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50代、中学生当時の国語の教科書にあった、おれは おまえたちの 大将でもないし 敵でもないが、、、大関松三郎 詩集『山芋』から「虫けら」

※2013年にMIXIに書いた日記を編集しました

おれは おまえたちの 敵でもないが
ってフレーズ 確か国語の教科書に載ってた
なんだったのか、、確か
農民である作者が畑にくわを立ててその土の中から出てきた虫や生き物に対しての言葉、、


なんか思い出して検索したがなかなか見つからなかったが、、見つかった。↓
おれは おまえたちの 大将でもないし 敵でもないが
おれは おまえたちを けちらかしたり ころしたりする
おれはこまった
おれは くわをたてて考える

だが虫けらよ 
やっぱりおれは土をたがやさんばならんでや
おまえらをけちらかしていかんばならんでや
なあ

虫けらや

虫けらや

詩だった。
大関松三郎 詩集『山芋』の中の 『虫けら』 という詩だった。


『敵でもないが』 って 歳を重ねれば重ねるほどに思うことだな。
若さは 物事を極端に 『敵と味方』 の2つに 極端に分けるよね。
でも違うんだな。 

正義の反対は悪じゃない、もう一つの正義だ!(野原ひろし!)笑



大関松三郎 詩集『山芋』から「虫けら」

一くわ どっしんとおろして

ひっくりかえした土のなかから

もぞもぞと いろんな虫けらが出てくる



土の中にかくれていて

あんきに暮らしていた虫けらが

おれの一くわでたちまち大さわぎだ



おまえは くそ虫といわれ

おまえは みみずといわれ

おまえは へっこき虫といわれ

おまえは げじげじといわれ

おまえは ありごといわれ

おまえらは 虫けらといわれ



おれは 人間といわれ

おれは 百姓といわれ

おれは くわを持って 土をたがやさねばならん

おれは おまえたちのうちをこわさねばならん

おれは おまえたちの 大将でもないし 敵でもないが

おれは おまえたちを けちらかしたり ころしたりする



おれはこまった

おれは くわをたてて考える



だが虫けらよ 

やっぱりおれは土をたがやさんばならんでや

おまえらをけちらかしていかんばならんでや



なあ

虫けらや

虫けらや


この作者、、なんと 戦争で18歳の若さで亡くなってたらしい
2024年に知った、、、最初で最後のこの詩集も、死後
知人が、尽力して発表したらしい

戦争、絶対反対


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