さえると、「実践する(Do)」の量が格段に増えるはず!

(1)理想に向かうためのスモールステップの共有
例えば、自己決定であふれる子どもが主語の授業実践における研修だとする。
「それから試すのならできそうだ!」とハードルをさげる役割。
スモールステップが階段のように可視化され、その先に理想の状態があるように示すことも考えられるね。

子どもが主語の授業づくりにおけるイメージ

(2)試行実施の効果的活用
 「まず、やってみよう!やってみて、改善すればいいし、ダメだったら戻せばいいか!」と試行実施として行う前提をつくることで実践しやすくする役割だね。英語で言うとトライアル。

(3)ロールモデルの存在をうむ
 校内でファーストペンギン的に率先して実践する存在がいることで、実践のイメージがわきやすくなる役割。つまり、「せぇの!」でみんなで始める必要がないってこと。試せる人から試し、実践した後に、シェアする場を設けるような流れにすることで、その姿で「わたしもやってみようかな。」となりやすいのかも。

調布市の小島大樹さん資料をアレンジ

(4)管理職、同僚からの肯定や支援がある環境づくり
 「いつでも相談してね!」「何かあったら、守るから大丈夫だよ!」「チャレンジすることがすばらしい!」など、いわゆる心理的な安全性のある環境にする役割。
「実は・・・。」が言いやすい雰囲気をつくることで、「失敗してもいいんだ!」「何かあれば助けてくれる!」という安心感がうまれるんだ。
ぼくが大好きな五木田洋平さんことヨヘイさん、そして大好きなヨヘイさんの本で「実は・・・」と言い合えるチームをつくる方法を学んだよ!


(5)少し先の未来のイメージ化
新しいことにチャレンジする際には、実務的にも心理的にもそれなりの負担がかかるよね。でも、慣れてきた、少し先の未来をイメージしてもらう。

ぼくなんか、ガラケーからスマホに変えたとき、少し戸惑ったり、困ったり、ストレスがかかったした。でも、なれたときにはじめて効果が実感できた。
このように、遅延して効果や実感はやってくることを事前に共有することで、実践意欲をかきたてる役割だ。

効果や軽減は遅延してやってくるはず。

❺魔法の問い「何から始めますか?」

ぼくは二川佳祐さんの伴走を受けている。
フタさんの伴走が最幸で、なんでも叶えられる気がするんだ。
いつも最後にぼくに投げかけてくれる問いがある。それは

「何から始めますか?」

これにより、始める前提の脳にしてくれる。
答えはすでに、自分の中にあり、その背中を押してくれるんだ。
※もちろん、他にもたくさんアプローチしてくれるが、これ以降は内緒。
興味のある人は、ぜひ二川佳祐さんのコーチングを受けてみて♪
ぼくは、人生が変わりました!

それからぼくは、いつも研修の最後に、「何から始めますか?」と、ぼくはいつも投げかけるようにしている。
どんな小さなことでもいいとフタさんは言う。
「誰かと話してみる。」
「情報を集めてみる。」
「やっている人の話を聴いてみる。」
「ちょこっとだけ、やってみる。」
こうやって、その人なりの一歩を踏み出すことが、大事なんだ。
そしてそれこそが、「実践する(Do)」を引き出す、カギなのかも
しれない。

いろいろ、論じてみたけど、まだまだ勉強途中。
ぜひ、ご意見、ご感想をお待ちしています(^^)/

読んでくださり、感謝でいっぱい♪
また来週。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?