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B・バレット復帰と大物加入で優勝か⁉2022スーパーラグビーチーム分析 ブルーズ編

Home ground: Eden Park
Coach: Leon MacDonald
Captain: Dalton Papalii

2021年スーパーラグビーAotearoaはスタートダッシュに成功するも途中失速し最終的にチーフスに抜かれて3位に終わり決勝を逃す。
トランスタスマンでは決勝でハイランダーズに接戦で勝利し優勝。

(2021スーパーラグビートランスタスマン決勝のレビュー投稿3つ)

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2022 Blues スコッド:

Hookers: Kurt Eklund, Soane Vikena, Ricky Riccitelli
Props: Alex Hodgman, Jordan Lay, Ofa Tuungafasi, Marcel Renata, Nepo Laulala, Karl Tu’inukuafe
Locks: James Tucker, Josh Goodhue, Sam Darry, Luke Romano.
Loose forwards: Taine Plumtree, Tom Robinson, Akira Ioane, Dalton Papalii, Anton Segner, Hoskins Sotutu, Cameron Suafoa, Adrian Choat
Halfbacks: Finlay Christie, Sam Nock, Taufa Funaki
First-fives: Beauden Barrett, Harry Plummer, Stephen Perofeta
Midfielders: Roger Tuivasa-Sheck, Tanielu Tele’a, Rieko Ioane, Corey Evans, Tamati Tua
Outside backs: Mark Telea, Caleb Clarke, Bryce Heem, AJ Lam,
 Jacob Ratumaitavuki-Kneepkens, Zarn Sullivan.
Unavailable due to injury: James Lay

大物スターの加入はニュージーランド全体が注目

ラグビーリーグの大スターのロジャー・トゥイヴァサ-シェック(RTS)の加入は、日本ラグビーを楽しんで戻ってきたB・バレットより注目されている。

昨年にリーグのチームから早期リリースでNPC(NZ州代表)でプレイしパフォーマンス次第では年末遠征でオールブラックス入りも期待されたが、オークランド地区の長期ロックダウンにより活動が全く出来なかったので叶わず。

長い期間試合をしてないだけでなくユニオン(15人制)は高校以来で約10年ぶりとあり昨年NPCでプレイを経験できなかったのは誤算でシーズン序盤はちょっと戸惑うかも知れない。
(以下のTwitterの時がプレシーズンマッチですがRTSのデビュー戦)

ポジション別の詳細(FW):

・移籍が多いFW陣でも相変わらず強力
フッカー(②):
元ABsのJ・パーソンズが引退してからブルーズの弱いポジションの一つ。
一番手は、昨年のレギュラーK・エクランドで決まりと思われるが、ラインアウトのスローイングが安定しなかったフッカーの控えの二人はそろってモアナ・パシフィカへ移籍。
数が足りなくなったフッカーの補強としてハリケーンズからR・リチテリーを獲得。スローイングは悪くないのでレギュラー争いに食い込むくらい活躍すればブルーズの弱点が解消されそう。
昨季の新人S・ヴィネカも将来性のある選手でラインアウトのスローイングが良くなればベンチ入りも多くなるかもしれない。

プロップ(①③):
昨年と同様いすれのポジションにもABsが二人いると言う贅沢なメンバー。個人的に昨年ABsから外れたA・ホッジマンの巻き返しにも期待している。
層が厚くローテーションで長いシーズンを乗り切れるのが強み。

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ロック(④⑤):
昨年のロックのレギュラーのP・トゥイプロトゥ、G・カール‐トゥイオティの二人が揃って日本に移籍してしまったのが気になるのは否めなく、2年目のS・ダリ―とクルセイダーズから獲得した元ABsのR・ロマノに期待大。

経験のあるJ・グッドヒュー、J・タッカーも十分にレギュラー争いに食い込める力があり昨年のレギュラーが揃って抜けても層は厚い。
ロックでも良いパフォーマンスをするT・ロビンソンが場合によってはロックで起用される場面も見られるかも知れない。

ルースフォワード(⑥⑦⑧):
⑥A・イオアネ⑦D・パパリィイ⑧H・ソトゥトゥと全てABsで固められて凄いメンバー!筆者の推し仕事人のT・ロビンソンが6番で使えないのは勿体ないが、序盤ABsが休養する場合はロビンソンが6番に入ってチームを引張ってくれそうで頼もしい。若手の成長もあり層が厚いポジション。

キャプテンになったD・パパリィイのリーダシップ(写真下)にも注目したい。

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ポジション別の詳細(BK):

・B・バレットの復帰で10番問題解決も・・・
ハーフバック(⑨):
昨年トランスタズマンで活躍してABs入りしたF・クリスティーが今年も9番を背負うことになるか。クリスティーとレギュラー争いをしたJ・ルルーが海外に移籍も経験豊富なマオリABsのS・ノックが居るのは心強い。

ファーストファイブ(⑩)
サントリーで思う存分楽しんで今季ブルーズに帰ってきたB・バレットがブルーズの10番問題を解消してくれる。昨年のアイルランド戦の脳震盪の影響がまだあるのが心配。
B・バレットが欠場の場合は、勝負強いH・プラマーが有力だがプレシーズンマッチで試されたS・ペロフェタ、Z・サリヴァンも候補に挙がる。

ミッドフィールド(⑫⑬)
最初に触れたリーグの大スターRTSのポジションはどこ?と言う話題がNZでは盛り上がったが、ユニオンのブランク等を考えればウイングからと思いきやプレシーズンマッチが始まる前にヘッドコーチは12番で使う事を明言!

プレシーズンマッチ初戦のブルーズでのデビュー戦は、大雨の中でRTSの持ち味のキレのあるランが発揮できずに終わった。翌週の試合は快晴で期待されたが目立った動きとは言えないままプレシーズンを終えた。

RTSが12番で持ち味を出して良いパフォーマンスが出来ればABsの13番のポジションを取りそうなR・イオアネとのコンビで相手には恐怖になるだろう。
問題は、リーグから移籍してきた人が乗り越えなければいけないブレイクダウン、これをクリアしないといくらスターでもレギュラーを取るのは難しい。プレシーズンを見る限りは戸惑っている感じがあり慣れるまで時間がかかるかも知れない。始めはウイングから使った方が無難か。

RTSが12番で苦戦するとH・プラマー、タニエル・テレアの若い二人がレギュラー争いに食い込んでくることもありそう。いずれにしろRTS次第。

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アウトサイドバック(⑪⑭⑮)
ABs復帰に燃えているC・クラーク(写真上)は、プレシーズンマッチで突破力は勿論の事、キックオフ(アタック側)の空中戦でも強さを見せてABsセレクターに早くもアピールして開幕から11番で大暴れしそう。
14番は決定力のあるM・テレア、ベテランのB・ヒーン昨年の新人のAJ・ラムで熾烈なポジション争いになりそう。

リーグのスターとRTSとB・バレットの復帰で騒がれているなか、筆者が一番注目しているのは15番が誰になるか。昨年のAotearoaではS・ペロフェタが良いパフォーマンス、トランスタスマンではZ・サリバンが持ち味のキックを使って活躍、今年はどちらが15番のジャージを着るのか注目される。

昨年のNPCではペロフェタが走って良し蹴って良しの大活躍でタラナキの快進撃の立役者だったのは誰もが認めた。いよいよ素材が開花したペロフェタがスーパーラグビーレベルでも15番で良いパフォーマンスをすればブルーズのBKに安定感も出てきてABsばかりのタレントぞろいのクルセイダーズにも対抗できそう!

筆者が注目する新入り:

元ABsで31キャップをもつ36歳のベテラン、ルーク・ロマノ
(写真下、クルセイダーズ所属時のロマノ:2020年EdenParkにて筆者撮影)
クルセイダーズには現ABsの二人だけでなくABsに近い選手も二人いてロマノの出番はここ数年減っていき昨年は僅か2試合の出場にとどまった。

強靭な体でフィジカルが強く仕事量も多いロックで長年クルセイダーズを引張って来たが出場機会を求めてロックのレギュラー二人が抜けたブルーズと契約で今季のブルーズのFWを支える存在になるか。

36歳と年齢は重ねたが昨年のNPCを見る限りではまだまだ元気で、何よりも経験豊富でリーダーシップもありブルーズにプラスになる事間違いなしか。

ロマノが活躍すればブルーズが勢いに乗るかも知れない要注目!

2020Rugby  vs クルセIMG_7548 (2)

もう一人は、ドイツ人で初のスーパーラグビーの選手となるNPCタスマンで力をつけてきたアントン・セグナー。
タレント揃いのルースフォワードのポジションに食い込むにはまだまだ早いかも知れないが、モアナ・パシフィカやオーストラリアのチームと対戦では、セグナーのプレイが見る事が出来るかもしれない。

Gains: 
Tuivasa-Sheck (Warriors); Beauden Barrett (Japan); Jordan Lay (Auckland); Riccitelli (Hurricanes); Romano (Crusaders); Tucker (Brumbies); Funaki (Auckland); Corey Evans (Auckland); Tua (Northland); Suafoa (North Harbour); Choat (Auckland); Segner (Tasman)
On the move: 
Blake Gibson (Hurricanes); Emoni Narawa (Chiefs); Otere Black (Japan); TJ Faiane (Japan); Gerard Cowley-Tuioti (Japan); Patrick Tuipulotu (Japan); Jacob Pierce (Japan); Ray Nuia (Moana Pasifika), Luteru Tolai (Moana Pasifika); Jonathan Ruru (France); Dillon Hunt (Retired)

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RTSと日本から帰ってきたボーデン・バレットの二人が加わりR・イオアネ、も居るしC・クラークが調子を取り戻せば手が付けられないBKになりそう。

このBKを活かせるかはFW次第だが、移籍した選手が多い割にはメンバーは充実しているので、スクラムは問題ないとしてラインアウトと15番が安定したら優勝が見えてくるかも知れない。今年こそクルセイダーズに勝てるか?

※ロマノ以外の写真は、スーパーラグビートランスタスマン決勝で筆者撮影

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