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美術展めぐり

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実際に足を運んで見に行った美術展の感想を書き留めています。
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#名古屋市美術館

初体験の「コレクション解析学」

名古屋市美術館では定期的に「コレクション解析学」として、開催中の展覧会に関するテーマで、学芸員による作品解説をしている。先日展覧会を見に行った折に、「特集 はじめまして!新収蔵品です。」というコーナーに立ち寄ったのだが、妙に気になる絵があり、それがたまたま取り上げられるということで興味がわき、出かけてみた。 その絵というのが甲斐庄楠音(かいのしょうただおと)《女の顔》。 うつむき加減の女性を描いた画で、リアルな筆使いで描かれた渋めの表情が印象的。同時代には美人画で有名な上村

「布の庭に遊ぶ 庄司達」@名古屋市美術館

ずいぶんとご無沙汰していた名古屋市美術館、玄関をくぐるとスタッフが待機していて、チケットを見せると「入り口は2階です」と案内をしてくれた。正直驚いた。ホスピタリティとかいう以前に、そもそも人が配置されてた記憶がない。 へぇ、今回は2階が入り口なのか…と階段を上がると、展示室へ続くはずの渡り廊下は塞がれている。あたりを見回すと、なんと、ふだんは出口として使われている場所が入り口ではないか。良い意味で裏切ってくる。期待値爆上がりで「布の庭に遊ぶ 庄司達」展に足を踏み入れた。

ギャラリートーク@名古屋市美術館が初体験の面白さだった話

名古屋市美術館の地下階は常設展示コーナーになっている。時期によって多少顔ぶれは変わるが、基本的には現代美術、エコール・ド・パリの作家たち、メキシコの作家たち、という構成で、名作は言わずもがな、個人的に好きな作品が置いてあるので、企画展のついでにいつも立ち寄っていく。 ちなみにこの時の企画展はこちら 今回もいい感じの展示だと思いつつ、のんびり眺めていたら、社会見学と思しきの中学生がガヤガヤと入ってきた。オーノー!早く撤退を!と思ったのはほんの一瞬のこと。よく見ると10人くらい