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ニュージーランドで暮らす③「フラット」には気をつけろ!

日本にない「フラット」の概念

ニュージーランド滞在で、適切な住居を見つけたい。エアビ―で泊まる場合、数か月住むとなると、懐が痛くなってきます。そこで、家に住む選択肢が出てくるでしょう。
しかし一軒家に住むのは、短期間の場合、契約に難航します。そこで出てくるのが、フラットという選択肢。費用もリーズナブルな設定になっていることが多いです。まず、用語解説から始めましょう。


フラット(flat)とは?

「フラット」とは、シェアハウスの一室です。一般的に、フラットとは、一般的に共同生活をする一部屋を指します。そこに住む人々を、「フラットメイト」と呼びます。一つの住居に複数の個室があり、共有の設備を皆で使うため、非常に合理的です。

つまり、大きな一軒家は高くて住めない。
みんなで家賃を出しあって、一つ屋根の下に住む。
そうすれば、広いキッチンや、リビングを共有して使えるよ、とこういう仕組みです。

そこの家に、オーナーが住んでいることもあれば、住まずにひとりひとりから家賃を徴収する、あるいは誰か代表を立てて、その人に全員分の家賃徴収を任せて管理させる、というケースがあります。

オーナーは収入を得られ、オーナーと利用者がWinWin(ウィンウィン)に暮らせる仕組みで、ニュージーランドではこの仕組みが普及しています。異なる背景や関心を持つ人々が一緒に住み、合理的だからです。

利用者は主に、学生や独身などの単身者や、カップルや母子が多いようです。また、家の離れや、二階建てのどちらかをオーナー、どちらかを賃貸にして、貸し出す形のフラットもあります。年齢や職業に制限されるものではありません。

フラットに住むメリット

*家賃、光熱費、水道代などの費用を安く抑えられる
*一人暮らしよりも広いスペースを使えたり困った時は助け合える


フラットに住む注意点やデメリット

*メイトとの共同生活が合うかどうか
*ハウスルールは気休めで、大事なのは暗黙知を守ること
*オーナーまたはメイトが自己中心的な性格だと最悪
*オーナーまたはメイトが他人への配慮がない人だと最悪
*鈍感力が必要
*繊細さんは、価値観の合う人と出会えなければ生き地獄

つまり、共有スペースの清潔さや買い物、家事の分担など、ルームメイトやオーナーとの相性、コミュニケーションの取り方によって、意見の相違が生まれ、住み心地が悪くなることもあるので、非常に上手くいくかどうかは難しい。

異なる文化やバックグラウンドを持つ人々との交流の機会は素晴らしいものですが、文化や習慣が違えばトラブルになります。自分の常識が他者の非常識と心得ましょう。また、住まいは一度住み始めたら、すぐ変える、というわけにはいきません。ですから、負の経験値を積まないように、十分吟味して決めていきたいものです。

ちなみに…

筆者もフラットを経験しました。

ハッキリ言いますが、「最悪」でした。
フラットメイトと、暮らしの「常識」が違ったので、非常に苦労しました。このまま暮らせば、メンタルが崩壊すると思い、最後は飛び出すようにして家を出ました。

その時、様子を見ていた、他のフラットメイトから、最後にかけられた言葉がこれです。



「みんな、苦労してこの国に来ているんですよ。この家を出ていった方がいいですよ。みんな、そうやって苦労してきているんですから、あなたも苦労しないと」


私は「こうやって苦労してきた」という他人の歴史は、私にとっては関係ない話です。歴史を引き継ぐ必要はないでしょう。

「私は苦労したからあなたも苦労しなければならない」という考えはよくあります。しかしそれは、助言ではなく「呪い」 です。

私はこの呪いを断ち切るために、この記事を書きました。負の連鎖はここで止めたい。私のような失敗がないよう、どうぞフラットを契約する方はよくよく考えて、気をつけてください!



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