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『世界からコーヒーがなくなる前に』

Coffee Revolution
ペトリ・レッパネン+ラリ・サロマー 著
セルボ貴子 訳

「殺虫剤を使っている土壌には微生物も無く土が死んでいたんだ。」

今まで農家は、コーヒー豆と言う農産物を大量に作ることを目的として、おいしいコーヒーを作ろうとは思っていなかった。農薬を撒き機械化された農場で作ることを繰り返せば、2080年にはコーヒーは貴重品になってしまうらしい。

この本を読んだ時に感じた事は、映画にもなった「奇跡のリンゴ」だ、と言う事でした。長年農薬に頼って土を浄化して肥料を撒くことによって果実を収穫してきたが、土本来の力を借りればより良い結果が生まれる。サスティナビリティと盛んに叫ばれているが、大量生産をやめて地球と共存して生きていこうと言う事なのだろう。
地球温暖化の影響で現在の農地はより高地に移らなくてはならなくなり、より耕作面積が狭く収穫が少なくなるため、今までのように気軽に飲めるものではなくなると書かれている。

おいしいコーヒーを飲むためには、コーヒーを淹れるためのルールがいくつかあり、もちろんコーヒー豆の品質も大切ですが、淹れ方によっても味は変わってしまいます。オーガニックやフェアトレードと豆の品質と味は別物で継続的に農作物を生産するための方法としては正しいと思います。

精製方法についても詳しく説明されていて、それぞれの長所や短所、風味の変化などもわかりやすかった。
大量に水を消費するウォッシュドは水資源が有るかが重要で環境にも影響が大きい。

スペシャルコーヒー、フェアトレード、Qグレード等々、色々な言葉で装飾されたコーヒーに惑わされず美味しいコーヒーを飲みたいですね。

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