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勇気を出さないと、「リアル」は見えない。

こんにちは。ナッツです。

今日は、「皆が避けたくなるものに、欲しいデータは転がっているよね」みたいなお話をしたいと思います。

このタイミングだからできることは何?

この記事を執筆している段階では、もう今年度も残すところあと3ヶ月ほどになっています。

今年度中にする予定のイベントがありまして。今度、なるべく多くの数の保護者の方を交えて「勉強会+意見交流会」をやろうかなと思っています。

具体的には土曜日の昼くらいに、保護者相手に1時間ほど講義形式でお話し、その後は懇親会をしつつ、意見交換・お悩み相談を行うものです。

もう残り数ヶ月を切った時に、このタイミングで「生徒と保護者と自分の利益になることってなんだろう?」
と考えてみたところ、「保護者と膝を突き合わせて、お互いの教育に関して答え合わせをする」という結論が出ました。

原始的な欲求のようなものに、「相手が本当のところ何を考えているか知りたい!」という感情は確実にあると思うのですが、それが「教師」と「保護者」になった途端にどこかタブーめいた雰囲気が出てしまいます。

僕も保護者の皆さんと意見交換会のようなことをするなんてあまり考えたことがありませんでした。

いつもは、年度当初のクラス開きの時に生徒と保護者の皆さんにしっかりと価値観を示すことで、「あーこの教師はそういう意図で指導するんだ」と理解してもらいます。

でもこれだと、僕個人のやり方しか伝わらないし、僕以外の人が担任をした時にリセットされてしまうんです。

これが結構取りこぼしというか、保護者にとっても学校側にとってもコストでしかない。これは、個人への信用があるけれど、組織への信用が固まっていないから起きることです。

だったら、個人的な価値観が分かってきて、なおかつ信頼もされている(はず)のこの時期に、お互いの教育の仕方をオープンにして、「あー”学校”はそういう意図で指導するんだ」って状態を目指すことで「個人のレベル」の先にある「組織のレベル」で信頼される流れを作れそうだなと思いました。

学級開きの時と違うのは、この時は『担任の価値観』を理解してもらうのみだったのに対して、今回は担任が『保護者目線の価値観』も聞き入れる。双方の普段考えていることを交換した上で、

共通の1つの答えを探っていく会でもあります。

きっと意見の合う保護者さんもいれば、合わない保護者の方もいます。

大事なのは、それを恐れないこと。

腹を割って話した上で、「意見は合わないけど、お互い子どもの利益になることしたいね」となればOK。

どうやって集めよう?

週に1本学級通信ブログを出していて、それは保護者にも公開しています。この時点で大した自信です。

ある程度読んだことのある保護者がいれば、どんな感じの話を聞けるかがイメージできるので説明が不要でラッキーです。

ですが、基本読んでいないと思うので、普段読んでいない人のために再度案内のQRコードを送付。

そこに案内ページと参加の可否を聞くアンケートフォームを設置しておきます。

ここで問題なのは、「土曜日にわざわざ学校に足を運ばなければいけない」ことです。

普通、みなさん忙しいので、行かなくてもいいものには行かないと思うので、行きたい理由をこちらで設定する必要があります。

このあたりは僕の得意のなぞなぞで、「わざわざ行きたくなる理由はなーんだ?」という問いに対しての答えは、

「その会場でしか見れない子どもの写真を掲示」

だと思っています。

コロナ禍で色んなイベントに来場制限があるので、保護者の方は基本的には子どもたちの学校での表情を知りません。

だからこそ、自分の子どもの表情や、子どもの話題に出てくる「友だち」の表情も見たいはずです。

それを見れるようにして、5人以上集まったら開催しようと思います。

ところで、どうして「勉強会」なの?

端的に言うと、ここでも「土曜日にわざわざ学校に来た人のメリットを保証するため」です。

どんなメリットを提供できるのかを考えてみた時に、僕たちができるのは、「保護者が子どもに使えるテクニックの提供」です。

僕たちは教師という仕事でお金を頂いている以上、保護者の方や一般の方とくらべて教育に関するノウハウやスキルを持っていて当然だし、それを言語化できて当然だし、今言った事を保護者も当然のことだと思っています。

なお、ここのnoteで発信するのも、学問に携わって給料をもらう職業なんだから、月に1回は原稿用紙2枚分くらいの「読み手の知的好奇心を満たすnote」は書けるよねっていう、ドSな動機でございます。

この教師が持っているスキルを、普段保護者の方は見えるはずがなく、見えるものは”学校から帰ってきた子どもの表情”という「結果」のみです。

結果が伴わなかった時に、教師のやり方に対して納得がいかなかったら衝突が起きてしまうのは自然な流れでして、この問題を解決するためには、保護者が教師のすることに対して、「自分よりも深い意図があるはず」と感じてもらう必要がある。

ここに行き着くためには教師が保護者に対して「圧倒的なスキル」と「想像もつかない意図」を事前に知っておいていただくのが1番の近道。

それを叶えるのが、保護者に対して「こんな子どもたちへのアプローチがありますよ」といった「セミナー」になります。

Nゼミを保護者相手にする感じ。

講義内容の例を一つ取ると、「ペップトーク」という、僕がよく使うモチベーションを上げる方法をレクチャーしようと考えています。

他にもアドラーやら、行動デザインの話、褒め方叱り方の注意点など。

それらを保護者の方にも役立てる形に変えて紹介することによって、うまく行けば家庭でも足並みを揃えて子どもたちの指導を行うことができるので、良い意味でズブズブの関係になれます。なんならそれ狙いです。

そこまでうまくいかなくても、少なくとも「プロである教師はここまで考えながら一つ一つの指導をしてくれているのか」と感じていただく。

足並みを揃えるにしろ揃えないにしろ、お互いが知っているという状況が大事なので。

そこに加えて、「学校ができることとできないこと」もどんどんシェア。

テクニック論ではないものの、これは学校の取扱説明書のようなもので、保護者の方には知っておいてもらった方が、お互い要らないストレスを感じる必要がなくなります。

ココをきちんと説明できていないから、間違った学校の使い方になってしまい、それが結局学校に対して失望することにつながってしまう。

おっかなびっくりになって「タマゴは電子レンジに入れちゃダメ」と説明することを躊躇した結果、爆発が起きてしまい、さらなる厄介事が発生するようなもので、この問題は、「この電子レンジはタマゴは使えないんです」と説明することで回避できる。

皆が避けたくなるものに、欲しいデータは転がっている

こうして、

  • 子どもとの関わり方、声の掛け方

  • 学校の指導の目的、意図

  • 学校でできること、できないこと

  • 学校と保護者の間での認識のズレの整理

を基本に双方向で話すのですが、読んでお分かりの通り、結構展開によっては生々しい話になります。

だから誰も今までやらずに、こういったことが避けられがちなことなんじゃないかな?って思うんです。

教師が偉そうに講義をするなんて普通に考えたらイタイと思われるかもしれないし、保護者と教師が互いの「日頃疑問に思っているけど言い辛い部分」を話すのって怖い。

だからこそそれをやってみた「データ」がない。てことは、その「データ」は貴重なものになる。

案外腹を割って話し合ったほうがわかりあえて、無意味な衝突を防げるんじゃないかという仮説は個人的にイイ線いってると思います。

どちみち人が集まらなかったらネタになるし、人が集まったとして、もしもウケが悪かったら「自分が”正しい”と思っていたことが必ずしもそうでない」と分かるので、理論上『いいこと』しかないんです。

我が子を通わせている学校ってどんな考え方をしているのかを知ってもらい、コチラも自分の働いている組織について保護者がどんな本音を持っているかを知る。

それが双方が子供を教育していく上での新しい形の「安心」につながるので、うまくいくと学校と家庭がめちゃくちゃ連携が取りやすくなるはずです。

そんな高尚な理由を掲げていますが、

シンプルに自分のノウハウがどれだけ受け入れられるかを知りたかったり、このような会を学校がやったらどんなことになるのかを知りたいという興味の方が強いです。

ガチンコの答え合わせをしに、コチラから仕掛けたいと思います。

アンパンマンみたいな結びになりますが、最後に必要なのは小手先のテクニックではなく、「正面からぶつかる勇気」です。やらない理由が「勇気」ならやりましょう。

以上です!

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