5.校内ライブ～2010.12月～

胃炎の薬を飲んでからも、体調が良くなることはなかった。

この頃から大学で過ごすのもこわくなり、講義を休みがちになっていた。

胃が痛い→ご飯を食べられない→気持ち悪くなる→こわい→学校で前みたいになったらどうしよう

頭の中は悪循環。

それでも週末に校内ライブ(軽音部が定期的に開催する大学内でのライブ)があるから、きっとその緊張のせいだと言い聞かせてた。

校内ライブが終われば少しはマシになるかなと。

校内ライブ当日。

この日は18時から校内ライブだった。

講義はこの日は普通に受けれたけど、講義が終わってからの校内ライブまでの時間がすごいこわかった。

何もしていない、いわゆる暇な時間がこわい。

ライブ中に吐き気におそわれたらどうしよう…

そんなことが頭に浮かぶ。

でも必死に考えないようにして、大丈夫だと言い聞かせた。

歌い始めてしまえばきっと大丈夫。

私がいるバンドは演奏順が１番目だったので、
はやく始まってほしかった。

いよいよライブの時間。

緊張で不安はあったけど、始まってからは楽しく歌えた。

少し吐き気とかきたりしたけど、気にしないでいられた。

何よりバンドメンバーが最高だし、今まで一緒に
練習を頑張ってきたから久しぶりにライブにでれて嬉しかった。

始まる前は嫌で不安で出たくなかったけど…。

ライブでの自分の出番は無事終わり、ほっとした。

緊張感が一気にとけたその瞬間、胃に激痛が…。

いつもより数倍も痛い。
冷や汗もでてくる。

自分の出番は終わったけど、
この後何バンドもあるし、片付けもあるし、
終わる時間の21時までいれるかな…

いやいやいや無理、痛い！
帰りたい！こわい！

そんな心境だった。

結局15分くらいうずくまってたけどおさまる気配が全く無かったので、これ以上ここにいても
不安な気持ちが強くなるだけだと思い、帰らせてもらった。

彼に家まで送ってもらってる間に不思議と落ち着いてきて、胃の痛みも和らいだ。

帰れるんだという安心感。

胃の痛みは、その頃胃炎だといわれていたし
ライブまで気をずっと張りつめてたから、
それで痛くなったのかなと思い込ませる。

ライブも終わったしもう平気になるだろうと思っていたけれど、その後も胃の痛みや吐き気の不安感がおさまることはなかった。

食欲もまったくなく、食べることがこわかった。

なので今度は高校の頃から通っていた心療内科ではなく、内科で診てもらうことに…。