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07入院生活には独特のルールがある

ここまでは、おもに入院するにあたっての心がまえについて書いてきました。ここからは、実際に入院してからのルールと、そのつき合い方を見ていきましょう。

もちろん、ルールなど知らなくても安心して過ごせるのが病院です。しかし、自宅での生活とは違うところも多く、事前に準備を行なっておくに越したことはありません。それにもかかわらず、これらについて詳しく説明してもらえるタイミングは、たいてい入院する当日になります。

たとえば、入院中にインターネットを使いたいと思い、モバイルWi-Fiルーターを持ち込んだとします。しかし、病院のルールによっては、Wi-Fiやブルートゥースの使用が許可されていないこともあるのです。かつて私が入院していた病棟では、携帯電話の電源を入れてはいけないルールがあり、インターネットが使えないどころか、家族とも連絡が取れずに困ってしまった経験があります。

たとえば、タオルが必要なときは、メールなどで家族に連絡できれば、すぐに持ってきてもらえると思います。ところが、携帯電話も使えないとなると「新しいタオルがほしい」と伝えるだけでも、誰かが面会に来てくれるのを待たなくてはなりません。もちろん、念願のタオルが届くのは、その人が次に病院を訪れる日になってしまいます。とても幸運なことに、私の場合は、毎日のように家族が面会に来てくれたおかげで、そのような目には遭わずに住みました。けれども、家族が遠方に住んでいたとしたら、困っていたと思います。

このように、入院は、治療を受けるだけでなく、自宅や世間とは違った決まりを守って生活をしなければなりません。その中で、疑問や戸惑いが生まれることもあるでしょう。でも、心配はいりません。病院にはどのようなルールがあるかを、あらかじめ知っておけば、入院生活を具体的に想像でき、安心して過ごせるようになると思います。

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