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自分にとって大事な言葉#4

「無為にして為さざるは無し」

これは『老子』の中の言葉だ。
正しくは、「道は常に無為にして而も為さざるは無し」

「無為」「作為的でない」と考えるとわかりやすいと思う。
つまり、「物事の道理は、常に作為的でなく、作為をなくせばできないことは何もない」と意訳するとわかりやすいと思う。

もう一歩踏み込むと、「作為的でない」は「自然体」という言葉に置き換えるとしっくりくると思う。
つまり、「物事の道理は、常に自然体で、自然体でいれば、できないことは何もない」と考えるともっとしっくりくる。

では、自然体って何?ということについて考えよう。
例えば好きなことをやるときは、すごく楽しくて、自分から進んでやることが多いと思う。それは、内発的動機付けといって、楽しいから、自らやりたいからやっているという動機の元に行為を行なっていることをいう。
次に、頑張るとご褒美があるからとか、メリットがあるから頑張ってやろうとする状態や、叱られたくないからやろうという状態は、外発的動機付けという。

内発的動機付けと外発的動機付けのどちらがより良い成果が生まれるかといえば、
内発的動機付けである。
そして、内発的動機付けからの行いは自然体に近いと思う。また、より長く続けられて、より良い結果が生まれる。事実、オリンピック選手や優秀な研究者などの方々は、内発的動機付けで活動している方が多いといわれている。

逆に、外発的動機付けは、より作為的で、短期的には良い結果が生まれる可能性があるが、長続きせず、長い目で見れば内発的動機付けより良い成果が出せない傾向にあるといわれている。

立ち返ると、「無為にして而も為さざるは無し」は、「内発的動機付けによって行うことは、自然体に近く、できないことは何もないといえるぐらい、良い成果が出せやすい」と考えればわかりやすいと思う。

しかし、現実に生きていれば、自然体ではなく、どうしても必死に頑張って乗り越えなければならない時がある。外発的動機付けで乗り越える場面もある。それは好きでやっていることでもそういう瞬間は幾度もある。その時は、短期決戦でしっかり頑張ろう
しかし、基本的には、長い目で見て、自然体で内発的動機付けでやることをお勧めしたい

まずは、進んでやりたいことを選んでみて、やりがいを感じながら長く続けてみようではないか。

今回は、モチベーションと成果というテーマで考えてみたが、他のテーマで考えてみても示唆に富んだ考え方ができるので、ぜひ建設的な結論になるように考えてみてほしい。



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