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あまからカルテット

料理を物語に絡めた文章って大概ハズレがない。
そう思ってる
美味しいものを食べてる時の心情や描写の表現が心に響くからだと思う。

この話は4人の幼馴染が食べ物を通して、それぞれの人を繋いでいく物語。
まぁできすぎてしまってはいるけれど
4人の性格も置かれている環境もバラバラで
出会いも別れも友情も満遍なくえがかれていてすごく満足感のある一冊だった。

いやな生々しさや苦い表現がなく、本当に心のあったまるようなそんな物語。
最近は痛みや苦しみもはっきりとかく文章を読むことが多かったから、すごくさらさらと読みやすかった。

柚木麻子は女の人の感情、友情、内側の心情をリアルに書き上げる印象がある。

さまざまな食べ物が出てきてお腹のすくそんな幸せな気持ちになる一冊。

印象に残った一文

「莫迦ね、ずっと同じ場所になんていられないよ。人は変わる生き物なんだから。人生浮き沈みの連続でしょ。」

あえて、バカや馬鹿でなく
莫迦を用いたこと、この、そうだよなって共感できる一文。

さて次はなにを読もうか。

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