暑くなるこの時期「食中毒」に気をつけよう
気温差が激しい今日この頃、
体調いかがお過ごしでしょうか?
熱くなってくると注意したいのが食中毒です。
食中毒を起こす細菌は、特別なものではなく、
・土の中
・水
・人体や動物の皮膚や腸内
にも普通に存在しています。
細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、
その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。
一方、ウイルスは、細菌のように食べ物の中では増殖しませんが、食べ物を通じて体内に入ると、人の腸管内で増殖し、食中毒を引き起こすことになります。また、ウイルスは低温や乾燥した環境中で長く生存します。
食中毒の基本的な対策3原則
食中毒の細菌に対する対策は主に3つあります。
①つけない(洗う・分ける)
まず、調理の前に手を洗うことは大原則です。
また、肉を触った後に別のものを触る場合も手をよく洗いましょう。
まな板も、その都度きれいに洗うのがベストです。
②ふやさない(低温で保存)
多くの細菌は高温多湿で活発になるので、10℃以下の冷蔵庫に入れて保存することで、細菌の増殖を抑えられます。
ただ、冷蔵庫も絶対ではなく、細菌の増殖をゆっくりにしているだけなので、できるだけ早く食べることが重要です。
③やっつける(加熱調理)
基本的に加熱調理で死滅する細菌が多いので、しっかり中まで加熱することが重要です。
また、まな板や包丁などの調理器具も熱湯などで加熱することで、細菌の死滅を狙えます。
食中毒を起こす主な細菌とウイルス
食中毒を引き起こす代表的な細菌とウイルスを8つ紹介したいと思います。
加熱の有効性等それぞれの細菌・ウイルスで異なるので、注意してみてください。
①サルモネラ菌
牛、豚、鶏などの腸の中にいる細菌です。
十分に加熱していない卵・肉・魚などが原因となります。
②黄色ブドウ球菌
人間の皮膚、鼻や口の中にいる菌です。
傷やニキビを触った手で食べ物を触ると菌が付きやすくなります。
③腸炎ビブリオ菌
海水中に存在し、生の魚や貝などの魚介類の表面に付着しています。
④カンピロバクター
十分加熱されていない肉(特に鶏肉)、飲料水、生野菜などが原因となります。また、ペットから感染することもあります。
また、食中毒だけで終わらずに、感染した1-3週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などの症状が出てくる場合があります。
これを「ギラン・バレー症候群」といい、カンピロバクターによる食中毒を先行感染として発症します。
このような症状を少しでも感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。
⑤腸管出血性大腸菌(O157・O111)
牛や豚などの家畜の腸の中にいる病原大腸菌です。
⑥ノロウイルス
⑦アニサキス
アニキサス幼虫が寄生している魚介類を生のまま食べることで発症します。
長さ2~3cm、幅は0.5~1mmと、目視での確認ができます。
⑧ウエルシュ菌
人や動物の腸管や土壌などに存在する細菌です。
ウェルシュ菌は酸素の少ない環境で育ってしまうため、粘性の高い煮込み料理の鍋底近くは要注意です。
特に深い寸胴鍋で調理する場合はよく書く混ぜることが重要です。
実は私は昨年、おそらくこのウェルシュ菌に感染しました。
暑い8月の夜にすき焼きの残り鍋を常温放置してしまい、翌日よく加熱して食べましたが、下痢を引き起こしてしまいました。
一度増殖してしまうと、芽胞というものが出来てしまい、これは「100℃、6時間」の加熱にも耐えるくらい恐ろしいものだそうです。
みなさんも注意してください。
さいごに
様々な食中毒の原因菌・ウイルスを列挙してきました。
「これはただごとな腹痛・下痢じゃない」
と思ったらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。
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