四角い性格

と、言われたことがある。
「”まるい”なら聞いたことがあるけど、”四角”ってなんだ??」
性格の表現あれこれの話。


◆人見知りで壁をつくりがちな質なので、おそらくそれを形容した言葉だろう。四角形は上下左右どこと当たっても直線的、まさに壁だ。まるい性格との相対関係で比喩したのかもしれない。
しかくい性格、なかなかにうまい表現である。

◆「”まる” や ”四角”があるなら他の図形でもいけそう」この短絡的な発想に基づき、他の図形表現を考えてみた。

三角 ・・・ とがってそう、ツンツンした性格か
四角 ・・・ 壁、会話に面が張られている印象
五角 ・・・ 大きそう、”大”って字の頂点を結んだら五角形
六角 ・・・ ハニカム構造、安定してそう
七角 ・・・ 縁起がよさそう

ちょっと無理があった気がする。三角あたりはまだ使えそうだが、七角に至ってはもはや図形と関係ない。発車を見切りすぎたようだ。

◆性格表現といえば他にもある。かたい・やわらかい、温かい・冷たい。どの表現も言いえて妙。ひとつの形容詞だけで為人がそれとなく伝わるのは言葉のおもしろいところだと思う。

◆しかしこういった比喩にはつきものだが、背景が共有できてないと伝わらない。”四角”も人見知り・壁をつくるという自分自身の性格を認識していなかったら、伝わっていなかったかもしれない。そこが難しいところ。

◆逆に言えば、背景が共有できてさえいればどんな表現でも通じるということだ。百年後には「光沢のあるシルバーみたいな性格ですね」といったセリフが茶飯事トークの中で繰り広げられているかもしれない。


性格表現って色とりどりでおもしろいですよね。
あ、”光沢のあるシルバーみたいな性格”に心当たりがある方、
ぜひご一報ください。

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