「銃・病原菌・鉄」を読んだ。
結論、上巻の内容はかなり刺激的で面白かったが、後半は途中でダレてしまった。
上巻の内容は、ヨーロッパなど発展している国を「持てる者」、アフリカなど発展途上国を「持たざる者」とし、なぜ持てる者と持たざる者が存在してしまうのかということを歴史から紐解いていった。
紐解いていったといっても、いわゆる世界史で学ぶ直接的原因(コロンブスがアメリカ大陸を発見し~のようなこと」のさらに奥の、「なぜそのような出来事が起こったのか」というところを一番最後まで深堀していった。
下巻では上巻で深堀した内容の妥当性を実例から検証していった話である。
上巻は知識として「へ~そうなんだ!」と思わせられる内容が多く刺激的だったが、後半は上巻で得た知識をただなぞるだけで退屈だった。
(本当は上巻の内容を鵜呑みにするだけでなく自分で検証したりしながら読んだ方が良いのかもしれないが、そのような時間や体力がなかったのでできなかった。)
ここから、印象に残った文章を引用しながらコメントさせていただく。
ちょっと考えればわかることなのだが、歴史書は歴史書を記した人の目線でしか書かれない。日常生活でもそうだが、客観的に見えている事実がそれは360度どこから見ても事実なのかという意識は大事であると感じた。
この物語の背骨の一文。
自分は考えたこともなかったので、はっとさせられた。
詳細は割愛するが、先進的社会である白人と未だに貧しい黒人、知能の差は存在しない。
文化を除けば本当に肌の色しか違わないのだ。自分は様々な分野でどちらかといえばレイシストよりの思考の持ち主だが、いわゆる人種差別というのは違うんだなと思わされた。
技術発展をするには、発展させる人がいないといけない。つまり、いわゆる食うための仕事をしているだけではクリエイティビティは生まれないという話である。
これは実生活でも適用できる考え方であると思っていて、庶務や提携作業に忙殺されていてはそれ以上のことはできない。何か別のことをするためには何か別のことをする時間を確保しないといけないというのを当たり前ながら再確認することができた。
物語の本筋とは関係ないが、結局「力」なんだなと思った。
いくら奇麗事を並べていても、力には叶わない。
何かを守るのであれば、何かを成し遂げるためには、力をつけないといけない。日々の体の鍛錬を怠らないようにしようと改めて思った。
地形で生活形態や食料、集約生産の方法が変わるというのは当たり前ながら考えもしなかった。緯度による気候の変化だけでなく、傾斜や川の有無などでも変わるというのは一つ勉強になった。
この本の本筋である。
正直このレベルの話は運ゲーでしかないんだなと思った。(正確にはさらに深堀していけば運ではないのだが。)
病原菌は想像できない。最近でもコロナのパンデミックがあったが、だれが想像できただろうか。
ここもこの本の本筋である。
土地による運ゲーはもうしょうがない。。。