くじごじ

それは18時前からあらわれる。
ぞろぞろぞろぞろどこからともなく集まる人の群れ………
自転車では横切れない。いったん自転車を降りて群れが途切れるのを待つ。なんだこれは、、!?……え!!ここに駅あった!??退勤か!!

というのが東京にはたくさんあって「普通に働く人々」の姿がすごくはっきり可視化されてんなって思います。多分そういう風に働いてる人がたくさんいるのは日本だけじゃないけど、こう、どうしても途切れない人の群れ、かたまりを毎日見る事って私は今まであんまりなかったというか、私がそういう世界から離れすぎていたのかもしれない。

私の友達とかは結構な頻度で残業してる人多いから逆に夜にこういう人たちをいっぱい見る事って少ないんじゃないかと思ってたら、退勤ラッシュも普通にすごいね。

もうすぐ働き始めて一年になる。
私はワーク=ライフ生活で生きてきた人生だったから切り替えとかがない生活に、くじごじという枠が生まれてちょっと安心感がある。

くじごじという働き方、仕事の効率がいいかはわからない。在宅がある分ある程度集中できない時はちょっとテレビ見ちゃお、おやつ食べちゃお、10分寝さして、とかできるけどオフィスでお互いが見張りをしてる状況でパソコンに張り付いてる働き方、眠いよ~って思いながらなんとなく手を動かしている時間、なんだろな。

私はあんまりミーティングとかもない感じの仕事なのでなおさら、くじごじパソコンに向かうの結構ハードだね。逆にミーティングとかがいっぱいあってそれの準備とかしてるとくじごじ全然足りないかも。だから残業するのか。
さっきのミーティングあれは結局どういう事だったの?あーあの人はこういう人だからそういう事言うんだよ。みたいなそういう会話とか、意外と時間を食うね。まあ仕事したくないからだらだら喋ってる時もあるし。

私!!人と働いてます!社会の一員!属している!!!うれしいね。私が仕事してる事を見てくれる人がいて私も人を見ている。人に見られてこそ自分の存在を自覚する。

みんながんばってるよなぁ~。

なんかさあ、こうして「普通」がすごくしっかりはっきり見える東京ってそれはそれで闇深い?って思う事もあるけど、まずはその「普通」に近づいて、また色んな生き方を想像しやすくなった。

それでもきっとみんなそれぞれ自分にしかない楽しい事とか苦しいこととか抱えてて、自分だけの小さい世界に帰っていくんだろうな~

今の私のなんだかよくわからない「普通」に属したり属さなかったりする位置を楽しんでいます。

珍しく自分から飛び込んでいきたい世界を見つけてもその世界は私をそんなに求めてないって事あるよね。あれ、世界のみんなが私の事好きだと思ってたのに。ん、何の話?


(な)

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