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ブランビーズの逆襲で大接戦！レビュー　準決勝②　ブルーズ v ブランビーズ

NZ-Rugby-Tommy「松尾智規 ニュージーランド（NZ) 在住ラグビーライター」

スーパーラグビー・パシフィック2022準決勝②
最後まで目が離せない、ワクワクドキドキする試合だった。
（※トップの写真は2021年の試合で筆者撮影）

試合の立ち上がりは、ブランビーズ12番シモネがブルーズ15番S・ペロフェタのタックルを弾き飛ばして、そのまま走り切ってトライ。
これでブランビーズが勢いに乗るかと思うような雰囲気だった。

しかし、ブルーズがボールを支配して攻撃出来るようになると状況が一転。今季の持ち味の一つでもある早いボール出しから一気にチャンスを掴む展開に持ち込み前半で2トライを奪い20－7と前半リードで折り返した。

前日のクルセイダーズの試合と同じスコアーで前半を折り返したのが面白かったが、前日と違いリードされているチーフスとは一味違った反撃で試合を面白くしたブランビーズだった。

プレビュー投稿（以下のリンク）でも書いたように、ブランビーズの一番の得点源でもあるラインアウトからのモール攻撃がこの試合でも活かされ、後半の二つのトライは、いずれも得意分野からのトライで反撃してブルーズをじわじわ追い詰めることに成功した。

しかし一点足りなかったのは、後半一つ目のトライ後のコンバージョンを外したことか。ここで6点差にすれば1トライ、1ゴールで逆転の範囲になるが、8点差だと2回スコアー(例えば1トライ、1ゴール＋何かしらの得点をもう一度)をしなければいけない状況になるので、この差はかなり大きくプレイしている選手のプレッシャーのかかり方も大きく違いが出てくる。

ブランビーズの後半2つめのトライ後ののコンバージョンは成功して20－19と1点差まで詰め寄った。残り時間僅かながらもボールを奪い返してチャンスがあり、トライを取らなくてもPGまたはDGで逆転の場面になった。

そして10番ロレシオがDGを狙った・・・

しかしブルーズのプロップ、O・トゥンガファシがチャージに成功し、その後ブランビーズがボールを確保できずに、ブルーズがボールをタッチに蹴りだして試合終了でブルーズが決勝行を決めた。

プロップなのにチャージした後にしっかりと相手にプレッシャーに行っているのが凄い。今年のトゥンガファシはワンランク上がった感がある。

試合のキーポイント

いくつかあるが、あえて最後のDGの場面を挙げてみる。

最後の攻防は、ブルーズ陣だったのでPGで逆転されるブルーズは反則はできない状況だった。ボールを保持していたブランビーズからすると、反則を恐れるブルーズがブレイクダウンを積極的に絡み辛くなることから、40Mを超える距離でDGを狙いにいかずに、じっくり攻めてフェーズを重ねてじわじわ前に行き、もう少し距離が近いところで狙った方がより確率が高かったと言えるだろう。

まだまだ経験の浅いロレシオが焦ってしまい長距離なのに慌ててDGを狙いチャージされた。
数試合前のブルーズも同じ状況だったが、焦って直ぐにはDGを狙わず、ペナルティーアドバンテージ付きの保険として得た状況で尚且つゴール正面で狙いやすい距離で確実にボーデン・バレットがDGを決めてブランビーズにサヨナラ勝ちをしたのは、記憶に新しい。
二つの状況は似てるが、ボーデン・バレットの経験と冷静な判断で決めやすい環境を作ってからDGを狙いに行った事から、実際は大きな違いがある。

プレビューで触れた司令塔(10番)対決は、格の違いを見せつけた。

Blues 20
(Hoskins Sotutu, Mark Telea tries; Stephen Perofeta 2 con, 2 pen)
Brumbies 19
(Irae Simone, Lachlan Lonergan 2 tries; Noah Lolesio con).
HT: 20-7

後半ブルーズは無得点なのがちょっと心配？？


ミスが少なく前日の試合と違って引き締まった試合となった。やっぱり接戦の試合が面白い。大きな声では言えないが、ブランビーズが勝てば、クライストチャーチでクルセイダーズとの決勝になるので観に行けることから、それも期待していたのは内緒。

来週のEden Parkでの決勝は、ブルーズ v クルセイダーズ
むちゃくちゃ盛り上がりそうで楽しみです。

ニュージーランドは今は冬で後遺症の症状が酷くなりやすく、更新が遅くなっています。下書きはある程度していたのであとはまとめるだけでしたが、ぎりぎりの更新でちょっと焦ってました。

決勝のプレビューも書く予定ですので、あまり見てもらえてないかも知れませんが、見ていただけると嬉しいです。

決勝は、完売になっているようでNZのニュースでも盛り上がってます。

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