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『犯韓論』

黄 文雄 著

台湾と韓国の日本人に対する感情があまりに違いすぎるので、台湾の著者が韓国のことを書いたインパクトのありすぎる題名の本書を手に取ってみた。

韓国に何度か行った後、初めて台湾に行った時に台湾の人の親しみやすさに感激しました。韓国ではできれば日本人だと分からないように空気のように過ごすことが安全だと感じていましたから。

日本と韓国の関係は最悪ですが、韓国内での日本叩きと韓国人の日本流出(就職、出店)は全く逆の状態になっているように感じてます。

なぜこうなっているのか、腑に落ちないのです。

著者の声は(文章から伝わるもの)とても冷静で、嫌韓とか親韓の文章にあるようなトゲトゲしさやケンカ腰の口調や、意味もない批判や、否定がなくて落ち着いて話を読み進めまることが出来ました。
罵詈雑言の文章では読む気が失せますから。

筆者は台湾の人なので中国のことに関しては詳しいはずで、その方が韓国を見ると「大中華」にへつらう「小中華」と表現している。
また、日本の「かな漢字文字」は世紀の大発明だとくすぐったくなるほどの賛美をしている。
文字は文化を作りその国の性格を表していると言ってますが、その通りだと思います。
日本語は非常に難しいのですがその難しさを理解できればより難しい考え方ができるのでは無いでしょうか。

韓国は侵略を受け続けた歴史で、「衛生斥邪」の思想を持ち、自分以外のあらゆる異人、異見、異心を退けることが根本にあるようだ。

反面、日本は「和」(他言的価値を容認)を求めており、韓国は「同」(相対的な価値を認めない)であるため、決して分かり合えないと説いている。
また、この思想に関連して、中国、韓国は全ての行動の目的は「お金」であるとも言っている。

このことは、決して悪いことではない。私の経験から韓国人の多くが(ほとんどと言ってもいい)起業を目指している。その位、バイタリティがありお金には貪欲だ。
サラリーマンで一生を終えた私に比べれば数段格上だと思う。韓国の友人は連絡が来るたびによく「会社を作れ」と言っている。

しかし、彼らの大好きな歴史に関しては「易姓革命」により、征服された先の王朝はあらゆるものが全て破壊される事が慣わしであり、過去の遺物や歴史は抹殺されてきた。
そのため、現在語られている「歴史」と言われているのはほとんどが創作のファンタジーとなっている。
しかも、漢字を習わないハングル世代では過去の歴史を読むこともできないのだ。

ことに韓国の言行は奇怪千万だ。戦後はGHQが日本に進駐、国民党軍が台湾に進駐し たように、米ソ両軍に分割占領された半島は、日本や台湾と同じ敗戦国のはずなのに、な ぜか戦勝国然としている。これは韓国人のビヘイビアである屈折した深層心理と民族性か らくるもので、我々台湾人から見ても決して正常ではない。

日本の国内にいるとなかなか聞こえてこない話の一例が上記の引用である。
「アジアは皆、日本に謝罪を求めている」と思っていた。そして、私も不思議に思ってきたが韓国も敗戦国なんです。
このように日韓の当事者以外の人から直接的に言われるとなんだか今までのモヤモヤがスッキリした気がします。

まあ、この問題は文化の違いや、考え方の違いから決して分かり合えないと結論づけています。

NHKのニュースで映画「安魂」を取り上げていた。監督は日本人で中国の話ですが「日本人に分かりやすくするために...。」とインタビューでコメントされていたが、私の頭の中で「いやいや、分かりやすくしたら中国の話でも中国人を理解することでもなくなりませんか?」とつぶやいていた。



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